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テーマ:マラソンに挑戦(5687)
カテゴリ:ランニング
第1回ハセツネ30K、はるばる遠征してきました。 今回は秋のハセツネ本戦の入門編にして、本戦のポイント制の出場権獲得のために一気にポイントが稼げるという位置付けから申込開始と同時に蒸発したプラチナチケット。たまたまRUNNETを見ていたら追加募集をしていたのを発見して、えぃ!と気合いで申込み。 前日は立川駅横のホテルに泊まったが、朝6時過ぎにホテルを出て、ホームに下りるとそこにはハセツネ参加者とおぼしき人たちがすでに列を作って電車を待っていた。立川から武蔵五日市まではJR五日市線で30分ほど、駅に着くと皆会場目指して歩いてゆく。会場の青少年旅行村までは2キロほどあり、荷物が多かったことからちょっと大変だったが、ほどなく会場に到着。 杉林の中の広場には受付のテントとショップのテントが設営され、それなりの賑わい。受付を済ませ、支度場所に指定されたキャンプ場に向かう。斜面にバンガローが並ぶ、いかにもキャンプ場らしい風景だが、狭いうえ、人も多いため場所の確保に苦労する。ホテルを出るときにすでにレースウェアを着てきたので、ここでの用意はゼッケンと計測チップを付けるくらい。ハイドレーションバッグにレギュレーション通りに2Lの水を入れてバックパックに納め、行動食として、赤飯おにぎり1個、大福1個、スナックバー2本、塩アメ数個を持って行くことにする。30キロの道のりにしては少し多い気もするが、万一を考えての用意である。 スタート40分前にスタート地点へ移動。この少し早めの移動は正解だったようで、スタート地点までは細い山道を通ってゆくため、この後大渋滞が起きたらしい。私が通った時点ではまだ混雑は始まっておらず、スタートゲートから50Mくらいのところに楽々並ぶことができた。 周囲を見ると皆サポートタイツに、アウトドアメーカー製のコンパクトなバックパック、そして肩口からはハイドレーションのホースが顔を出しているというきちんと正統派トレランスタイルで、ストックを持っている人も多い(第2関門までは使用禁止)。ロードのレースだと、しっかり着込んだジャージの上下姿や、普段着にゼッケン付けてみました~♪ みたいな、ホンマに完走する気あるん? というような格好の人が少なからずいて、違和感とともにちょっとなごませてももらえるが、こちらは給水・給食なしの30キロの山道のレースだけにさすがにそのような人はいない。そういえばダイトレにはいたロードを走るような身軽なスタイルの人も補給の問題があるのでやはりいない。ちなみに仮装は禁止である。タイガースのユニフォームくらいなら許してもらえそうだが、ウシやらトラのかぶりものはダメだろうなぁ... でもそもそもギャラリーがいないので、変わった格好をしてもナルシストでもないかぎりあまり意味はなさそう。 あの田中正人氏がコース説明や諸注意をされ、その後スターターとしてスポンサーのmontrailの方が紹介される。ここで本日の完走賞として大会オリジナルのかっちょいいスクイーズボトルがプレゼントされることが発表されたが、数は600個とのことで、全員の分はないということから、上位完走へ向けて会場のテンションは一気に上がる。 今日のコースは後半に逆方向ながら秋のハセツネ本戦のコースを通るものの、前半は本大会オリジナルで、入山峠を真ん中にした8の字のかたちになっている。断面図を見ると、大きなピークとしては刈寄山と醍醐丸付近の2箇所であるが、小刻みなアップダウンが結構あるようだ。 9時スタート、まずは刈奇沢沿いの荒れた舗装の登り、2キロほど行った沢筋のシングルトラックにかかるところで大渋滞、通過には15分くらいかかっただろうか... 通行禁止の丸太橋のところを過ぎると山道となり、杉林の中の急斜面に付けられた細く急な道を入山峠目指して登ってゆく。 第1関門である入山峠を越えてトレイルを少し下ったところでいきなり舗装路に出る。トレイルが続くものと思っていただけに意外な感じであったが、安定した路面の下り、景色を見る余裕もできて、ぐんぐん下ってゆく。下りきって醍醐分岐からは今度は醍醐川に沿ってまた登りがはじまる。はじめは集落の中のゆるやかな登りだが、見物の人は誰もいない。おばちゃんがひとり、たまたま家の前で「がんばって~」と手を振ってくれたくらいで、花咲くのどかな山里を淡々と走り続けるばかり。 集落を抜けると和田峠への登りが始まるが、舗装路に重いトレランシューズはちょっとツラい。和田峠以降のトレイルもどんなところかよくわからないので、走ったり歩いたりのインターバル走法(?)にて体力温存作戦、周りを見てもガンガン登ってくる人はいない。 第2関門の和田峠できちんとトイレで小用を足した後、おもむろにトレイルにかかる。杉林の中の直登に近いキツい登りが続く。 醍醐丸を巻いて市道山への吊尾根、地図には「なだらかな尾根」と書いてあるが、なかなかどうして、小刻みなアップダウンが連続して楽な道のりではない。ダイトレの場合、恐怖の丸太階段が有名だが、こちらはごく一部を除いてそのような人工物はなく、急斜面の直登に近い登りの後、急勾配の下りに入るというパターンの連続で、丸太階段だと太腿に負荷がかかるが、こちらの場合はふくらはぎに非常にきびしい。道そのものもダイトレの方が整備されている感じで、こちらは急な斜面につけられた幅の狭い道が多く、木の根がのたくっていて、集中していないと引っかかってコケそうになる。 急勾配のアップダウンの連続に、20キロ地点を過ぎたあたりでとうとうつまづいた拍子に片方のふくらはぎが攣る。ストレッチして再スタートするが、しばらくして今度は反対側も攣ってしまう... 今までレースで足が攣った経験がないのでちょっと焦るが、ストレッチすれば治まるので、何とか走り続けることはできた。ただ、両ふくらはぎに不気味なピクピクが時々はしるため、様子をうかがいながらの安全ペースになる。 市道山のすぐ横のイッポチから第3関門の入山峠まではこのように本当にキツい道のりで、秋の本戦だとまだこのあたりは序盤にすぎず、本戦は一体どんなレースなのかと気が遠くなる思い... 登りはほとんどのランナーが歩いているが、ピークを過ぎて下りにかかると後ろからどんどん迫ってこられるため、かなりプレッシャー... それでも急な下りで数名の登山のパーティーと行き違ったときに、皆ルールに従って道を空けて登りの彼らを先に通したときがあり、レースとはいえ山のマナーを守る姿勢に感心。 入山峠の関門を過ぎて後5キロ、ここからは下りのはずだが、まだ先に今熊山があり、これまでの経験からまた登らされるのでは、と疑心暗鬼になったものの、ここからは道幅も少し広がり、割りと走りやすい道になってゆく。今熊山には神社があるため石段の短い登りがあり、境内を横切るとあとはゴールを目指すのみ。 変電所の横で舗装路となり、ゴールはもうすぐ?と思ったが、再びトレイルに。それでももうキツい登り下りはなく、再び舗装路に出て、廣徳寺の前、ようやく現れた応援のギャラリーと誘導の大会役員の方からの声援をいただいて、ゴールゲートへの道をひた走り、13時56分、ようやくゴール。 受付テントでは完走証がすぐに発行され、江戸野菜「野良坊菜」という変わった完走賞をいただき(ちゃんと家に持って帰っておひたしにして食べました、ちなみにTシャツもありました)、件のmontrailのボトルも無事ゲット。 ダイトレのタイムから考えて目標を5時間においていたので、ほぼ目標どおりではあるが(順位的にはちょうど真ん中)、ロード区間が全体の1/3くらいはあったので、もう少し速くてもよかったかもしれない。初めての本格的なトレイルレースであったので結構真剣だったが、それでも目に映る奥多摩の山々の春の風景になごみながら走ることができた。 このレース出場による8ポイントに加え、山岳遭難保険(jRO)加入で2ポイント、計10ポイント達成で、秋の本戦のポイント制の応募資格を得ることができたが、これはウルトラ100キロどころの話ではないなぁ~、というのが正直な感想である。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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