■慶祝■小平奈緒選手金メダル■이상화の時代から小平奈緒の時代へ
スピードスケート女子500m2連覇の女王李相花の時代に終止符を打った。36.94五輪新のオマケが付いた。まさか小平奈緒が李相花を破る時代が来るとは思わなかった。そして江陵で金メダルを獲ったことにより価値がある。金メダル獲得おめでとうございます!平昌五輪のスピードスケート女子500メートル、「最終コーナーでミスが出た。でも、終わったことに悔いはない」。地元・韓国の李相花は3連覇は果たせなかったが、重圧からの解放感も感じさせた。 競技前日にSNSで「みなさん力いっぱい、応援してください」とファンに呼びかけていた李相花。小平の次の組で登場し、最初の100メートルは10秒20と小平を0秒06上回りスピードに乗ったが、終盤のカーブでバランスを崩して伸びを欠いた。レース後に観衆から「イ・サンファ」コールが起きると、片手を上げて声援に応え、涙をこらえながら口元を覆った。 世界記録保持者で「氷速の女帝」と呼ばれる李相花は、昨年6月に韓国で行われた世論調査で「最も期待する選手」の1位だった。膝やふくらはぎの痛みに悩まされたが、会場で名前が読み上げられるだけで、どよめきが起こる人気が、李相花を支えた。 28歳の李相花は「平昌でなければ、五輪前に引退していた」と語っていた。頂点の座を譲ったとはいえ、さらに4年努力した末の3大会連続メダルは実に見事だったスピードスケート女子500メートルで金メダルを獲得した小平奈緒(31)=相沢病院=の最大のライバルは、銀メダルとなった五輪開催国・韓国の李相花(28)だった。五輪2連覇中で世界記録(36秒36)保持者である地元のスターと小平との、韓国でも注目を浴びた対決。結果は明暗を分けたが「長い間一緒にやってきて、お互い誇らしいね」と力を尽くした健闘をたたえた。 4日に日本選手団主将として韓国・襄陽(ヤンヤン)空港に降り立った小平に、日本だけでなく韓国のメディアも取材に押し寄せた。五輪女王の李とワールドカップ(W杯)15連勝中の小平との「頂上決戦」についての抱負を求める質問に、小平は「李選手もとてもすばらしい選手。勝つというよりも、熱い戦いができればと」冷静に返した。年齢の近い2人は互いを認め合う親友でもある。「来年はファイトしよう」「良いレースがしたいね」などと励まし合い、リラックスした表情で話し込む光景もよく見られる。李は「彼女(小平)のスケーティングが好き」と語ったこともある。本人たちの思いとは別に、周囲が2人の競争をあおることもあったが、過熱するメディアの取材を李が戒めもした。 迎えた決戦。先に滑った小平は五輪新記録となる36秒94を出したが、表情を変えなかった。次の組に大歓声を浴びて登場した李は、途中でミスもあって37秒33にとどまった。 涙に暮れる李のそばに、小平が近寄ってそっと手を握った。最終組も終わって小平の金メダル、李の銀が決まった後、涙が止まらず韓国国旗を持って観衆にあいさつする李に再び小平が寄り添うと、2人はしばらく言葉を交わしながら一緒にウイニングランをした。 レース後、小平は「相花のプレッシャーは相当なものだったと思う」と李の難しい立場を思いやった。李は小平から「今も尊敬しているよ」と声をかけられたことを明かした。表彰台のセレモニーでは、ともに晴れやかな笑顔で並び立った。