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「着物とは色の組み合わせ。 着物、帯、帯揚げ、帯締め、八掛けから、長襦袢。 ハーモニーの衣なのです。」
六本木アカデミーヒルズでの、節子・クロソフスカ・ド・ローラさん(画家バルデュス夫人)のエッセイ集「グラン・シャレ夢の刻(とき)―バルテュス追想-きもの花筐」の出版記念講演会での一節と、写真は会場で頂いたお茶菓子のショコラ。 「わたくしのライフスタイルと申しましても…」と奥ゆかしく、謙虚な人柄がにじみ出る、ゆったりとした物腰、着物姿でご登場。 バルデュスとのなりそめから始まり、ローマのメディチ館での女主人としての生活、おもてなし術。 印象深かったのは、二十歳で嫁いで、それまで、特別な折にしか纏わなかった着物を、バルデュスのアドバイスで、着物を海外で始めたとのこと。 以前読んだ著書見る美 聞く美 思う美―「画家バルテュス」とともに見つけた日本の心」にも記されていたことだけれども、「パーティー衣装として、夫の手を借りて着付けをした」ことをしみじみ回想されている姿は、同性として節子夫人の「可愛らしさ」を十分に感じさせるものでした。 バルデュスが「空間の中に美しさを見ていた」こと、「着物は日本人の肉体を活かす衣装」「シンプルな形に、工芸の技術、材質、柄が盛り込まれた価値」を画家として面白さを感じたという話。 節子夫人の「自然の生活に共にある着物が美しい。 働いている姿で乱れていても、それがしかるべき姿であり美しい。」と思うとのこと。 国際人としての日本人のアイデンティティーは「着物でいること、日本の本質である美しさに守られていることが ”支え” であった。」とのこと。 「思い切って自由に着る。 本人が着ていて気もいい、幸せであることが大切」とのメッセージ。 「きもの観」は勿論、彼女の生き方そのものに「心地よさ」を感じる、素敵な講演会のひと時でした。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2005.10.10 23:17:51
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