基本に忠実に本質を伝える

苔「化学反応は不安定なものから安定なものへと変化します。このときは自然に反応は進み、発熱反応になります。

安定なものから不安定なものに変化するときにはエネルギーが必要です。吸う、エネルギー、すなわち吸熱反応です。

ちょうどこれは物理で習っている位置エネルギーと同じイメージで。

高い場所にある、不安定なものは、高い場所にいるというだけでエネルギーを持っています。
そして、低い位置に、すなわち安定な状態に落ち込んだときにはエネルギーを放出します。

今私はいすの上に立っています。位置エネルギーが高い。そして私の状態は不安定です。
そして、いすから飛び降りました。今、どんと音がしましたね。音がしたということはエネルギーを放出しました。化学反応ではこれが熱エネルギーになります。
（床であぐらをかく）そして私は安定な状態になりました。

ここからいすの上に上がろうとすれば、私は疲れます。つまりエネルギーが必要になる、ということです。」

生徒さん「先生！」

苔「何でしょう。」

生徒さん「床は位置エネルギーが最小ではありません。まだ窓の外があります。」

いやいやいや。君、ここは3階だから。いくらなんにしてもそこまで体は張れません。