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子供たちは 文学少女 という映画が見たかったそうなので、首都圏まで出張りました。
鉄道好きとしては、回数券が使えないGW中は新幹線は使いません。 アクティなどの快速や普通列車を使い、グリーン車に乗ってゆっくりします。 今日のように天気が良いと真鶴あたりの太平洋の風景が絶景です。 このところ、文学少女にはまっている子供たちは私に口頭試問します。 「嵐が丘は?」「シャーロッテ・ブロンテ」 「友情は?」「武者小路実篤」 「武蔵野は?」「国木田独歩」 「お母さん、すげー」 いいから、タイトルだけじゃなくて原作も読め。 そういえば久しぶりに 人間失格 読んだな。死にたくなりそうなときに読むとなお死にたくなる底なしの本だけど、最近葉蔵がどうしたら転落しなくて済んだのか、分岐点を考えてみた。 ヨシコちゃん、もっと大事にしてあげたら良かったんじゃないかなあ・・・。 何回も何回も本当は転落をとどめる何か助けがあったのに。 映画版だと森田剛演じる中原中也あたりが手を差し伸べて。 転落して人の気を惹かないと生きている気がしない、という人種はいるし、私もよく引っかかるんだけど。こういう人って契約をして、約束を守りながら人との距離感を保つ練習をし続けないと、周りもダメになるんだよね。 こころ 表紙から入るのもアリよね。ということで、こころも読んでみました。 若いときならまだしも! 今読んだらものすごく腹が立ちましたよ。「先生」に!! お金が絡むと人が変わることがある。だからお父様に今後のご相談をしておきなさい。 私も若いときに辛いことがあったからね・・・。 先生は「私」にそう言っておけば年長者の助言として十分に役に立ったんです。 そして、「私」に引っ越すからあなたはあなたの人生を生きなさい。そういえばよかったんです。 長い告白をすることで、自分の重荷は軽くなったかもしれないけれど、若い人に、背負う必要がない荷物を背負わせて楽になろうなどと、エゴイストにもほどがある。と私は思いました。恋は罪かもしれないけれど、まだ夢も希望もあるだろう聞きたがりの若い人が、自分のせいで、尊敬する先生に言いたくないことを告白させたと思ったら、一生の負い目になるじゃありませんか。 それとも、告白の間、永らえてくれたと思う? 思わないよなあ。 聞きたがることに真摯に答えるのも大人かもしれませんが、教育的でないと思ったら、黙っておくのも大人ではないかと思いました。 答えるのがいいのか、黙っておくのがいいのか。いずれ知ることを教えるのならいいのか。どうなんでしょうね。 個人的には吉永 みち子さんのあとがきが好きです。そりゃあそうさ。女は男が思っているよりは色々分かっているよね。私も静子さんは理解した上で賢く黙っていたんだと思います。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2010.05.02 23:05:54
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