ゴミ分別〜ほんの少しの思いやりなんだが
繰り返しになるが、試食の仕事は徐々に、だが確実に復活してきていて、明日も奈良県内の大型店で仕事。4日前の先週末もそうだった。「試食なんて、3年ぶりくらいとちゃう?」と、お客様の方からおっしゃっていたその店は、実はゴミ分別にやかましい店。例えば、試食を乗せる銀皿(プラスチック製。燃えないゴミ)と、試食品を口に運ぶために使う爪楊枝(紙や食べ残し同様に燃えるゴミ)。この2つさえもきっちりと分けないといけない(店によっては、「試食品を載せた銀皿も汚れているのだから」と、燃えるゴミと同じ部類に入れてくれるところもあり、この場合はもちろん分別しなくてもよい)。そこで私はゴミ箱を袋で2分し、片方には「おさら」、もう片方には「つまようじ」と書いた紙を貼り、試食品を食べ終わって皿と楊枝を捨てるお客様にそれらを分けてくださるよう、暗に示したのだが、、、。守っていただけないお客様が多いのが、残念ながら、真実だった。食べ終わるや、そのことが権利でもあるかのように皿と爪楊枝を一緒にしてゴミ箱に投げ捨てるのだ。うーん?ゴミ箱に貼った表示を見ている? 見ていない?どちらにせよ、「お客様、困ります。紙に書いてあるように分けて捨てていただけないと」と、こちらからは言うわけにはいかない。ここで、京都市内の大型店で会ったクリーンスタッフ(お掃除係)のセリフを思い出した。「お客様用ゴミ箱からゴミ袋を取り出すのが、本当に憂鬱」。なぜなら、(燃えるのも燃えないのも)何もかも一緒くたに入っているのがいつものことだし、飲みさしで氷まであるクリームソーダなんかがストローがついたまま放り込まれていたりするから。「そんなんを、私らは1つ1つ分けていますねん、、、手袋をつけた手を入れてね」。聞けば、ゴミ分別協力要請のポスターも作ってゴミ箱設置付近に何枚か貼っているのだが、守っていただけないのだと嘆く。「ゴミを分別するのが大変だなんて、分別もクリーンスタッフの仕事のうちやん」との考え方もあり、理屈の上では当たっているかも知れない。それを承知で、想像してみて。もし、お客様の1人1人がほんの少しの他者への思いやりを持てば、クリーンスタッフの人たちは分別にあてる時間を他の業務に使うことが出来、店はよりきれいに、より清潔になるかも知れないんだよ。写真は、我が家のキッチンの片隅を飾るカキツバタ。落ちてしまった花弁をガラスの器に飾っただけで、これもほんの少しのことだけれど、ややもすれば実利一辺倒になりがちなキッチンに華やぎを与えてくれる。