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カテゴリ:仕事と人間心理
この仕事を始めて丸20年。つくづく感じたのは、我が育ちの悪さ。
まあ、水呑み百姓の子孫だからなー。いや、水呑み百姓を軽んじているんではないよ。かの白州次郎氏も戦中は都内の奥地で農業を営み、自ら「水呑み百姓」と語っていた。 農は、国家の基本だしね。 その水呑み百姓の次男に生まれた父は百姓を嫌って宮大工に弟子入り。 父と結婚した母も落ちぶれた地主の娘で、本当は職業婦人になりたかった祖母の意向で、 「手に職を」 ということになり、戦時中の看護婦不足から急きょ設けられた看護学校速成科に行って(この速成科、800人の志願者のうち合格したのはわずか15人だったそうな。狭き門だったんだ)。 私が育ちが悪いなあと感じたのは、都会に出てきてから。 まず、箸をちゃんと持てない。不器用なせいもあるんだけれど、 「お箸の持ち方、おかしいね。あんた、どんな育ち方したの?」。 はあ。父も母も、生きていくのに一生懸命でした。 土日もぶっとうしで働き、その金で、冷蔵庫とか車とか扇風機とか、買い、子どもに教育をつけたので、、、まあ、言い訳になるんでしょうなあ、、、箸の持ち方の躾をしなかったのは。 でも、刺し箸とかねぶり箸とか渡し箸とか、その他いろいろ、他人が不快に感じる箸の使い方をしたことはない。 ただ、持ち方がおかしいだけ。 姉も私も不器用だからね。 ちなみに、 「箸の持ち方がおかしい。あんた、どんな育ち方をしたの?」 と言った女。 我がアルバイト期間が終了する頃には、 「マチコさん、ずっとここにいて。週に⚪︎回でもいいから、バイトして」 と。 お箸の持ち方なんて、他人に不快な思いをさせなかったらどうでもいいことだし、その前にその一件を持って人間をジャッジしてしまうなんて、恐ろしいことだよ。 育ちがいいって、具体的に、どういうこと? お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2024.04.28 09:22:39
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