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土曜日の日経新聞プラスワンの中で、顔そりについての記事がありました。
懐かしいなあ~。昔よくやってもらってました、顔そり。 小学生のころ、祖父が散髪に行くときには必ず弟と私に声をかけて、近所の床屋さんに連れていってくれました。 たいてい天気のいい日曜日のお昼時だったように思います。 いつも行くのは、歩いて10分くらい離れたところにあるバーバー「たなべ」さん。祖父と弟は散髪、私は顔そりをしてもらいました。 シャボンを泡立てて、やわらかい刷毛で顔にシャボンをスーっとのせてもらうのですが、あったかいシャボンが気持ち良い一方で、刷毛でちょんちょん顔を触られてくすぐったかったなあ。 家で見かけるかみそりではない、少し大きめのかみそりはまさに日本かみそりなのでしょうか。 おでこをスーッとなでてもらうと、意外と産毛がたくさん剃れて、いつも担当してくれるおばさんに「みせて、みせて」ってみせてもらいました。 両頬にあご、目の周り、鼻の脇、鼻の下、次はノドのあたり、最後に耳と、今でも剃ってもらった順番をちゃんと覚えているものですね。ノドのあたりを剃ってもらうと、もうくすぐったくてくすぐったくてキャーキャーいいたいのに、家ではないよその店なので、一生懸命我慢しました。 耳の産毛も剃ってもらうのですが、耳の周りだから、ジョリジョリってかみそりの音がすごく大きく響くのですね。一通り剃り終わると、ほかほかのタオルで丁寧に顔を拭いてもらい、耳の穴もついでに掃除してもらいます。 最後にいいにおいの化粧水をつけてもらうと、ちょっとだけ大人になったような気分になったものでした。 横を見ると祖父が髪を刈ってもらっていて、気持ちよさそうに目をつぶってます。その隣で弟がこそばゆそうな顔をしながら髪を切ってもらってます。 顔そりだけですし、しかも子供の小さい顔なので、そんなに時間もかからずに終わり、いつも祖父と弟の散髪が終わるのを待合室にあるマンガを読みながら待っていました。 3人でさっぱりして床屋さんをでると、たいていは家に帰る途中のお菓子屋さんでチョコレートかアイスクリームを買ってもらい、家路に着くのです。 子供だった私たちは、顔そりや散髪よりも、むしろその後のおやつのほうが楽しみだったけれど、祖父にとってみれば、3人ですごす時間を楽しんでくれていたのかもしれません。 白いナイロンのスモックを着て祖父を真ん中にして3人並んで座っている姿が今も懐かしくよみがえります。 10数年後、祖父は亡くなりましたが、葬儀の朝、祖父を乗せた車で家をでて葬祭場に向かうとき、例のたなべさんの前をとおりました。「昔よく連れて行ってもらったね。」と横にいた弟に声をかけると、「うん。」と答えた弟の目がちょっと潤んでいたように思います。 なつかしい大切な思い出のひとつです。 ひさしぶりにこれから顔そりにいってこようかな~。帰りはハーゲンダッツのドルチェシリーズの新発売ミルフィーユを買ったりしてね。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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