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カテゴリ:ささやかな幸せ
姑からのプレゼントでディナーショーのチケットを昨年頂いていたのだが、夫婦でいくのではなく、息子と私の二人へのプレゼントだった。
と言うのも、姑はボランティア団体に属しており、そこが主催するチャリティーの一環として今回はディナーショーと言うわけである。 スーツを着て堅苦しいコンサートを聴くのは苦手だという主人のことは母親である姑は一番よく理解していて、私と息子にプレゼントしてくれたのだった。 後期の試験も終わり、「ばあちゃんのプレゼントなら、行かなきゃな」と新調したスーツに身を包み、何処で教わったのか私をエスコートする真似事をしながら会場へ足を運んだ。 姑のお茶関係の先生がたは70歳代から90歳代のいたって元気なご年配であるが、息子は小学生の頃にその先生方と一緒に旅行したことがあり、とてもなついている。 私よりも息子のほうを先生方は覚えておいでで声をかけてくださるのだった。 「大きくなったねぇ、おばあちゃんから聞いてるんよ。大学生になったんやねぇ」 「背が伸びたと聞いてたけど、こんなに高くなったら話が聞こえんようになるわなぁ」 「先生、長生きしてくださいよ、お茶会には又うかがいますから」 息子も膝をついて先生方と談笑している。いつの間にか大人顔負けのことをしている。 喜ぶべきなのだろう・・・。 ディナーショーが始まった。 フランス料理。ナイフとフォークを使って次々と出てくる料理を平らげる。 ダイエット中の私にも優しい量だった。 コンサートもソプラニストの早春の歌をテーマに堪能し、夜は更けた。 息子とのこんなひと時を与えてくれた姑に心から感謝せずにいられない。 主人が迎えに来てくれてお茶の先生をお宅までお送りし姑も一緒に乗り込んだ。 「ばあちゃん、ありがとう」 「楽しめた?社会勉強のひとつだからこれからも色んな経験していってな」 息子は恵まれている。私は本当に幸せだ。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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