貧困者も米を確保できる仕組み(ラオス回想その37)
山岳地帯の子供たち↑(2007年9月21日、ルアンパバン、ラオス)山の恵み↑(2008年3月28日、ルアンパバン、ラオス) 「1つ目は、貧困層の人が、自然の恵みであるキノコや蟻、小魚などを採ってきて、米を持っている村人と物々交換する。子供が森の中で木の上にある蟻の巣などを蟻に噛まれながら取っている姿がこれである。 2つ目は、自然の恵みを、村の市場や、道路わきに並べて販売して現金収入を得て、そのお金を使って米を購入する。道路わきに店を広げてキノコやタケノコ、果物等を売っている姿がこれである。 3つ目は、村の富裕層に日雇いしてもらい、現金又は米を手に入れる。子供を背負った母親でも可能な作業がこれである。」 その後、ある村の村長からも同様の話を聞きました。貧困層がタケノコやキノコ等の自然の恵みを持ってきたら、拒否はできず、必ず米と交換することになっているということです。それは、昔からの慣習で、そうすることによって、母親と赤ちゃんだけの世帯のように労働力がない貧困層も、村の中で生活していけるというのです。同様に、貧困層が日雇い仕事をしたいと言ってくれば、日雇い仕事を与えなければならないという暗黙の義務があるということです。 ラオスで活動しているNPOの人からも同様の話を聞いたことがあります。「貧困層は、土地がないことから貧困になっているのではなく、労働力がないことから米を作ることができない。それで貧困層から抜け出せない。新たに世帯を持つたりして労働力が確保できれば、土地は村から分け与えられるので土地はネックではない。 労働力が無い貧困層は、村内の米を持っている世帯に日雇いして米や現金を手に入れる。日雇いすると1日米4kgあるいは現金2~3ドルになる。」(続く)【Bon appétit !】 Hunting, fishing, and gathering traditionally play an important role in the household economy, although as the population has increased and wild areas have been degraded, access to these resources has gradually deteriorated. Homemade rifles are used to hunt small deer, wild pigs, and small game such as squirrels and birds; fish are caught with a variety of nets, traps, or hooks. Bamboo shoots, mushrooms, fruit, medicinal or culinary roots, and leaves are gathered in the forest according to the season.(https://en.wikipedia.org/wiki/Laotian_society)