ラマダン期間に起こること。
アルジェリアでは8月21日からラマダンに突入しています。ほぼ1カ月続くそうで、今はその真ん中まで来たあたり。ラマダン期間中、イスラム教徒は日中飲食禁止です。例えば、今日であれば朝の4時44分から夜の19時14分まで、飲食禁止で、人々は日中じっと耐えて過ごし、19時14分に、一斉に食事を開始するわけです。で、一晩中飲み食いして、朝の4時過ぎに朝食をとり、ひと眠りしてから、一日を迎える。昼食のための昼休みが必要ないので、どこも(日系企業も)、その分詰めて、仕事終了を3時とか4時にしています。日本大使館のローカルスタッフなんて、2時半に帰宅してしまいます。昼休みを取らずに働くと計算しても早過ぎだろう、と思うのですが、「長年そうやってきている」のだそうでして・・。このラマダンの功罪に関して、面白い記事が載っていたよ、と教えてくださる方がいて、読んでみました。アルジェリアの「Liberte」紙の記事で、エジプトのある研究所の調査結果を報告しています。それによると、ラマダン期間中のアラブでの生産性は73,3%、減少するそうです。73.3%になるのでなく、落ち込む率が73,3%.凄いもっとも、暑い中空腹かつ水も飲まずですから、なるほど、そうかも、とは納得できます。かつ、ラマダン期間中は物価が上がり、交通事故が増え、喧嘩、離婚、ドラッグ使用、売春と全て増えるのだそうです。イスラム教のお偉いさんが見たら怒るだろう、そんな記事を、よくも発表したなと感心しますが、それだけに、実体はもっと深刻なんじゃないでしょうかねぇ。ゴルフ行きますでしょ。ラマダン期間中でも、この暑い中、朝からキャディで働く子供たちがいます。生活があるんだと思います。午後になると、もう、ふらふらで、こっちがカート、引っ張ってあげようかと思うくらいなんですが、それでも、水かぶって、目落ち込ませて働いています。気の毒なんで、我々も、遠慮してこっそり隠れて水飲むんです。「お願いだから、せめて水飲んでよ!」と言いたいんですけどね。でも、こういう事態って、おかしくないですかね。一生懸命働く人が、熱射病で死んじゃうかもしれない、なんて。人さまの宗教に関して、あれこれ言う立場ではないですが、誰一人得にならないこの習慣は、もう少し解釈を変えるなり、現実に合うような形にできないのでありましょうか。きっと多くのモスレムの方たちも、同じように考えているに違いないと思うのですけどねぇ。