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神谷ちづ子・ついつい・一言

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2011年04月の記事

全21件 (21件中 1-21件目)

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あれって、酔っ払い運転？

イギリスのウィリアム王子とケイトさんの、ロイヤルウェディングが、無事終了しましたね。CNNもEuronewsも、ライブで中継。美しいカップルの、荘厳で華やかな結婚式は、久々、世界の人々に、明るい気分をもたらしたのではないでしょうか。私が興味持ったのは、列席する方々の、特に女性の衣装ですね。ついこの間、息子夫婦が、フィレンツェで挙式するのに列席し、はて、親は何を着たらいいのだろうとふと、考えたりもしたんですね。もっとも、考えたのは「ふと」ぐらいの短い時間で、ほぼ最初から、２年前に購入した、ジュン・アシダの、とっておきのそれしかない一張羅と、決めていたんですけれど。だって、こういう時に着ないと、着る機会がないし・・。ヨメのお母さんが「黒と白は避けるように、と言われたので」とシルバー色のドレスを新調した、と聞いたのは式の直前で、下のワンピースが黒色の、私のジュン・アシダは、じゃあ、だめかいねと不安になったのですが、最後は「ま、いいか」ですよ。で、華やかな女性客たちのドレスを眺めた限り、なんでもＯＫ、って印象でしたね。黒のドレスも白のドレスもあったし。色を上から下まで、揃える・・というのが、ポイントらしい。それとドレスに合わせて帽子をかぶる、というのが、セレブ流らしい。あんなの、もう二度と他では使えないだろう・・みたいな大仰な帽子ばかりで、ロイヤルウェディングに招かれるのも、大変なこっちゃ、と思いましたっけ。バッキンガム宮殿での昼食会の後、王子が自ら運転し、ケイトさんと共にオープンカーで現われたのは、なんとも、粋というか、若々しくっていいな、と思ったものですが、しっかし、あれって・・酒気帯び運転じゃないですかね。だって・・昼食会の後でしょ　飲んでいないわけがない。しかも、衆目のもとで・・。それと「JU5T WED」のナンバープレートも、ヘンリー王子の、アイディアらしいですが、なんとも洒落ていて、ステキでしたが、あれって・・法的には、違法になるんじゃないですかねチマチマしたこと、言いたかないし、ウィット好きのイギリスのこと、王室のお祝い事として、国民は黙認するのでしょうが、日本だったら、きっと、あれこれ、言う人いるだろうな、と、そんなことも考えたりして、なかなかに有意義なセレモニーでありましたよ。

2011.04.30

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仮設住宅よりもいい方法？

仮設住宅の建設が遅れているようです。いまだ避難所で暮らしている方々を思うと、１日も早く・・と願うわけですが、ふと、仮設住宅って、いくらぐらい掛かるのだろうと気になりました。同時に「神戸の震災の時の仮設住宅は、その後どうなったんだろう」と。解体して、保管してないんでしょうか、解体して、ゴミになってしまったのでしょうかとなると、これから建てていく仮設住宅も、２年か３年後には、ただの廃材になるのでしょうか仮設住宅の価格は災害救助法に基づいて1戸あたり238万7000円と定められているのだそうです。それを、10万戸に建築する予定らしい。そのために5000億円の予算を計上したのだとか。あるブログで、「お金の使い方がばかげていないか」と問いかけていました。5000億円　÷　10万戸　＝　500万円つまり、2年か3年暮らすための家に500万円、掛けることになる。これを1カ月当たりに計算すると、3年としても13.9万円。その上さらに、解体料が必要となる。それだけのお金を掛けるなら、空いている賃貸住宅を活用する方がよほど有効ではないか・・と。なるほどな、と思って調べてみると、実際、全国賃貸住宅経営協会は、被災者のために、80万戸を超える空き部屋の情報をまとめたそうです。礼金や家賃の特別割引も用意されていて、仮設住宅より早く入居できる上、コストも安くつくらしい。さらに地方自治体の公営住宅、公社住宅、UR住宅などで約1万7000戸、国家公務員住宅が約4万3000戸、空室であるそうです。仮設住宅で使うお金が１ヵ月、14万円ほどなら、被災者にお金を渡して、上手にそれらの賃貸住宅を探してもらった方が、（全員とはいいませんが）安上がりだし、早く入居出来るし、空室も埋まるし・・その上、数年後、また仮設住宅を解体して廃材を出す、という無駄な、手間も経費も資源も、必要なくなる。よほど、合理的な方法ではないか・・とジワジワ、思い始めているのですけれど。どうなんでしょ。

2011.04.27

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パリ発ローマ行き便で、ハイジャック未遂

パリ発ローマ行きのアリタリア航空機の内で、乗客の男が客室乗務員に襲いかかり、リビアの首都トリポリに向かうよう要求、結局、別の乗務員らに取り押さえられ、一件落着、同機は定刻通りローマに到着、乗客131人にもけがはなかったそうです。無事でなにより、でありましたが、この男はカザフスタン出身で、振り回したのは、爪切りだったらしい。パリ発トリポリ行き便と、ローマ行き便の値段の差は、そんなに大きくないはずで、ハイジャックというリスク高い行為を実行するなら、多少の差額を積めばいいだけだろうに、世の中には、いろんな人がいるから、怖いですよね～。それにしても、その爪切りとやら、どんなのだったんでしょ。爪切りなんかで、ハイジャックができるのか？昔、NYでの9.11事件の後、アメリカ行き便の荷物チェックが厳しくなって、私は、成田で、手荷物の中にあった、4cmほどの小さなハサミを、捨てろと命令されたことがあります。小さなハサミでしたが、それは20年も愛用しているヘンケルの上等なハサミで、そんな冒とくは許容できないと、私は担当官と大もめにもめ、結果、プチプチで包んでスーツケース扱いすることになったのでした。NYに着いて、乗り換えのために待合室にいたら、息子が「どうしよう」というのですよ。今、気が付いたのだけれど、手荷物の鞄の中に、カッターが入っていると。当時、息子は建築科の学生で、実習用の鋭いカッターが、そのまま、鞄の中に、入っていた、というわけです。困った、と思いつつ、止められたら諦めよう、と覚悟していたら、それもなんのトラブルなしに、通ってしまった私のあの小さな、武器になりようもないハサミは阻止され、この鋭いカッターは身過ごしかいと、空港の荷物チェックのあまりの杜撰さに、呆れたものですが、その後も、そういうことが多々見られるような気がしています。厳しい割に、抜けている、というか。私の小さなハーフブーツは脱がしてチェックするのに、前のオバサンの大きなスニーカーはノーチェックだったり。「なんで、あのオバサンは、靴を脱がなくていいのよ！」と怒ったら、「彼女のはスニーカーで、あんたのは、ブーツだ」と。どうみても、誰が見ても、チーズだろ、という包みを「湿っている」というだけで取り上げたり。そのくせ、カザフスタン男の爪切りは、見過ごしちゃうんですものね～。多少、腹立たしいのは我慢するから、ちゃんとしっかり、実質あるチェックをしてよね・・と改めて思います。それにしても、AP電では「犯行の動機は不明」とありましたが、ほんと、その男、トリポリになにしに行こうとしてたんでしょ。

2011.04.25

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前に進まなくちゃ。

在アルジェの、カメルーン大使夫人が、今回の震災のお見舞いを込めて、渡したいものがあるから・・ということで、我が家を訪ねて来られたんです。大分以前、食事の会にお招きしたんですが、その時彼女は、アルジェリアに来たばかりで、なかなか会話に入りこめず、一人ポツンとしていたんです。だもんで、この私が下手くそな仏語で、精一杯お相手して、以来、レセプションなんかで会うたび、満面笑顔で、挨拶してくださるんです。と言っても、その程度のお付き合いではあったのですが、わざわざ、お見舞いに来てくださった・・。カメルーンって、問題をたくさん抱えているのだそうです。若者が職につけず、みんな外に出ようとしている。地道に農業や漁業に従事すれば、資源もあるし、可能性は大きいのに、みんな、楽ですぐにもお金を得られる、事務職に就きたがる。そういう意識を変えないと、カメルーンは発展しない、と言っていました。フランスはなんにも残さなかったけれど、日本は、学校を建てたり、随分と援助をしてくれている・・と。そして、今回の大災害に関して「前に進まなくちゃ。そして日本なら出来る」と。「Il faut avancer」そうだよなぁ・・と思いましたっけ。お見舞い金でもいただいたら、どうしようか、やっぱり、赤十字に送るか・・でも、私の名前で送るわけにもいかないし、などと考えていたんですが、彼女がぜひとも、渡したい・・と持って来られたのは、写真のお人形さんでありました。緑のドレスは、カメルーンの色なんだそうです。う～む・・お人形かぁ・・とはちょっと思ったんですけどね。

2011.04.24

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原発事故避難。もっとやり方があったのでは？

原発事故の避難対象になった、20キロ圏内の人々の様子を、TVで観ていて、涙が出そうになりました。津波で家がすっかり流されたり、全壊したのなら、諦めも付く。でも、家はしっかりと立派で、風景は穏やかで、桜だって咲いているのに、避難しなくちゃならないという。身の周りのわずかなものしか持ち出せないという。こんなことが、許されるんですかねぇ。住民の人は、もしかして、半年後ぐらいには戻れると期待しているのかもしれないけれど、とてもそうは思えない。10年、20年、いや、もっと戻れないのかもしれないのに、身の周りのわずかなものしか、持ち出せない・・。もっと他に、方法はなかったのでしょうか。放射能の心配なら、防護服をガッチリ着ればいい。家の中のものは被爆していないのだから、上手に持ち出せばいい。しっかりと対策を整えれば、前の生活を維持する可能性はもう少し広がるだろうに、誰かが、「経費が掛かる」「余計な混乱を招く」という思惑で、そうさせないでいるような、気がしてならないんですけどね。なんとも・・住民目線ではない。あるブログで、「被災地の人々が欲しているものは何か？」と訴えておりました。　それは3月11日、昼食を取っていた、あの故郷の風景だ、と。何時も通りの顔ぶれで、何時もの通りに話に興じ、何時も通りの道で自宅に帰り、家族と夕食を共にする。そんな、平凡な日々なんだ、と。天を突くような防潮堤に囲まれた新防災計画や、ましてやドイツ風の町並みや、エコタウン構想などではない。　中央からの復興計画ではなく、地域からの復旧実践こそが必要で、学者の言葉遊びや、都市実験ではなく、一日も早く地に足の付いた日常を取り戻すことこそが目標なのだ。復興を口に出来るのは、本日只今の復旧作業から、この先二十年に渡って、地域に責任を持てる人間だけだ。御遺体の回収も終わっていない状況で、何が「希望の丘構想」だ・・って。そうだよなぁ、って思いましたね。もちろん「復興」は大事だし、日本の中心にいる人達が、真剣にリードしてくれなきゃ、困るわけだけれど、なんだかなぁ、政治の思惑で、被災者の方たちが、振り回されているような気がして、ならないんですよねぇ。遠くアルジェリアでノホホンと暮らしながら、こんなこと言うのもなんですけど・・。

2011.04.22

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勇気を与えたい？

実に些細なことなんですが・・・気になっている言葉があります。人気アスリートや芸能人の方々が、TVなんかで語る、被災者への応援メッセージ。「僕の歌で、被災した方々へ、勇気と元気を与えたい」という。「全力を尽くすことで、被災者に勇気を与えたい」という。もちろん悪気なんかないし、心からなにか出来れば、と思っているのでしょうけれど、『与える』、という言葉は、上の立場の人が下の立場の人にする行為、って印象ですよね。なんか、引っかかる。そもそも、勇気とか元気は、当事者が感じるもので、他人が与えようとか、あげようとか、それって、おこがましいのではないか。もう少し別のいい方をすればいいのに・・と思う私は、ひねくれているのでしょうかね。そもそも日本語ってのは、いくらでも言い方が出来るもので、例えば「少しでも勇気を感じていただければ」とか、「こんなことで、元気になっていただければ」とか・・むしろ「被災者のみなさんへ思いを込めて歌います」とか、そっちの方がいいのじゃないかなぁ。もうひとつ思うのは、「頑張れ」ですかね。菅総理が「頑張って」を連発していると、批難を浴びていますが、確かに運動会なんかで、「頑張れ～」と声援を受ければ、ようしと元気も出るけれど、一国のトップがはるばるやってきて、掛ける言葉が「頑張れ」じゃあ、国民は突き放された気分になるでしょうねぇ。お偉いさん達は、「国が付いてます、任せてください」ぐらい言うべきなんですよね。まあ、そんなに頼られても困るし・・、と思っているから、言えないのでしょうけどねぇ。

2011.04.21

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1000万円、貯める法

『日経woman』5月号で、「貯蓄1000万円・最短ルート」という特集を掲載しています。働く女が、いかにして1000万円ぐらいを貯めるか・・というノウハウで、これがなかなか、面白いんです。最近の女性ってのは、しっかりしているんだぁ・・と感心しちゃったんですが、33歳・営業事務、年収250万円で、貯蓄が600万円ある人とか。この人は、30歳で一人暮らしを始めた時から貯蓄を始め、7万円の家賃払いながら・・の600万あるいは、32歳・教育関係・秘書さんは、月収25万円で、毎月10万円ずつ天引き貯蓄を続けて、目下貯蓄額1500万円家賃は9万円だそうで・・いったい、残りの6万円で、どういう生活をしているのだか、私には想像もつかない。彼女達の貯蓄のコツは、・必要なものだけ購入する。・天引きで貯蓄する。ってことらしいのだけれど、そんなこと、私だって知っているんですよね～。読者アンケートの結果がまた、面白くって、それによると、1000万円アリ子さんと、ナシ子さんの、基本的な生き方の差が、分かってくるんですよね。●1000万円アリ子さん：口癖：「それは、私に必要ないかも」よく出没する場所：スーパーの産直コーナー、美術館、100円ショップ得意なこと：手作りこのワードに弱い！：コスパ、断捨離、おうち（注：コスパとはコストパフォーマンス、断捨離は、用の無いものを断つ、いらないものを捨てる、離れる・・という流行りの整理術。）●1000万円ナシ子さん：口癖：「頑張った自分にご褒美」よく出没する場所：コンビニ、流行りのレストラン、バーゲン会場得意なこと：どんぶり勘定このワードに弱い！：今ならお得！、セレブ、大人気あはは、なるほど・・って思い当たる所多々ですが。で、貯めている人の傾向は：・みんながしていることにながされない、・ストレスをため込まない・分割払いはしない・衝動買いはしない、・書くことが好き、・おうちが好き・ひとりの時間が好き・自分が好き、・家の中は、整理されていて好きなものを丁寧に飾っている、・見た目は、穏やかなタイプで、スリム・高価な服を着ていなくても身ぎれい・・なんだそうですよ。そして、貯めている人の血液型は：AB ＞　A　＞O　＞B・・だそうでして。B型で、どんぶり勘定でバーゲンが大好きな私に、なるほど・・貯金が少ないわけでありました～。

2011.04.19

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原発事故、収束見通しの疑問。

東京電力が、福島第1原発事故の収束に向けた作業の工程表を発表しましたね。安定的に冷却し、放射線量が着実に減少傾向となる「ステップ1」を今後3カ月程度で実現。その後3～6カ月をかけ、放射線量が大幅に抑制される「ステップ2」を達成する方針とか。即ち、「政府が周辺住民の避難解除を検討できるようになるまで、少なくとも6～9カ月程度かかる見通し」ということらしい。海江田万里大臣は、「６カ月から９カ月後を目標に、一部地域の方々には、帰宅が可能か否かをお知らせできるようにしたい」と発言。枝野官房長官は、避難区域の住民の帰宅時期について「具体的に想定できる段階にない。見通しは立てられない」「現状のまま収束させることができれば、時期はともかく戻って復興してもらうことのできる地域は少なからずある」と語ったとか。避難させられている住民の方々は、「そんなに長いこと、避難していなくちゃならないのか」「それでも見通しが立っただけでも、前進だ」と言ってらしているようですが・・なんか、疑惑ですよねぇ。東電の言う6カ月から9カ月というのは「政府が避難解除を検討できるまで」であって、つまり、9か月後にようやく「検討」するということでしょ。海江田氏の言う「6～9か月後に、帰宅が可能か否かをお知らせできるようにしたい」というのは、「可能かどうかをお知らせする」であって、しかもそれは、「一部の地域の人々には」ということなんですよね。どの程度の一部なのだか。さらに枝野氏は「戻って復興してもらうことのできる地域は少なからずある」と。つまり、「戻れない地域もある」ということでしょ。かつ、それは「時期はともかく」であり、いつになるか全く示していない。枝野氏は、菅総理が言ったとか言わなかったとかの、「１０年、２０年は戻れない、エコタウンを造る」という発言を、決して、明快に否定してはいないですしね。他方、今話題の、武田邦彦教授は、某番組で、「水素爆発などの危険な状態を逃れるのに、あと１ヵ月、安定させるのに、うまく行って6～9カ月。でも、放射能はそれだって漏れ続けるわけだし、すでに拡散もしているわけだし・・完全閉じ込めるまでには、うーん、40年とは言わないけれど、20年、30年・・」と言葉を濁しているんですね。決して、「その間、住民は戻れない」とは明言しなかったけれど、要するにそういうことじゃないの・・と思ってしまう。現に、同じレベル７とされたチェルノブイリでは、25年経った今でも、まだ、放射能が漏れ続け、周辺には誰も住めない状態とか。私は思うんですね。避難させられる立場の人は、戻れるまで数十年・・ということは、聞きたくもないし、想像したくもないし、そういうことを、しゃあしゃあと言う人には、腹も立つだろうと思うのだけれど、半年で戻れると思って避難するのと、10年20年は戻れない、と覚悟して避難するのとでは、今後の生活設計が、大きく違ってくるわけです。中途半端な期待を持たせて、ズルズル先延ばしさせられるのが、一番、酷だと思うのだけれど・・。ここまで来たら、真実を言うべきじゃないか。どうなんでしょ。私の杞憂であれば、いいですけどね。

2011.04.18

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bentoのゆくえ

以前も紹介したことがあるんですが、フランスのTV番組に「Un diner presque parfait」というのがあるんです。訳すと「完璧？なデイナー」ですかね。５人のごくごくフツーの人が、交代で、ディナーを企画するんですね。メニューを工夫し、テーブルセッティングを工夫し、自宅に他の４人を招く。あとの４人が客となって、点数をつけるんです。番組は、ディナーを催すその人の、準備段階から、カメラに映していくんです。タイトルがpresque（おおよそ）となっているのは、所詮、素人のやることなんで、凝った料理が、どうもまずそうだったり、へんてこだったり、手際が悪かったり、インテリアが奇妙だったり・・というところで、ま、その辺が、観ている側としては、面白い。最近は、大分凝ったことをする人が増えてきて、先日も、アペリティフのひとときに「ベントーを楽しみましょう」という、イベントを入れている女性が出ていたんです。まず、客の前に、スーパーでお刺身を盛っているようなプラスティックの四角いトレーを差し出し、「さあ、ベントーをしましょう」とか言うんです。で、なにをやるかというと、人参を花型に切ったり、キュウリを葉っぱ型に切ったり・・。それらをトレーに並べて、「わあ、よく出来た」とか喜んでいる。客たちは、「ベントーを初めて体験したけれど、楽しかったわ」「花形に切るのは案外、難しかったけど、ベントーって面白いわ」などと、感想を述べている・・。ちゃうちゃう、ベントーというのは、そうじゃないって！とTVのこっち側で、私は思うんですが、彼らはすっかり、満足しきっちゃっている。私は心配になりましたよ。日本語の「弁当」は、仏語の「bento」になって、食材を切り刻んで遊ぶ・・みたいなことに変化しちゃっているのじゃないか、って。どうなんでしょ。誰かがきちんと、訂正してくれるといいけど・・。

2011.04.17

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アルジェリアと日本、どっちが強い？

仏語教室の春季クラスがスタートし、老体に鞭打ち、しつこく通っています。ひとつ、クラスが上級になった分、より難しくなり、さらに困ったことに、クラスの中での外国人は、私一人になりました。あとはみんな、アルジェリアの若者。先日、「子どもの頃の遊びを、過去分詞と半過去を使って、みんなに説明する」というのをやったのです。で、サッカー好きのアルジェリア人なもんで、サッカーをテーマにした男子が何人もいたんですね。その時、先生が私に向かって「サッカーって知っているよね」と聞くので、知らないわけ、ないだろ、ちょっとムッとして、「そりゃあ、当然、知ってます、そもそも、日本のレベルはアルジェリアのレベルより、大分高いですし」と答えたんですわ。だって、それ、事実だしぃ。そうしたら、大変。クラス中が大騒ぎになってしまった。「そんなことはない、アルジェリアの方が上なのに」「一度、試合をしてみれば、すぐそれは分かる」「日本のレベルは、ついこの間まで低かったけれど、最近は、やや、いい」「だからといって、アルジェリアより上ってわけではない」「とにかく、闘ってみれば、アルジェリアの強さが分かるはず」先生まで一緒になって、総攻撃なんです。私の仏語じゃあ、到底太刀打ちできませんので、首をすくめて、お終いにしたんですけれど・・。なんなんでしょ、このアルジェリアの人達のサッカーへの熱さ。で、さっそく調べてみたら、4月13日現在の世界ランクは、日本13位、アルジェリア40位。今度、この話題になったら、この数字を叩きつけてやるんだ。もっとも、連中、「試合してみないと分からない」とか、ゼッタイ、言うのでありましょうが・・。

2011.04.15

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レベル７に、いきなり上げた意味

福島第一原発事故の国際評価基準が、突然「レベル７」にあがりました。私はこの意味について、どうにも不可解で・・ずっと考えているのですよね。「７」にしながらも、チェルノブイリとはゼンゼン違うという。ロシアもIAEAも、そこまでひどくはないはずと言っている。「７」を表明すれば、国際社会の日本評価は大きく下がるわけで、もたらすデメリットは過大なもののはず。「それほどでもない」という見方が、一方であるならば、レベル５だったのだから、「６」ぐらいにしておいて、「実態が明らかになった時点で、改めて評価する」とでも言っておけばいいのに、どうしてわざわざ、今この時期に・・ではありませんか。アメリカに媚びて、という人もいますが、「媚びる」次元の問題ではない。そういうことを考えるて、思うのは、「レベル７」を表明することが、実は、政府にとって都合がいいからなのではないか？さらに気になるのは、菅総理が発言したという「20キロ圏内は、今後２０年、住めなくなる・・云々」発言です。「そんなことは言っていない」とすぐに否定されましたが、言ったのに決まっている。口にしない限り、外に出るわけがない発言ですもん。つまり、そういう状況が実際に進んでいる・・ということではないか。枝野さんが、半径30キロ圏外の地域についても、避難準備を指示して、「具体的な避難の仕方などしっかりと地元の声、事情を踏まえて計画を立てた上で、最終的な指示を出す」と述べたそうですが、これも本格的大規模長期避難への、地ならしなのではないかヒラリーさんが訪日とのこと。わざわざこの時期来るのは、原発のことが、深刻な状況だから・・でしかないのではないか。ある学者さんが「怖いのは、実際、原子炉の中で起こっていることを、実は誰もきちんと把握できていないらしいこと」と言っていました。東電のある技官の方が「状況によっては、チェルノブイリを超えることも」と口を滑らした、ということも聞こえてきます。この期に及んで、東電の人が、大げさに騒ぐわけはなく、みんな口をつぐんでいるけれど、そっちの可能性が実は高いのではないかそういったことごとを、いろいろ考えると、（私は楽観論に行きたいけれ）、政府は、選挙のためにこれまで「レベル評価」を動かさなかったけれど、もう、のっぴきならない事態になっていて、その責任を逃れるために、さっさと「レベル７」を表明したのではないか？実は、広い範囲の人達が、何十年も避難しなくてはならないそういう深刻な事態が現実のものとして進行しているのではないか。・・ってことを、疑ってしまうんですよね。その辺のオバサンの、愚かな杞憂であることを、願うばかりですが、いろいろ考えてしまって、胃痛の日々でありますよ。日立と東芝と、アメリカのＧＥと、フランスのアレバが共同で、原発処理に当たるべく、動き出しているそうです。30年は掛かると言っているらしいですが、世界中の英知を集めて・・なんとか封じ込めて欲しい。ひたすら祈るばかりです。

2011.04.14

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イタリアでは、昼からライトを点けるべし。

3月31日のブログで、イタリアの車の7割は、朝でも昼でも、高速道路でも田舎道でも、ライトを点けて走っている・・という話を書きました。確かに対向車を威嚇するには役立つだろうけれど、なんだ、この国はと。テイシュは「もしかして、規則でもあるんじゃないか？」と言っていたんですが、「どこの国に、明るいうちからライト点けて走れなんて規則が出来るかね」と私は、頭から否定したのでした。これを読んだリオデジャネイロの友人が、彼女のローマの友達と話をしたことで、アルジェ→リオ→ローマ→リオ→アルジェ・・と地球をぐるりと回って、「いや、実は、そう言う規則が出来たんだぁ」ということが判明しました。まさにグローバル社会ですが、ヒエ～～、そうなのです。改めて、マイ・ローマの友人に確認したところ、「そうなんですよ、そういう規則が出来たんですよ～」とのこと。イタリアでは、運転するときはいつもライト点灯する、という決まりができたんですってそれを決めてから、事故が激減したんですってへぇ、そんな規則、あるんだぁ・・という驚きと同時に、じゃあ、ライト点けない残りの３割は、なんなんだ・・という不思議もあるし、「それより、運転中のケータイ禁止」を義務付ける方が先なんじゃねという思いもあるんですが・・ね。まあもっとも、運転中のケータイ禁止ってのは、きっとすでにあるのだろうと思います。イタリア人には、守れないだけで。・・と、地球をぐるりと回って、疑問点が解消された、というお話しでした。写真は、モンテプルチャーノの街並みです。ここも、美味しいワインが産出される街でして。本文とは関係ないけれど・・

2011.04.12

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石原さん当選で、まずは、一安心

統一地方選の前半が終わりました。とりあえず、都知事は石原氏圧勝で、やれやれでありました。東国原氏は敗戦にあたって「熱い思いが、浸透しなかった」と述べたとか。「準備期間が短かった」とも。よく、言うぜ、と思いますよね。熱い思いって・・キミは都知事選に出ようか、次の衆院選まで待とうか、ずっと、迷っていたわけでしょ。要するに、どっちだってよかった。派手なこと出来そうならどっちでもよかった。衆院選は、当分なさそうなので、都知事選に焦点を当てた。石原さんが出るかどうか、じっと窺っていて、不出馬そう・・ってんで、ギリギリで立候補。なにが、「準備不足」ですかい。志ある人であれば、何年も前から、政策を練ってますよ。そのあと、突然石原氏が立候補を表明したんで、一旦は撤退しようと思ったけれど、例の「天罰」発言で、これは、行けると思ったのか、ここで引き下がると、イメージが悪くなると思ったのか、そのまま、選挙突入となったわけです。公約は、カジノ建設と、年末の首都高利用のマラソン大会そして、震災後、慌てて「反原発、グリーンエネルギー」などをつけ足した。こういうのを間違っても「熱い思い」なんて、言ってもらっちゃ困ります。ジョーダンじゃないと思う。そんないい加減な思いで、都政を動かせるなんて、思わないでもらいたいですよ！他方、ワタミの会長は「震災後、都民は変化を望まなかった」と言っていましたが、都民は変化を望まなかったのではない。安心して任せられる人に、任せたかっただけですよ。変化を望まなくって、ワタミの会長を選ばなかったのではなく、ワタミの会長に、都政を任せたいとは思えなかった・・だけなのにね。石原さんは、きっと扱いにくい、やりにくい、いや～な親父なんでしょうけれど、少なくとも彼には、日本を守らなくっちゃ、東京を守らなくっちゃ、という熱い思いがある。誰がなんと言おうが、そのための信念は曲げない・・とその思いはドクドクと波打つように伝わってくるわけです。政策の是非はあるとしても、今の石原さんには「都知事のポストを利用して、権力を掴もう」という私心は見えないし。だからこそ、大勢の都民は、彼に一票を入れたのだと信じますけどね。そにれにしても、今回の選挙。震災を受けて、「太陽エネルギーだ、風力エネルギーだ」と打ち出す人が、一挙に増えた印象があるんですけれど、太陽エネルギーや風力エネルギーだけで、日本のエネルギーが賄えるなら、簡単な話で、そうはいかないから、これまであれこれ、試行錯誤してきたわけでしょ。これだけ建設して来た原発を、いきなり止めるわけにもいかないわけで、選挙運動だからって、安易に簡単に、きれいごと言うな！と思いましたね。その辺は・・まだまだ、日本の政治家は浅いよなぁ。

2011.04.11

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パチンコ屋の電気もどうにかしろ、と石原さん

そろそろ、都知事選の行方もはっきりする頃と思われます。都民として、栄達欲しかみえない東国原氏は、絶対嫌だし、ワタミの会長も、なんとなく胡散臭くて信用できないし、確かに、傲慢な親父だろうけれど、今回だけはなんとしても、石原慎太郎氏に再選なっていただきたいです。その、石原氏が、街頭演説で、電力不足に対し、パチンコ店と自動販売機の電力使用の無駄を指摘したそうです。「自動販売機なんてやめちまえ。コンビニで買って家で冷やせばいいじゃない」「パチンコはジャラジャラと音を立てるために電気を煌々とつけるのは、世界中で日本だけだ」過激だけれど・・いいこと、いいます。久しぶりにイタリアを車で回っていて気が付いたのは、「町がどこも、すっきりと穏やかで心地よい」ことなんですね。どうしてだろうと考えたら、パチンコ屋がない、自動販売機がない。中古車ディラーのビラビラの旗もないし、派手派手看板もない。そして、そういえばいろんな国を見て来たけれど、パチンコ屋があるのは、日本だけだったなぁ・・と思い至りました。パチンコって、ギャンブルでしょ。競馬や競艇のような公営ではなく、いわば違法なわけでしょ。野球賭博や、ゴルフの掛けなんかが、大げさに摘発されたりするのに、パチンコだけは、たくさんの悲劇を生みながら、堂々とまかり通って、かつ、パチンコ税もない日本は、不思議な国です。政治家が取り込まれ、警察関係者の天下りが多いから・・という話も聞きますが。全部止めちまえとなると、パチンコを愛する人達に気の毒なので、敢えては言いませんが、この大震災の機会に、拡張し続けているパチンコ業界にもう少し規制を掛け、野放しに広がる、自動販売機の存在に、「待った！」を掛けるのは、日本の美意識としても、節電のためにも、いいのではないですかね。さて。知事選、どうなるかそろそろ、結果が出る頃でしょうか

2011.04.10

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「視察」と言えば、その通りなんでしょうが。

なんとなく、違和感を感じるというか、ムカッとくる、というか。菅総理（岡田幹事長でもいいけど）が、被災地を視察・・といういい方。視察というのは「現地・現場に行き、その実際のようすを見極めること」であり、一国の大臣や国会議員が、訪れる以上、現場を実際に見て、今後の政治に活かす・・ということだろうから、間違ってはいないし、その通りなんでしょうが、もし自分が、家も無くし家族も無くし、避難所で、水もない、食べ物もない、ガスもない状態でかろうじて生活している時に、大臣だか何だかが「視察」に来る、と聞いたら、きっと、ムカッとすると思うんですよね。確かに、視察なんだろうけれど、だから、ダムの建設現場とか、津波の跡地なら違和感はないのだけれど、被災した人々が、辛い思いでその日をしのいでいる避難所には、「訪問」であり「お見舞い」だろうがと。天皇皇后両陛下が訪ねられる時は、「訪問される」であり「お見舞い」なんですね。天皇陛下のお立場は、行政や政治に口出す権限はなく、そこはその通りなのだろうけれど、な～んとなく、引っかかる。ま、小さなことなんですけど。ところで、こういう時こそ、若い皇太子ご夫妻が、どんどんお見舞いに出向いてくださると、日本中が活気つくのではないか、と思うのだけれど・・。雅子さまのご病気は、まだ、回復に向かっていないのだろうか

2011.04.08

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イタリアのモンテファルコ

イタリアでは、モンテファルコにも寄ってみました。ウンブリアの、スポレートの近く、細い道を延々と走って、ようやくたどり着く、小さな丘の町です。原則、丘の上の、街の中心部、Piazza del comuneには車で入れないことになっているんですが、なにしろ予約したホテルが、そのPiazzaにあるので、一方通行無視しで、ぐんと進入いたしましたよ。警察官のオネエサンに、叱られましたけどぉ。小さな町なんですが、Sagrantinoを100%を使ったワインが有名で、町の美術館には、1世紀の頃の遺跡の残骸もあれば、ゴッツォリのフレスコ画の傑作もある。もと教会だったところが、フレスコ画を残したまま美術館になり、同時に、市民会館みたいな役割も兼ねているのですね。私が訪ねた時、子供達が民族舞踊の練習をしていましたっけ。教会も、こんな使い道があったんだぁ・・という印象。泊まったホテルはPalazzo Bontadosi Hotel & Spaという、ミョーにモダンなホテルでして、ロビーにも部屋にも、モダンなオブジェが飾ってあったりする。写真は、ホテルの部屋の壁です。どこかの宮殿かいな・・と間違えそうな、フレスコ画風の絵が、天井にも壁にも描いてあって。私としては、そんなところに凝るよりも、もうちょっと部屋の機能を使いよくしてよとは思いましたけどね。窓から眺めるウンブリアの朝の風景は、遠くに雲海漂う、絶景でありました。受付のヒュー・グラント似のオニイサンは、モンテファルコ生まれなんだそうです。「生活するには不便でしょ」と聞きましたら、いやいや、隣の町まで行けば何でもそろうし（車で30分も掛かるが）なにより、この空と風景がある・・他の土地なんて、考えられない、と言ってましたっけ。到着した晩は、ホテルのレストランで、食事。ワインはもちろん、モンテファルコの赤です。翌日の朝食には、こんな鄙びた町に、とびっくりするくらい、洗練された焼き立てのクロワッサンとフランスパンが出て、かなり感動でありましたね。以前、2冊目の本『イタリア色のレモンリキュール』を出した時、本当はタイトルを『イタリアは小さな町が面白い』にしたかったんですが、改めて、「やっぱりイタリアは小さな町が、すっごくいい！」と思いましたね。ついでに写真をもう少しご紹介。Piazza del commune の真ん中には、Falco（鷹）の模様がある。町の中は細い路地ばかりです。

2011.04.07

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田中真紀子外相、更迭騒動裏話

ネットの日経新聞を読んでいましたら、山崎拓氏の、実に面白いインタヴュー記事がありまして・・。すでにご存じの方もいるかも、とは思うのですが、ご紹介です。私、ベトナムにいた時に、2度ほど山崎氏とお目に掛かっているんです。ちょうど、女性問題であれこれ言われていた時期でしたが、他のわがままな議員先生達の中で、一人もの静かで、紳士的で、私なんぞにも、きちんと対してくださって、私は悪い印象は持てなかったものです。いろんな人から「人を見る目がない」とは言われましたが・・。で、山崎氏のインタビュー。長いんですが、田中真紀子外務大臣更迭騒動のところだけ。田中外相の下で外務省内も日本外交も混乱し、小泉首相は2002年１月に、更迭して幕引きを図ろうとしたわけです。「　田中外相を辞めさせることになったとき、自民党幹事長だった僕は首相官邸に呼び出された。同席したのは小泉、田中外相、福田康夫官房長官、僕の４人です。後ろのほうに、秘書官が何人かいました。　最初に田中さんが「何のご用ですか」と切り出したら、小泉は「いやー、人事でご相談したい」と、しどろもどろになった。　田中さんは「わかりました。野上（義二）次官のことですね。総理がそんなことをなさらなくても結構です。私が外務省に帰ってすぐに首にします」という。　僕は次官ではなく、外相の「首切り」に立ち会わされたとわかっているし、福田長官は硯と墨を用意していて、机の上に「本日をもって辞任します」と書いて、署名するだけになった紙を伏せていた。田中さん本人だけが事情を知らんのですよ。　そうしたら小泉が青ざめて「いやー、実は野上次官のことじゃないんです」と答えると、田中さんは「じゃあ、だれのことです」と聞く。小泉は「いやー、違うんです」と、名前を言い切らん。　彼女ははっと気づいて「まさか、私を更迭するんじゃないでしょうね」と尋ねた。そこで小泉は「拓さん、どう思う？」と僕に同調を求めた。なんで僕に振るんや、と思ったけれど、しらんふりして「そういうことじゃないの」と答えたら、田中さんは「なにー」と大声をあげて「どんな理由で私を更迭するんですか」と怒るわけですよ。　「まあまあまあ、そうおっしゃらずに。諸般の事情をかんがみて……。鈴木（宗男）君も辞めてもらうことにしましたから」と、そこは小泉が言うた。　すると彼女は「わかった。辞めてやる」と叫ぶ。それを見て、福田長官がおそるおそる「辞表にご署名ください」と用意していた紙を差し出すと「こんなもの、書くもんか」と、そのまま出て行った。　そこでハタと困ったわけですよ。今のやりとりで首を切ったことになるのか、と。　秘書官は「総理がきちんと言葉でおっしゃれば結構です。署名は形式的なものです」という。小泉が「俺は『辞めろ』と言ったかな」と言うから、僕は「本人が『更迭か』と聞いたときに『そうです』と言ったから、辞めろと言ったのと同じだ」と助け舟を出したわけです。　小泉は「そうだよな。俺は更迭と言ったよな」と言いながら書棚に走っていって、ものすごくぶ厚い国語辞典を開いて「更迭」という言葉を探した。そこには「辞めさせること」と書いてある。小泉は「俺は辞めさせたんだ」と言って、ようやく安心したんです。」なんか、田中真紀子さん一人更迭するのに、総理以下大の男が、しりごみしながら、とりかかったんですねぇ。世の中、どこの世界も、こんなもんかぁ・・となんか、すっごく、面白くありません

2011.04.06

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政府まで作った、義捐金窓口

東日本大震災の被災者への義援金に関して、政府の受付窓口を設置したようですね。すでにＨＰも、なんともそっけないものながら、出来ているようです。義援金は通常、日本赤十字社など民間が窓口となっているが、「未曽有の災害を受けて、政府が直接受け皿になるようにとの要望も多々来ている」と枝野長官は説明し、集まった義援金は地方自治体を通じ被災者に届けると述べたそうですが、そんな当たり前のことをわざわざ、いうのも、変な話で。この記事に対し、ヤフーのコメントは、「他に使っちゃうのじゃないか」「なんか、信用できない」・・とボロクソ。こんなにも信用されない政府も、いかがなものかと思いますけど、でも、個人的にも、税金での支援とごっちゃにされるのではないか、「政府はこれだけ支援してますよ」的に利用されちゃうのじゃないか、民主党支持かどうかで税金の配分をエコひいきしたように、義捐金すら、政府のさじ加減で、好きなようにされちゃうのじゃないか、というような、やや不信の部分はあるわけです。被害があまりにも大きくて、世界中から寄せられる義捐金も、桁違いなので、政府がまとめた方が・・という意見になったのでしょうが、日赤を筆頭に、さまざまな組織が活躍しているのだから、政府は、そんなことをやっている暇があったら、原発事故の収束や、仮設住宅の建設など、山積みの緊急重要課題に没頭してよと思いますよね。因みに、アルジェリア政府は、日本円にして8億円の義捐金を、日本赤十字経由で、支援してくれたようです。ありがたいことです。私も、散々迷って、政府の窓口ではなく、一番安心そうな、日本赤十字に僅かな額ながら、振り込ませていただきましたが・・。

2011.04.05

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アルノ川ほとりの素敵なホテル

4月に入ってアルジェは、一挙に春というより初夏めいてきました。花々が一斉に咲き誇り、昨日など日中は30度近くにもなり、震災の被災地では、いまだ寒さが続いているニュースを聞くにつれ、なんとも、申し訳なく、心苦しいです。そう言いながら、しつこくイタリアはfirenzeの話。フィレンツェでは、郊外のMulino di Firenzeというホテルに宿泊しまして、とても居心地のいいホテルだったもので、ご紹介を・・と。チェントロから南に降りて、アルノ川の外側、かつてはただの畑地だった一帯にあります。Mulino即ち、かつての水車小屋を利用したホテルで、ロビーには、大きな粉ひき機が、オブジェとして残ってもいます。空気もいいし、眺めもいいし、居心地もとてもいい。チェントロまで遠くて、車を利用しないと行けない（シャトルバスは出ている）という大デメリットを受け入れても、ここを選ぶ人が多いのは、分かります。写真は、部屋の窓から見た、アルノ川の風景です。ちょうど、川の段差があるところで、迫力ある流れになっています。向こう岸では、朝夕、ジョギングする人の姿も見られ、なんとものどかで、清々しい。このアルノ川、しかし、氾濫するのだそうです。これまでの歴史でも何度も氾濫し、大きな被害も招いているらしい。あの大震災の津波を目にしてしまってから、どこに居ても、「逃げるとしたら、どこに逃げる」を気にしている自分がいます。そういうことが、結局、身を守るのだろうと思うし。ほとんどの日本人が、今、そういう意識下にいるのではないですかね。で、この居心地のいいホテルにいて、もしアルノ川が氾濫したら・・うーん、逃げるところはないかなぁ・・。雨の多い、10月、11月を避けられるといいかも・・です。

2011.04.04

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フィレンツェで結婚式を挙げる・・ということ。

フィレンツェにての「海外挙式」はどんな風に執り行われるのか。ってことを、今日は書いておこうと思います。教会は、セント・ジェームス教会。100年の歴史を持つプロテスタントの、イタリア的には新しい教会です。駅の裏手にありますが、まあ、日本人から見れば、十分に立派な教会でありましょう。この日のために、新郎新婦は日本からレンタルドレスを持参でした。新婦のドレスは、ふんわりたっぷりドレープのものでしたから、おそらく、スーツケース一個に、いっぱいになったことと思います。新郎も「現地だと黒いタキシードしかないから」ということで、はるばる日本から、シルバー色タキシードを借りてきておりました。二人はこれを持ったまま、そのあと、南イタリアを回るのです。ま、若いから、いいのでしょうが、高いお金とるのだから、「挙式を終えたらその場でお返し」ぐらいのサービスやって欲しいです。新郎新婦は業者の事務所で着付けとヘアメイクをしてもらいます。我々は、教会に15分前には到着してください・・と言われていたのですが、「遅れてはまずい」と30分前の12時に到着したら、門が閉まっていたあらゆる呼び鈴を押して、ようやく開けてもらいましたが、挙式は予定されているのだから、門ぐらい開けとけですよね。で当日は朝から土砂降り。よって、傘をどうしようとか、挙式用の靴に履き替えたり・・が必要だったのですが、控室はないとのこと。ま、教会は広いので、荷物なんかその辺におけばいいのでしょうが、なんとも・・という印象はありましたよ。そして、時間少し前に新郎新婦がベンツに乗って登場し、業者の担当オネーサンの指導により、簡単に予行練習。で、すぐに挙式スタートです。オネーサン、せめて、とっくりセーターじゃなくて、挙式らしい、スーツで来てほしいと・・ちょいと思いましたけど。新郎新婦、我々双方の両親以外は、神父さん、パイプオルガン奏者、太った女性カメラマン、とその担当オネーサンです。パイプオルガンの厳かな音と共に、新婦入場・・です。式は、映画などでよく見る手順どおりに進められます。違うのは、イタリアなのに神父は英語で説教し、それを、横にいる業者のオネーサンが、いちいち日本語で繰り返すことです。彼女の説明は神父さんのそれより長く詳細で、神父さんは、大分、怠けているなぁ・・と思いましたね。一通りの儀式が終わると、記念写真です。我々家族も含め、何枚も撮ります。ここが、きっと、こういう挙式の、最も重要なところなんでしょう。そして退場。出口まで退場したところで、我々がバタバタ出て、バラの花びら持って新郎新婦を待ちます。二人が出てきたら、わっと振りかける。ま、よくあるシーンです。入り口にロゼのシャンパンが用意してあって、（デンと置いてあって、これだとぬるいだろうに、と気になっていたんですが）その後、みんなで乾杯をいたしました。肌寒い日ではありましたが、こういうシャンパンは、キンキンに冷やしておいてよ・・とちょいと思いましたけど。シャンパン飲んで、急に機嫌よくなった神父さんは、生粋のフィレンツェ人なんだそうです。「英語で話してらしたので、よその国の方かと思いました」と言いましたら、ウインクして、「イタリア語はもっと、流暢です」と言ってましたっけ。かくして、式は終了です。新郎新婦は、さらにの写真撮影のために、ベンツに乗って町へ繰り出し、我々は、「さすがに疲れたね」と言い合いながら、ホテルに戻ったのでありました。文句多いですが、二人にとって思い出深い挙式になったでしょうし、こじんまりとですが、家族でほのぼのと結婚の儀式を行えたのは、はるばる、フィレンツェまで来たかいあったかな・・と思いますね。夜は、すっかり寛いで、家族で食事の宴でありました。詳しくは知りませんが、挙式の費用は90万ほど。新婦のドレス＋新郎のタキシードのレンタル料が30万円。あと、バシバシ撮った写真代とか、ヘアメイクとかプラスαなんだと思います。1週間イタリアにいて、その日だけどしゃぶりでありましたが、神父さん曰く「雨の日の花嫁は幸せになる」のだそうです。「新郎はどうなんですか」と新郎の母として聞きましたら、「さあ・・そこは、知らない」とのことでした。ま、新婦が幸せになるということは、きっとみんなが幸せになるってことでしょ。

2011.04.02

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日本の事態は・・よくなっているのか？

ローマの空港での、手荷物チェックの時。何が引っかかったのだか、若いオネーチャン担当官に、「マダム、そのかばんを・・」と呼び止められ、鞄の隅々まで、器械を当てられたのでした。なんか、いや～な感じと思ったそのあとに、オニーチャン担当官の、身体チェックの番で、で、そのオニーチャンがまた、言うわけですわ。「ジャポネーセでしょ、日本のどこ北南」って。私は、放射能のチェックでもされるのかしら、と心配になって、「いやいや、日本人だけれどアルジェリアに住んでいて・・」と言い訳がましくモタモタ説明しましたら、「そういうことではない、日本のどこの出身なのか、と聞いているの」と言うのですね。ですから、「東京ですが・・」とオドオドと答えましたら、「そうかあ・・」としんみりした顔をして、「大変だったねぇ。なんとも言葉を探せない。それでどうなの少しはよい方に向かっているの」と実は、心配して聞いてくれたのだったのでした。ですから「ありがとう、大丈夫、少しずつだけれど、いい方向へ進んでいますから」と答えて、我が身は無事、通してもらえたのでしたが・・。ほんと、世界中の人が心配してくれています。空港の荷物チェックの怖い顔したオニーチャンも心配してくれるしアルジェのゴルフ場の、アラビア語しか分からないキャディさんだって、「日本は大丈夫か？　少しはよくなっているのか？」と声掛けてくれます。その都度「大丈夫、少しずつだけれど、いい方向に・・」とオウムのように、毎度同じ返事をするんですが、しっかし・・本当に日本は大丈夫なんでしょうか地震の被災地への物資は、いまだどうも、滞っているようだし、原発も、今頃になって、アメリカの精鋭部隊に援助してもらうらしいし。原発に関しては、「もっと早く対処する方法があったはず」とは思うのですよね。ある人が「小火の内に消防を呼べば良かったのにバケツの水で消そうとした所が今回の失策だ」と言ってました。ガソリンスタンドで火事になったと言いたくなかったから、煙が見えているのに「大したこと有りません。直ぐ消しますから」みたいなことを言っている内に大火事になって慌てて消防を呼んだが既に遅くてタンクまで危なくなっている状態じゃないか・・と。なんか、私も、そんな気がしています。もっとも、今、失策をあげつらっても、事態が良くなるわけではない。一日でも早く、収拾の目処を立ててもらって、自信を持って「大丈夫です、事態はよくなっていますから」と心の底から言える日が来るように祈るばかりでありますよ。

2011.04.01

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