堀米ゆず子さんの災難
バイオリニストの堀米ゆず子さんが、困ったことになっているようです。16日、東京からブリュッセルに向かう乗り継ぎで、フランクフルト空港に降りた際、手荷物として持っていた名器・ガルネリを押収されたそうで。ガルネリの評価額は100万€(約1億円)で、このままだと、19%に当たる19万€(約1900万円)の関税の支払いを求められることになる。目下、仕事の道具だという証明書を提出したりと、あらゆる方向から動いているようなのですが、記事によると、返還交渉は難航している模様なのだそうです。調べてみると、最近、フランクフルト空港では、こういうトラブルが頻発し、例えば、商談目的でフランクフルトに到着したビジネスマンが、機内に持ち込んだアタッシュケース内の商品サンプルとパソコンを申告せずに緑の税関ゲートを通過したところ、税関職員に呼び止められ、不申告を指摘されたのだそうですよ。サンプルやパソコンは日本に持ち帰る物ですが、そんなものでも申告の必要があるとかで、なんと、1,000€以上の支払を命じられたのだとか。175€以上(2007年9月現在)の物品を持ち込む場合は、たとえ日本に持ち帰ることが明らかな物品であっても申告は必要だそうで、赤の税関ゲートで申告するよう・・と外務省のHPにも、注意勧告が出ていました。あの空港は、単に乗り継ぎでも、あちこちチェックがあって、なんとも煩雑なのですが、二度税関を通る場合は、二度とも深刻しなくてはならないとか。もう、勘弁してくれい~・・でありますまいか。日本の税関では、申告すべきものとして、1.日本への持ち込みが禁止または制限されているもの。2.免税範囲を超える購入品、お土産品、贈答品など。3.商業貨物、商品サンプル4.他人から預かったもの・・となっていますが、ドイツでは、自分が日頃使っているものでも、高額品は申告しなくちゃならないのですかねだとすると、お金持ちは、時計からバッグから指輪から、持ち物全部、申告しなくちゃならないことにもなる・・。フツーの我々だって、パソコンをいちいち申告するべきなんでしょうかどうなっているんでしょ、ドイツって。私が利用した時は、私も周辺の旅行者も、難なく、通過できてましたけど、たまに、人身御供みたいに、摘発するんですかね。堀米ゆず子さんとは、ベルギー時代に親しくさせていただき、いつだったかも、いきなり、「オランダで活きのいい魚をいただいて、今、戻ってきたところなのだけれど、どうしよう・・」という電話が来て、じゃあ、ってんで、なじみの寿司屋(三辰って所ですが)に集合、オヤジさんにさばいてもらって、薄造りの美味しいヒラメをいただいたものです。その時も、堀米さん、バイオリンを肌身離さず持っていて、「命より大事なものだから、どんなときにも持って歩いている」と言っていましたっけ。そのバイオリンが、今回のガルネリかどうかは、分かりませんが、酷い話です。・・ドイツのお役所が、まともな判断をしてくれることを、今は、私も一緒に願うばかりですよ。