キムタクは「キムタク」から脱皮できるか?
SMAPのキムタク主演のドラマ「アイムホーム」最終回が、平均視聴率19,0%で、この視聴率低調の今、さすが20%男の面目躍如だと、各紙が報じておりました。実は私も今季、このドラマと日曜の「天皇陛下の料理人」は、しっかり見ておりました。最終回は、火事の中に飛び込んだりの必要もないシーンを無理やり入れて、(多分、キムタクがこういうアクションシーンをやりたい、と言ったんですよ)その反面、大事な説明があまりに簡単に片づけらたり、ちょとエグい印象はありましたが、シリーズ通して、なかなかに面白いドラマになっていたのではないですかね。一番印象的だったのは、かのキムタクの顔が以前とは違っていた・・ということでしょうか。もちろん、今でも十分「イケメン」なんですが、これまで気取った演技しかしなかったキムタクが、どことなく冴えない、やや疲れた中年男を演じきった・・という。人生相応の疲れや、生活臭が伝わって来た、というか。SMAPのキムタクじゃなくて、俳優・木村拓哉がようやく表面に出てきた・・みたいな。甘いか・・。長年の人生経験から独断で言わせてもらうと、いわゆる「ハンサム」君というのは、いつまでも「モテるボク」「かっこいいボク」を引きずるせいか、よほど上手に年取らないと、貧弱で安っぽい中高年になってしまうんですね。いろいろ顔が浮かぶじゃないですか。元アイドルとか、最近、某党の代表になった方とか。ハンサム青年ほど、年の取り方が難しい。津川雅彦と三国連太郎は、妖怪さを身に着けることで成功したタイプです。あとは・・あまり思いつかない。それだけ難しいのではないですかね。だから男は、イケメンじゃない方がいいんですよ。中年になってから生きやすい。キムタクも、貧弱になりそうな典型タイプであり、かつバラエティーなんかで素の当人を垣間見る限り、「やっぱり、イタイ中年になりそう」って印象だったのですが、今回、やや顔つきが変わった彼を見て、もしかして、幅広い演技の出来る、大人の俳優に上手に移行できるのかも・・と今回、ちょっと期待したのでありますが・・。やっぱり甘いか。