岸田翔太郎君・公邸で騒ぐ、を分析してみよう
岸田首相の長男、翔太郎君、首相秘書官をクビになってしまいましたねぇ。32歳の天下の首相秘書官だから、翔太郎氏というべきなんでしょうが、マスク外したお素顔は、なんとなくあどけなくって、「君」呼びしてしまう・・。 就任時は、常にマスクをしていたので、もっと精悍なお顔かと思っていたのですが、そうでもなかった。むしろ、人はいいけど、やや頼りなくって気は回らなそうな印象。・・と思った方は多かったのでは無いか。批判されるのは、まあ、当然ではあるのです。「公邸」というのは、住人にとっての自宅ではあっても自宅ではない、という位置づけなんですね。社会通念は。私も、夫の現役時代、大使館や総領事館の公邸住まい、というのをやってきて、公邸住まいの面倒くささ・不自由さを嫌というほど、体験してきましたから。 公邸とは、公的な接遇に使う場所、というのが基本なんですよ。だから備品もスタッフも「公用のため」のもので、原則、私用で使ってはいけない。我々が個人的に所有しているわけでも雇っているわけではないですからね。つまり私的な使用をすると、何を言われるか、分かったものじゃない。会計や庶務担当が厳しく目を光らせているし、入居時、「公的スペースは、勝手に使わないように」と言い渡されます。何年も「公邸」住まいをしましたが、接客用リビングの大きなソファに座る事なんて、滅多になかった。 自宅だけれど、好きなようには使ってはいけない・・というのが公邸なんですね。 だから、家族や友人が、遠い日本から訪ねてきても、「どうぞ、どうぞ」と泊まっていただくわけにはいかなかったし、我々は、住人ながら、キッチン設備も整っていない狭いプライベートスペースで、遠慮しながら生活をしていたものです。 翔太郎君達の忘年会は、出回っている写真を見る限り、その辺のお惣菜を持ち寄りました、って感じの若い人達の集まりだったようです(親戚の集まりじゃ、ないですよな、あれ)若者のノリの宴会だった。きっと誰かが「翔太郎、おまえんところでやろう」と提案したのでしょう。 でも、翔太郎君は、首相の家族ではあるけれど、その前に「首相秘書官」なわけで、いくらそこで暮らしていたとしても、秘書官が公邸を私用に使ってはしゃいじゃ、そりゃあいけない。・・と通常の大人なら、思います。 翔太郎君は、友達や友人に総理公邸を見せたかったんでしょう。「おい、翔太郎、例の階段見せてくれよ」と押し切られたのかもしれない。集まった客達は、「滅多にないチャンス」と写真に撮って、LINEかなにかで、友人にも自慢してしまった。友人が更に別の友人に写真を転送して・・。ま、そんなところじゃないですかね。 たわいないこと、といえばその通りですが、首相秘書官としてどうか、となるとアウトでしょう。 しかし、よく考えたら変な話なんです。岸田総理は、息子が公邸で忘年会をやることを知っていた。挨拶までしたらしいし。大勢集まれば、騒ぐだろう事は想像も出来たはず。なのに、世間が騒いだから更迭する、というのはいかがなものか。その前に、面倒なことになりそうだと、思い至らなかったんでしょうね。翔太郎君のみならず、岸田総理も、夫人も。 翔太郎君も、今回のことで手痛い勉強をしたわけですから、逆にこれからの人生に生かしていってもらいたいものです。