カテゴリ:フリーランスライター
寝込んでいる時、ふと脳裏に浮かんだ若かりし頃のいろんなシーン。
とくに歌手のマネージャーをやっていた時代を思うと、自然と笑顔になれた。 毎日が本当に楽しかった。 テレビ局やラジオ局に担当の若い女性歌手を連れて行く。それもまあおもしい経験だったが 地方への営業は、前の日から旅行気分でワクワクした。 ま、仕事なのだから、そんな調子では、と、今思うと反省すべき点は多々あるが…(;^ω^) そもそも乗り物に乗ることが好きだし、初めての土地の景色を見ることは旅気分そのもので喜びだった。 しかも、今はどうだか判らないが、 昔、地方に芸能人が来ると、その町全体が沸き上がるような歓迎ぶりだった。 営業の仕事は、その土地の名士と言われる人達のなんらかのパーティーが多い。 会社の設立何周年とか、個人的なものとしては会長のバースデーとか。 そこに花を添える形で新人歌手がステージを繰り広げる。 若い女の子はそれだけでチヤホヤされ、私も若かったので同じような扱いを受けた。 名所を案内されたり、その町の特産物をいただいたり。 ただ、私の担当ではない歌手に臨時についた際、驚いたことがあった。 彼女は某有名小説家の愛人で、とにかく美人(齢は30くらいだったか)。 ただ、とてつもなく我が儘で、駅に着くなり、道の向こう500mくらいに見えている会場に 「タクシーを呼んでちょうだい」。歩くのは嫌だという。 喫茶室に打ち合わせで入った時、お腹がすいたというので「何か注文を」と接待側が言うと 「私、おうどんが食べたいわ」。 「でも、ここは喫茶室だから、サンドイッチとかスパゲッティしかないわ」と私が諭すと 接待側が慌てて「近所から出前を頼みます」なんてこともあった。 東京なら「売れてもいない歌手が、ふざけるな!」となるが、 地方だと、レコードを出しているというだけで、もう有名人そのものの扱いとなるのだ。 ま、そんな時は帰りの電車内で気まずい空気が流れて嫌ではあったが、 例外は、ごくわずかな回数だった。 あの頃、毎日が楽しかったな。 でも今思うと、私も自分本位で楽しんでいて、担当の歌手の女の子からみたら マネージャーとしては物足りなかっただろう。 初めて担当した彼女をググってみた。 確か23歳くらいで結婚して引退したので、現在の様子はうかがい知れない。 でも、彼女のレコードは中古品のオークションに何枚か出ていた。 懐かしかった(o^―^o)ニコ 幸せでいてね。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2024年02月02日 11時00分08秒
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