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6月7日の朝にいきます

6月7日の朝にいきます

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2024年04月24日
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カテゴリ:カテゴリ未分類
​​​​伸子張り(しんしばり)を御存知だろうか。

着物を洗濯する際、まずは縫っている糸をすべてほどいて布切れに戻し、
それを一枚の長い反物に縫い合わせてから、手洗いする。
干す時に、左右に針が付いた細い竹の棒を、反物に3㎝くらいの間隔で何本も挿し、
これでピンと張られた布に上から「ふのり」を刷毛で塗って、生地に再びの張りを施す。これが「伸子張り」。


子供の頃、春の天気のよい日に祖母や母は冬物の着物をほどいて洗い、この「伸子張り」をしていた。
もちろん、乾いたら、それをまた元の着物の形に縫い直すのだから、
とても大変な作業だが、昔の女性はこれをやっていた。
(ちなみに高価な晴れ着や訪問着等は、洗い張り専門のお店に出したようだ)

子供心に、庭にこの「伸子張り」された着物が並ぶ光景は、とてもきれいで好きだった。
ピンと張られた反物が、風にあおられ、揺れる光景を思い出せる。
ただの長い布に戻ったものが、再び縫われて着物の形に整う。
すごい技術に思われて、大人の女性を尊敬したものだ。

もう見られなくなってしまった。
でも、田舎のほうではまだ見られる光景なのだろうか?

そもそも着物を着る人が減ったし、それを自宅で洗い張りすることも、滅多にないこととなった。

そういう私は・・バストが大きく、着物で締め付けられるのも苦手(呼吸器しょう害もあるし)なので、
着物はもう何十年も着ていない。
結婚する時に持ってきた訪問着も、とっくに年齢的に合わなくなってしまい、
正絹の着物生地で洋服を作っている作家さんに、乞われるまま差し上げてしまった。

残念だけれど、今は遠い記憶の中の春ののどかな風景として、思い出すことがあるだけだ。





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最終更新日  2024年04月24日 12時00分13秒



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