カテゴリ:家族
昔、まだ私が幼かったころ3歳上の姉は病気がちで入退院を繰り返していました。両親は代わる代わる交代で病院に寝泊りを繰り返し、私は片親だけの生活をしていました。 その時の事を母はたまに話しますが、「貴方は良い子だったよ。文句も言わずに。」と・・・。また兄は小さい時にいつまでたっても言葉が話せず、施設に入っていました。その時も私は文句を言わなかったそうです。今思えば言わなかったんじゃなくて言えなかったんだと思います。 子供ながらに置かれた状況が分かっていたんだろうなぁ。それに姉の病院や兄の施設に行く時は母と二人きりで行っていたのでその時間だけは「私だけのお母さん」だったから。その間だけは楽しかった記憶があります。いろんなおしゃべりをして楽しかった。 それからです。私が自分の思っている事を誰にも話さなくなったのは・・。
小学生の頃もそうだった。私はどの先生からも「お姉さんやお兄さんとは違う大人しい子だよね。良い子だね。」と言われ続けた。自分の意見すら言えない子になった。一生懸命、頭で考えて言葉を選んで話す子供になった。 中学生の時、いじめにあった。その原因は私が自分の意見や友達の輪に入らなかった事。小説ばかり読んでいた事。たったそれだけだった。クラスメートから無視をされ、陰口を叩かれた。私は学校に行かなくなった。死にたいと思った。親にも言えず苦しかった。 朝母に「学校に行きなさい!」と何度怒鳴られただろう。挙句の果てには50センチの物差しで何度も叩かれた。家にいるのも嫌で制服に着替え、お金を持って本屋に行き大好きな小説を買って、公園とかで時間をつぶした事もあった。学校にはきちんと連絡して・・。 それからしばらくしてからだった。親が気づいたのは・・。私はもう親を、他人を信用しなくなった。 親は事の重態さに気づいた後「学校に行きたくないなら行かなくて良い。」と言ってきた。今更何言ってんの!?って思った。 中学校にはほとんど行ってない。中3の3学期からは受験もあって行くようにした。皆相手にしなきゃ良い。一言も話さなきゃ良いんだ。と自分に言い聞かせて・・。 教室に入ってみると、今度は私を率先していじめた本人がいじめられてた。その取り巻きは私に言い寄ってきた。クラスメートが話しかけてくるようになった。ビックリした。何なんだろう?この変わりようは! そうなった時の事を高校生になって不良になってしまった幼馴染に教えて貰った。幼馴染は私がいじめられてると聞きいじめた奴らを脅した事。この時もビックリしたけど嬉しかった。私にも味方がいたこと。ちゃんと見てくれていた事。 私は私の代わりにいじめられてる子を、放って置く事が出来なかった。痛いほど辛い気持ちが分かるから。偶然同じ班になったから、私はその子に話しかけた。ずっと・・。クラスメートは何で話しかけるのか、私に聞いてきた。馬鹿じゃないか!?誰にも話しかけられず陰口を言われるのは、相当きついのはそれをやられた本人しかわからない。 私はそれからずっと思ってる。結局は何か問題が自分に降りかかってきた時、自分で解決するしかないんだと・・。それはとても辛く厳しいことだと分かってる。でも、泣いてもわめいても仕方がない。きちんと問題に真正面から向かい合わなくてはいけない。向かい合うまでには時間がかかるだろう。でも吹っ切れて前を向いた時に問題を解決しようとする力が湧いてくる気がする。 今、私も娘も下を向いて泣いてばかりで、まだ問題を解決しようとする力が湧いてこない。でもゆっくり時間をかけて立ち直れば良い。今までそうしてきたように・・。泣きたいだけ泣いて後は前を向くだけだから。 私は今、自分自身に問題をかかえている。それはいじめにあったときに母からされたことだ。それを今、娘に向けようとしている。それが何より怖い。怖くて怖くて仕方がない。 私の中に問題があった。娘の事がなければ自分の心に封印したままだっただろう。思い出す事はなかっただろう。 今回の娘の件は「そのままにしてはいけない。」ということなのだろうか? その答えはまだ見つかっていない、けど見つけなければいけない事だと私はそう思う。 このブログを見た主人はどう思うだろう?不安はあるけど見て欲しい。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2005年06月27日 18時57分59秒
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