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カテゴリ:時事・生活・健康・雑多
場所は本番前のあわただしい楽屋。
縦長の大きな空間にたくさんの役者さんたちが衣装をつけてメイクをしている。 わたしにも1つのブースを与えられ、目の前には和装の衣装が。。。 広げてみても着方がさっぱりわからない。 困っていると隣のブースにいた中村勘三郎さんが着付けを手伝ってくれた。 わたしはなぜか宙吊りにされ、つま先が床から30cmぐらい浮いている。 「袴を履かせてもらっているあいだに台本を覚えなきゃ」と焦って台本を探す。 どうやら歌舞伎の舞台に立つらしい。 足をぶらんぶらんさせながらスタッフさんがくれた台本を読む。 イラスト入りの台本で、昔の道具について説明までついている。 「ほほ~ぉ」と感心しているとセリフを覚える前に「本番でーす」と声がかかる。 「え゛っっっ」と慌てても、宙吊りのまま舞台裏の廊下を流れるように進んでいく。 役は花魁。 三枚歯下駄が歩きにくいから宙吊りなのか。 でもそれじゃぁ歩く練習ができないではないか。 仕方がないので宙吊りのまま重たい下駄を八の字に動かしてイメトレをする。 いや、イメトレより筋トレに近い。 舞台袖には中学時代の吹奏楽部員たちがたまっていた。 ちょうど出演を終えた彼らと入れ違いらしい。 親友たちの姿は中3のときの制服姿。 わたしだけが大人になって宙吊りで歌舞伎の衣装に身を包んでいる。 悪あがきとわかっていても台本を最後までめくる。 わたしのセリフは数字ばっかり。 イラストの噴出しの中には2ケタの数字が10個ぐらい並んでいて、その合計数がわたしのセリフになっている。 江戸の風呂屋で盗まれた風呂桶の数が会話に出てくるらしい。 足し算している暇もなくパニクったわたしは宙吊りのまま舞台に出されてしまった。 もう限界! 舞台をめちゃくちゃにする前に目が覚めて・・・! 目が覚めた。 心底ほっとした。 ちょうどその時近くのお寺から朝6時の鐘の音が聞こえてきた。 それにしてもなんちゅう夢を見るのじゃ。 床から30cm浮いたいつもより高い視線もリアルだったし下駄も確かに重かった。 でもまぁ、夢はコントロールできないから見てておもしろいのかもね。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
May 15, 2007 11:56:57 AM
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