生命は「与える」と強くなる
生命は「与える」と強くなる著者:新原豊価格:1,680円(税込、送料込)楽天ブックスで詳細を見る何度も紹介している、山元加津子さん(かっこちゃん)の映画「1/4の奇跡」を観て、初めて知った「鎌形赤血球症」という難病。その「鎌形赤血球症」の研究に取り組んで、新薬開発をされたUCLA医学部教授が、この本の著者の新原豊さんです。この病気は、赤血球が鎌のような形になり、その働きが損なわれて、次第に全身に病変が及び、激痛で患者さんは、大変苦しまれるのだそうです。この患者さんたちを救いたい一心で、研究に取り組まれた新原先生の、今までの生い立ちや、臨床時の様々な体験が綴られています。そして、そこから導き出された、宇宙の大原則、ともいえること、それが「生命は与えると強くなる」だった。。。読後感じた事は、新原先生はとても謙虚で愚直な方なのではないかな、という事でした。ご自分の実積や功績を述べられた本ではなく、むしろ、どうしようもない部分、(支配欲、憎しみ、貪欲、差別、など)そんな部分を持った自分をさらけだしておられます。そして、そこから得た失敗によって、気づかれた、と書かれています。私たちは、みな不完全な人間です。不完全だからこそ、自分が持っているものを差し出す。お互いが補い合い、感謝しながら生きて行くものなのかもしれません。秋真っ盛りの今、外を歩けば散歩道にはたくさんのどんぐりが落ちています。それこそ、あふれんばかりの量。どんぐりは、きっとほかの動物たちや虫たちの食料となり、生きて行く糧になります。どんぐりの木は、自分の種を保存するだけじゃなく、多くの生き物に自分の命を差し出しているとも言えますね。私にも、私が持っていて、誰かに差し出せるものがありますね、きっと。あなたにも、きっと。