金魚の散歩♪

私は、保育園で　来期の交通教室の役員となった。
交通教室の会長の息子さんは、今　レート君と同じクラスのｙ君。
ｙ君は、いつもニコニコして　元気に飛び跳ねている子。
普段　レート君と　そんなに遊んでいる気配も無いけど
前々から　帰りが一緒になると　２人で　変な名前呼び合ったり、帰りを競い合ったりして
じゃれ合って触れ合っていた。


少し前に　会長であるお母さんが　他の人と話をしているのに
ｙ君は、１人で　保育園を　飛び出してしまった。
いや、ただ　飛び出したのでは、なくて　レート君と走って出て行ってしまったのだ！
その時は、まだ　なんとか途中で　帰ってくれたけど
今日、役員の顔合わせがあり、終わった後　
またまた　レート君と一緒に　保育園を　飛び出していってしまった。
そして　２人して　近所の田んぼに　入っていく。

最近、レート君は、田んぼの真ん中に自然生えしている菜の花を　
毎回、ブチッとちぎるのが日課となっている。
今時は、他人の田んぼに入るだけでも　文句言われる時代なのに　勝手に　菜の花引きちぎって！
まあ、如何にも自然生えの物なので　私も　そう「絶対ダメ！」という感じには、言っていないのだけど。
レート君が　田んぼに入るので　ｙ君も　もちろん入る。
ああ…　いいのか…。
後で　ｙママに聞いたが　最近、その田んぼに　やたら入るようになったらしい。
…
それは、きっと　レート君が　やっていたから…。レート君と一緒に入ったから　そういう事を覚えてしまったのだ。
そんな訳で「すみません。」と誤っておいた。
ｙママは、「でも　昔は、レンゲの咲いている田んぼに　入って遊ぶのが　普通だったけどね。」と言う。
そうなんだよね。私も　そう思う。
うちの実家も　田んぼあるけど　別に　子どもが　田んぼに入ったからって　困る事ないし
本当の所　そんな所くらいは、普通に　入らせてあげたい。田んぼの中で　走り回りたいなら　どんどん走り回らせてあげたいと思っている。
だから　毎日　田んぼに寄り道するレート君の事を　キツク怒れないでいるのだけど。


田んぼから出て　前の時は、ここで　戻っていったｙ君が　そのまま帰り道を　走っていった。
その後を　レート君が　追いかけていく。
おいおい！レート君も一緒に走ったら　どんどん走っていちゃうよ！
実際、「ｙ君　待って～！お母さんの所に　戻って～！」と
他のお母さんも　一生懸命に言ってくれていたけど　ｙ君は、どんどん行ってしまう。
あらら…、どうしましょう！
ｙママは、まだ　保育園で　打ち合わせ中！

自転車で　追いかけて　「こらこら！もう、戻らないとダメだぞ！」と言って
帽子を掴んだが　Ｙ君が　そのまま走っていくので　ゴムが　ブチッと切れてしまった。
ひえええええ～！　ど、どうしよう！！！
「ごめんね。」と私が　言うと　Ｙ君は、さらりと「いいよ。」と言ってくれた。
取り敢えず、ありがとう。
子どもによっては、「よくもやったな～！」とか「いーけないんだ、いけないんだ！」なんて
変な事言ってくる子もいるだろうけど　Ｙ君は、優しいので　すんなり許してくれた。
そして　そのまま　また走っていく。
おーい！

結局、途中の公園まで行ってしまった。
どうやら　ここで遊ぶらしい。
本当なら　私も　入って　ｙママが来るまで　待っていてあげたいが
この後　急いで買い物に行かないといけなかったので　そんな余裕が無い。
もう１人　心配して付いてきてくれたお母さんが　１つ年上の息子を残して「見ていてね。」と言って　ｙママを　呼びに行ってくれたので　申し訳ないが　私は、レート君を連れて　帰る事にした。
レート君も　一緒に遊びたがったんだけどね。


ｙ君は、小柄で華奢だけど　元気がよく　結構芯が強い。
朝、レート君を　保育園に　連れて行くと ２，３人の子が　前に立って　ふざけていた。
そして　そのうちの１人が　レート君の頭を　ペンと叩いた。
軽くだから　そう大した事でもないが　また、ペンと叩き、またペンと叩く。そして　またペンと叩いた。
おいおい！叩き過ぎだよ～！
叩いている子も　レート君も　ニコニコ笑っているけど。
それを　横で　見ていたｙ君が　叩いていた男の子の所に行って　頭をペーン☆と叩いた。
これも　そこまで　強烈に叩いた訳じゃないけど　結構、しっかり叩いたので　少々ビックリ！
これは、レート君が　何回も叩かれていたので「ダメだろ！」と思って叩いたのか
何度も叩いているのを　見ていて　ただ自分もやってみたくなって　叩いたのか？
そこの所は、ハッキリ分からないけど　見事な叩きっぷりに　驚いた。
すごいね、ｙ君。

ｙ君には、小学２年生のお姉ちゃんと小学１年生のお兄ちゃんがいるらしい。
あらあら、みんな近い！
それこそ、兄弟で　もみ合っている事でしょう。
揉まれて　強くなったか？
体は、小さいけど　心は、レート君より強いよ、きっと。