人生とは皮肉なもの - 野口 英世 -
千円札を手にすると、人生の皮肉を感じます。細菌学に業績を残した、偉大な学者、野口英世。英世は偉大な業績とともに、そのずぼらな性格も有名です。特に英世は、金銭に関しては問題がありました。一例には、斉藤ます子との婚約騒ぎがあります。英世は斉藤ます子と婚約を取り付け、その婚約持参金をアメリカ渡航費にしてしまいます。そしてそのまま、英世は海外を転々とします。婚約金を使い込み、日本に戻ってこない英世。あやうく詐欺事件になるところ。それを救ったのは、英世のパトロンで東京歯科大学創立者の血脇守之介。血脇が、婚約持参金300円を斉藤家に返済し、婚約破棄。しかし、5年もの月日が流れていました。その他に、海外渡航でも、英世は血脇に多くの資金援助を受けています。公費を遊興や賭博で使い果たし、渡航費を失ったための援助です。偉大な業績の一方で、特に金銭にはルーズだった野口英世。その彼が、今では日本紙幣の信頼を象徴する姿になりました。人生とは、実に皮肉なものです。【過去の日記】 「おっちょこちょい - 平賀源内と野口英世 -」