猛暑の夏と暖かな冬 - 亜熱帯日本 -
今から1,700~1,500万年前、日本は亜熱帯でした。亜熱帯とは、熱帯の様な暑い夏と、暖かな冬の四季がある気候。日本にも、この温暖な時期がありました。かつての日本の亜熱帯化には、ふたつの理由が考えられています。ひとつは、世界的な温暖化。もうひとつは、暖流の黒潮が北海道の南まで流れていたこと。現代の日本にも、亜熱帯化の声がささやかれています。今年の暖冬は、その説に真実味を与えました。ご存知、1月の急な寒波も、エルニーニョの影響です。エルニーニョによる海水温の上昇が、地球南北の気温差を大きくしました。その暖かな南に向かって寒気が流れ込み、偏西風が曲げられたのが急激な寒波の理由でした。確実に日本の冬は、暖かくなっています。かつて日本が亜熱帯だった頃、日本の生物は今と違いました。また日本が亜熱帯化すれば、日本の生物も変わるでしょう。そして何より変わらざるを得ないのは、私たちの生活なのでしょう。