こころは身なりから - しきたり -
しきたりは、守るべきもの。まずは、身なりを整えなくてはなりません。鏡と櫛で、髪形も整えます。気持ちも整え、精神統一を図りましょう。心の奥深く、強く念じるのが良いでしょう。気持ちが高ぶっても、決して騒いではなりません。人の注目を集めるようでは、精神統一が足りません。念を統一するには、ふさわしい姿があります。清く美しい、白い衣装が良いでしょう。夜道は暗く寂しいですから、灯りとなるものも必要です。伝統的には蝋燭が使われます。身なり整いましたか?でも、忘れ物がありますね。気持ちをこめて作った人形を、忘れてはなりません。もちろん、釘と金槌も必要です。さあ、出かけましょう。時間です。頭には三本の蝋燭を立てた鉄輪をかぶり、胸には鏡を掛け、口には櫛をくわえます。白装束で、誰にも見られず、7日間通いましょう。そして、憎いあいつをわら人形に模して、五寸釘で打ち付けるのです。最後の夜の帰り道、道に寝る大きな黒牛を飛び越える。そうすれば、あなたの呪いは成就します。けっして、だれにも見られてはなりません。しきたりを守るのがうしのこくまいりのきまりですから。