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アンチエイジングの鬼

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2016年11月23日
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みなさま、こんにちは。

福島沖で地震がありましたね。
東日本大震災の余震だそうです。
人的な被害は少なかったことに安堵しましたが、津波もありましたし避難された方はとても大変で不安だったと思います。
心よりお見舞い申し上げます。

福島第2原発で、冷却水ポンプが1時間半も停止したことにも驚きました。
地震でプールの水が揺れると、水位低下と検知してしまって自動停止したそうですが、震度5の地震で冷却ポンプが止まるシステムって心配すぎます。
この構造も改善してほしいですし、その他の原発もこの地震の活動期に再稼働するとかやめてほしいです。

今回SNSなどで私も初めて知ったのですが、内閣府がまとめた被害想定のデーターによると・・・・・

津波30cm 健康な人ならなんとか立てるが歩行は難しい。
推定死亡率0.01%

津波50cm 車やコンテナが浮き出す。何かにしがみついていれば立てる。
推定死亡率4.8%

津波70cm 膝を超え水の力が強くなり健康な成人も流される。
推定死亡率71.1%

津波100cm とうてい立てない。漂流物にぶつかる。死亡する確率が高い。
推定死亡率100%。


津波1mか、じゃあたいしたことないと思いがちですが、死亡率100%なんですね。
津波って本当に怖い。
このことは海に囲まれた日本で暮らす私たちは、みんな理解してたほうがいいことですね。
肝に銘じていきましょう。


さて、早いもので新米の時期ですね~
先日稲刈りしてきた大分県中津江村の自然栽培のササニシキが、もうすぐ天日干しと脱穀、袋詰めを終えて出来てくるようです。
その他の契約農家さんの新米も、続々と届きました。

一番初めに届いたのが、南阿蘇の大森さんの天日干しのササニシキとイセヒカリ。
今年は地震による自宅の倒壊や長雨、阿蘇の噴火など、本当に大変だった農家さんのお米です。

そして昨日熊本菊池の実取さんの同じく天日干しの亀の尾とササニシキも到着。
元田さんの旭一号。
原さんと富田さんのヒノヒカリも出そろいました。

私もさっそく大森さんの天日干し米を購入。
15度以下の気温でじっくり乾燥させる天日干しは、やっぱりお米の最高峰だなと思います。

掛け干しは、刈り取った稲をそのままの姿で、田んぼに作った木や竹の物干しで、数週間逆さまにして干します。
葉や茎内に残っている養分が全て穂に集まるから格別においしいのだと、農家さんは言います。

乾燥機のない昔は、みんなこれだったわけですが、現在天日干しをやっている農家さんはほとんどいません。
ただ、私もやっているから分かりますが、量が多ければ多いほど、労力もすごいです。
うちでも、やっているのは私たちがやらせてもらっている中津江村と、若い大森さんと実取さんだけです。

乾燥機も、高温でなく30度程度の常温に近い低温で乾燥させているので、十分おいしいです。
でも、天日かけ干しの新米を味わうのも、やっぱり大好きです。

オーガニックコスメのブランドを始めて、この11月で丸8年になりました。
お米をやりはじめてからは2度目の秋です。
このブログを始めて丸11年。

昔から読んでくださっている方は知っていると思いますが、震災前に私は千葉の匝瑳で、休耕田をお借りして家族でお米作りにチャレンジしました。
始めた時は単に、日本人の主食である米作りを、無農薬無肥料の自然栽培で作って食べてみたい!ってただそれだけでしたが、やっているうちに、田んぼは特別な場所だと感じてきました。

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農薬や除草剤を使わない水田には自然な生態系があるんです。
おたまじゃくし、かえる、イモリ、アメンボ、ザリガニ、タニシ、イトミミズ、イナゴ、コオロギ、バッタ、ミズカマキリ、ゲンゴロウ、蛍、テントウ虫、ミズスマシ、トンボ、みつばち、クモ、カモや鶴などの鳥たち。
水路にはメダカ、ブナなどの魚類もいます。

人間って、なんとなく自然の邪魔ばっかりしてるような気がしてたけど、この無農薬無肥料、無除草剤でやる田んぼって、人間と微生物、虫や鳥や魚たちとかなりいい関係を築けているなーって思ったんです。

それだけじゃなく、水田に入った水はろ過の働きできれいになるので、そのあと河川へ流れる水をきれいにしますし、気温を調節しますので天然のクーラーの役割もはたします。
洪水や土砂崩れを防ぐ働きもあります。


その上、おいしいお米が食べられるんだから、
これは一石二鳥!一石100鳥くらいじゃないかと思ったんです!



ただ、この時の田んぼ経験で、稲というのは他の作物と違い、かなり長い間水に浸かっているんだなーということも気になりました。
たまに水路に、上流の民家さんから流れてきたらしい洗剤の泡を発見したりした時、うわーっと思いました。
そこで、お米の契約農家さんを探す時、無農薬無肥料の自然栽培というだけでなく、水がきれいな場所でやっている方がいいって思ったんです。

だからみなさんの田んぼをすべて見学させてもらって、周辺環境や水源などを見せて頂きました。
阿蘇外輪山が育んだそのまま飲めるほど美しい湧水で育っている田園や、標高200~300mの高地にある南阿蘇の田園、川の最上流に位置するミネラル豊富な山の湧水だけが流れ込む棚田や、きれいな水じゃないとすめない蛍や豊年エビやカニ、赤腹イモリや貴重なトノサマガエルやたくさんの虫たちがいる田んぼでやっている農家さんと契約しました。

中津江村の田んぼなんか特に、すごい標高高いところで、あの有名な日田天領水の採水地よりも上流ですから、水のきれいさが極上です。
そのせいか、お米のおいしさがもうやばいんです。

そんなに量が多くないので、毎年すぐ売り切れてしまいますが、2kgを5袋キープしてもらいました。
ササニシキの玄米です。
欲しい方がいましたら、11周年記念プレゼントとして、ご応募下さった方のうち5名様に差し上げますので、下記の応募フォームよりご応募ください!
他にもいくつか、プレゼントをご用意しています。

たくさんのご応募ありがとうございました!

さて、お米でよく質問を受けるのですが、なぜ私が亀の尾とか旭一号などの古い品種を、好んで作付けしてもらっているのかということです。
それ以外も、現在はあまり見かけなくなっているササニシキや伊勢神宮の神田で発見されたイセヒカリなど、ラインナップがマニアックだとよく言われます。

お米のでんぷんには、アミロースとアミロペクチンがあります。
アミロースはブドウ糖が直鎖状につながっているため、消化過程で端から順に切れていくので分解が進みにくく、血糖値が上がりにくい構造をしています。 
アミロペクチンは枝分かれするような構造をしているので、消化過程で何カ所も同時に切っていくことが出来るので分解しやすく、血糖値が上がりやすい構造をしています。

例えばもち米はアミロペクチンが100%です。
ご存じのようにモチモチしています。
うるち米は15~35%のアミロースと65~85%のアミロペクチンから成り立っています。

「ハレとケ」とは柳田國男によって見出された、時間論をともなう日本人の伝統的な世界観のひとつです。
ハレ(晴れ、霽れ)は儀礼や祭、年中行事などの「非日常」、ケ(褻)は普段の生活である「日常」を表しているそうです。

昔の日本人は、ハレの日にはアミロペクチンの多いもちもちの赤飯やお餅などを食べましたが、日常的にはアミロースが多めのお米を食べていたとされています。
アミロースのほうが腹持ちが良くGI値が低めで、アミロペクチンは腹持ちが悪くGI値が高めです。
このハレとケで食べるものを変えるというのは、身体をいたわる上で、自然に行われてきた習慣だと思います。

しかしアミロペクチンはモチモチして、加工品が増えた現在では冷えてもパサつきにくいという需要がありました。
そこで現在の日本のお米の主流は、品種改良されて、どんどんアミロースを減らしてアミロペクチンの比率を上げて行っているのです。

「コシヒカリ」のアミロースは17%。代表的なもち米系のお米の品種改良です。
しかし、今やこれどころじゃありません。
低アミロース化は進み、「ゆめぴりか」は15%、「ミルキークイーン」はなんと10%!


現在の日本人は、ハレとケの概念で言うと
毎日がハレの日の主食になっているのです。



本来、和食にはお米自身が主張しすぎずに、あっさりとしたうま味があり、お腹にもたれず、血糖値が上がりすぎず、毎日食べても飽きが来ず、うまくおかずの味を引き立たせてくれるお米が合っているのだと思います。

アミロースは、難消化性のでんぷん質(レジスタントスターチ)で、糖として吸収されにくいという性質を持っていますので、ダイエットやアンチエイジングを心がけている方は特に、低アミロースではないお米の方がいいと考えています。

また近年増えてきていると言われるお米アレルギーの方も「高アミロース米」に変えたらアレルギー症状が軽減されたという口コミが広まり、高アミロースのお米が再評価されてきているのもあります。

品種名  アミロース値

ササニシキ  25%
亀の尾   25%
旭一号     23%
ヒノヒカリ 20%
はえぬき 20%
つがるロマン 19%
日本晴   18%
コシヒカリ 17%
つや姫     17%
ゆめぴりか 17%
ハナエチゼン 16%
ミルキークイーン10%
もち米     0%


亀の尾は明治時代、在来種から選ばれ、育成された日本の傑作イネ品種であり、現代米のルーツです。
今も歴史ある幻の米として名高いです。
とても背が高いので倒れやすいことや、雀が好んで食べやすいこともあり、栽培が難しいのですが生えている姿もかっこよく、味も美味しくて私は大好き。
「ササニシキ」や「ひとめぼれ」、「はえぬき」や「どまんなか」のような良食味米のルーツを辿ると、そこには「亀の尾」があります。

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旭一号は100年以上の歴史を誇る幻の品種です。
粒が大きく食味の非常に良い品種で、人工的な掛け合わせを行っておらず、日本人が昔から食してきた在来品種の組成は、体への負担が少ないと言われています。

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ササニシキは口溶けの良さや滑らかな喉越し、あっさりとした食感と甘みが特徴のお米です。
ヒノヒカリは多少モチモチしていますが、低アミロースすぎず、香りと甘味が調和した、バランスのとれたお米です。

私は7分づきにして、雑穀を混ぜて炊くのがベストだと思っています。
現代人は、お米離れが進んでいると言われますが、9割が輸入でポストハーベストやグルテンの問題が気になる小麦より、ぜひお米をおススメします。

アミノ酸スコアも、小麦は37点ですが、お米は65点。
米+大豆製品(味噌や納豆)でアミノ酸スコアは100点!
日本食ってやっぱりすばらしいですね。


ハレとケの日のバランスを取り戻す!
今年もおいしい新米をいただきまーす!!




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Last updated  2016年12月09日 14時02分26秒
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