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2006/12/18
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テーマ:愛しき人へ(903)
カテゴリ:こりゅん的思考















かつて、あたしにこう言ってのけた男がいた




















「人はしょせん、自分のためだけに生きている」








利己心の発露は言うに及ばず


その男にとっては、他者に対する善意さえも含め


思いに端を発した人の活動全てを


「自分のための行為」だと切り捨てた








もちろんあたしはその言葉に反発した


「じゃあ、あなたはボランティアをどう捉えているのよ?」








「そんなものは偽善に過ぎない」








偽善・・・


真なる心から生まれる善とは違う、ある種よこしまな感情


そんなものが氾濫していることくらい、あたしでも了解しているのだが


果たしてそれが、世界を悪い方向に導いているのだろうか?








答はNOだろう








なぜなら、善意を発信する人間の内部で、一体何が起こっているかなどに関わりなく


結果として表に出た行動だけが


世界に対し、なにがしかの良い影響を与えているのが善の定義だとするなら


その根源が真か偽かに関わらず、それは善と肯定されてもいいはずである








歴史を紐解いてみても、勝者こそが正義であったと位置づけられている


しょせん人の世は、現れ出た結果のみで判断するしかなく


主観という甘い媚薬に酔いしれず、客観で物事を捉える術しか知りはしない


その意味であたしは、結果だけでも伴いさえすれば


行為の裏側の思いが真か偽かなど、それほど重要視する必要はないと


その時は思っていた


そしてそれは、今となってもあまり変わりはしない








自分に当てはめてみた場合


真に徹することで自身に負荷がかかり


他の何ものかに与えられるであろう善の総数が減ってしまうくらいなら


初めから何に対しても、真に目覚めない方がまし








そんな思考に昔からあたしは支配されている








自分の中に設定されている善の限界値を、常に考慮し


あたしが与えたいと思える対象ごとの優先順位に縛られてしまう自分からは


どうがんばっても逃れることができない


もちろん対象を選ばずに、質も機会も込める思いをも


平等に与えられるのが理想であるのは、頭では分かっている


しかし、与えるための前提としての「あたし自身」を維持するためには


ある程度、与えることによるリスクを、その場で計算しなくてはならないことも身をもって知っている








たとえば


野良猫がお腹を空かして自分の足下にすり寄って来たとしよう


この時、この猫に対してゴハンを与えたいと思う自分が確かにいる


だが、一回与えてしまったがゆえに


次を期待され


そのまた次も期待されて


そして、それが未来永劫続いていかなくてはならないかもと考えてしまった時


あたしはその猫に、その場限りの善を与えることをどうしてもためらってしまう








なぜならあたしは、その猫の期待に添え続ける自信がないからだ


その時の自分には、他に守らなくてはいけないモノがあるなら、なおさら躊躇してしまう








だがそれでも


自分の中に生まれた「やむにやまれぬ感情」を拠り所に


あたしは偽善に走ることがある


事実、縁があると感じた猫に対しては、何回か食事を提供したこともある


しかしこの場合、リスク計算をした段階で、あたしにとっては全てが偽になる








「思い」とは


それだけ純粋でなければ「真」にはなり得ないと考えているからだ








だがこの考えも、いささかあたしを追い詰めることになりすぎてはいないだろうか?


そう思いあたしは、次の言葉をその男に突きつけた








「たとえ偽善でも、可哀想に出会って心がいたたまれなくなり、それに従い行動して一体何が悪いの?」








すると男はこう言った


「いたたまれないという感情を動機にしても、やはりそれは自己を満たそうとする欲求に過ぎない」








なるほど、それは一理あるだろう


自分を満たす欲求の現れが、自分に向かうか他者に向かうか


ただそれだけのベクトルの違いに過ぎず


その根底にある潜在的な本能は、結局の所、己を満たすために働いており


この感情の流れそのものは、そう簡単に否定できはしない








この時の会話はこれで終わった


しかしあたしは


利己的な自分以外の何かが、他者のための善として現れる可能性を捨てきれなかった








同じく本能に従い、善の行為をなすのだが


単純に自己を満足させるためだけのモノではなく


かといって、自己を取り巻く世界を安定させるためだけでもなく


さらにもっと踏み込み


自己を含む「世界」そのものに対しての貢献を実現したい無意識の欲求というモノが


人間には本来的に備わっているのではないのか・・・








言い換えれば


自己を満足させる行為であるという意識がありながらも


その実、「見えざる手」に導かれながら、世界に対し


ただ自分に与えられた役割を果たすことに殉じているだけに過ぎない逆説的な自分がいる


そんな十字架を背負わされる時期が、人にはあるのではないのか・・・








そして終局的には


物理的にも精神的にも己を欺くことなく


魂のレベルで、対象としての自己と他者が溶け合う善の世界があるのではないか・・・








さらには


そこまで己を研ぎ澄ますことが、本当は、人間には可能なのではないのか・・・








自分の魂の色を、限りなく透明にしたいと願うあたしは、ふとそんなことを思い


自分に与えられたあらゆるモノを積極的に肯定することで


今こうして生かされている事実を、自身に無理矢理納得させようと試んでみた・・・








あたしは生まれてこのかた、存在不安というモノあまり感じたことがない


それが恵まれた環境ゆえだというのは百も承知だ


自分が恵まれていると自覚できなかった頃のあたしは、同時に


人の弱さも理解できなかった








自分の力を、ただ自分の為だけに使い続けても


残るのは虚しさばかり


そんなことを感じる日々を繰り返すうちに


あたしは一つの答を得た








あたしに与えられたモノを世界に還元したい








それ以来あたしは、ずっとその方法を模索している








これは偽ではなく、真なるあたしの思い








でもやはりあたしは、憐憫だけを与えたくはない








だってそんな感情に溺れたら、それはすぐに偽になっちゃうから


だってあたしは、本当のところでは弱さとは何かを分かってないから


それにあたしは


どんな逆境に見舞われても、「悲劇のヒロイン回路」が働くことなど決してないのだから








あたしは決して自分自身を強いとは考えていません


当たり前に存在する一人の人間として


ごく普通に今の生を全うしたいと思い、日々の生活を送っています








でも、様々な生の局面で


自己と他者を比べざるを得ない状況を経験した今となっては


こんなあたしが、分かったフリをして、その場限りの善を施すことほど


欺瞞に満ちた行為はありません


だからあたしは、精一杯の想像力を駆使することで


世界のあらゆるモノと優しさを共有しようと、あがいているのです















その結果、生まれたのが・・・















他ならぬ、「こりゅん」ですよ♪














あたしと出会ってくれた、全ての愛しきモノたちへ















こりゅんより心から、「ありがとう」を贈ります・・・















というわけで、あたしの抱える諸事情により


これからの日記は、少しばかり


あたしの深層を旅する内容にしてみますw


まあ、「火の鳥」完結までの自己弁護に過ぎないかも知れませんが


そう感じた場合は、せいぜい


「おバカの戯れ言」とでも笑い飛ばしてください(´∀`*)








でもどうか、「本当のあたし」を知りたい方は


途中下車しないで、ついてきてくださいd(・∀・)ネ♪

























追伸


とは言いましても

現段階でふざけた内容の日記をすでにいくつか用意しています・・・(´∀`*)ウフフ

時期的にクリスマスも挟みますので、恐らく今後の展開は

それらを交えながらになると思いますΣ(ノ∀`●)ァチャポン

ごめんなさい・・・

根がシリアスを演じられないキャラなんですよ(´∀`*)







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Last updated  2006/12/18 01:49:20 PM
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