カテゴリ:東洋思想
ご訪問ありがとうございます。 梅雨明けの暑い日々が続いています。 お元気ですか? 今日の映像は、世界の国の少女がバイオリンでカノンを弾きます。 よろしければ、どうぞ ! 易経における『 陰陽学 』 のつづき、陽について、その実際編です。
前回までの記事、宇宙的なイメージで ・ ・ ・ (笑い) 自然にあるがままのあり方として、男女の役割の違いがあるということ。 印象に残っているかしら ? そこからなのですが・・・ 自然にあるがままのあり方とは、人が意識する以前、人間の理知が作った法律以前からあるあり方ということですね。 言い換えれば無意識に存在しているまま、、、太古の昔から、(笑い) あるがままの自然の男女の役割があるという前提で、 今の人間の理性が作った法的な男女平等を考えなければいけないと思っています。 人が作ったものと言うのは、それが意識、英知の所産であっても、陽としてみるかぎり、漏れはあるし、極端に運用すれば、危険です。 これは、絶対的なものではないはずです。 社会で言うところの 『自由』 といい、『 男女平等 』 という観念は、 あたりまえの事ですが、国家の法律が保障する範囲のものです。 国の政治や、国家の変動があったら、どうなるのか分らないものです。 報道によると、現在のチベットにおいては、中国側の漢民族の男性とチベットの女性の結婚が推し進めれられ、チベット人の男性は結婚も出来なくなっているそうです。大国のエゴが、少数民族を滅ぼす時にはその少数民族の男性が排斥されます。ある意味、武器を使って戦争で滅ぼす代わりなのですね・・・ このように人間の意識が作り出した陽の産物、制度だけでは、あるときはそれが観念的な建前だけに成り下がります。本質はあくまでも陰の内省・反省と仁愛に裏打ちされて運用されないと、実際の生きる場面では人間にとって幸せをもたらす制度にはなりません。 次は、お互いに私たちの精神の働きについて陰陽を考えてみます。 男女とも、その持っている意欲、欲望というものは、外に向かって発するものでありますから非常に陽性です。 そして、自らの心を省みて、無駄なもの、危険なものを省くこと、これは陰性です。『省』の意味はーかえりみるーはぶくーというふたつの意味があります。この欲望(陽)と反省(陰)の調和がちょうど良くとれたのが円満な人格であります。 これを男女に分けますと、 知能では、分析論理的な知能は陽性であり、感情では、野心マンマンというのがやはり陽性であります。だから論理的であり、多分に表現を主とするような頭脳は、男の特徴であって陽性であります。 女は陰(根)でありますから分かれるものを結び、内に蓄える、統一含蓄的で反省的な知能、内省的な感情、根本的、没我的であり、引っ込み思案であると言うのが女性らしいのであります。女の一番尊い特質は仁であります。 前のブログで、女性を木の根に例えて陰について書きました。 その次ぎのブログに、tonami-ブナ爺さんからのコメントの中に、木の葉の重要な役割=陽の役割が分りやすく書かれています。 ( コメント欄の上から34番目、下から8番目のコメントです) ” 樹木の多くは、根が健全でないと育ちが悪くなり、・・・・・・・ ” この中で、陽である葉の役割は、光合成であると書いていただきました。tonami-ブナ爺さんは、本当に自然に対する深い造詣をお持ちの方だと尊敬しています。さすが陽の働きを表す、すばらしい例えであると思います。 陰と陽、それを男女の関係で言えば、陰=陽=同じもの=平等として並べた時、その間は引き裂かれ、その間の深い溝は埋まらなくなります。しかし陰と陽は依って立つ所が違うもの=あい待つもの=相待性、として眺めれば、おたがいになくてはならないもの、陰あって陽、陽のはたらきは陰によって決まるという奥行きが見えてきます。 " ○○の陰(かげ)に女あり " のような・・・? (笑い) どちらにしても、戦後私たちがやっきになって取り入れた西洋的な捉え方よりも、東洋の方が数千年も前から、自然に対する捉え方は洞察力に満ちています。 ここで実践編として、カップルやご夫婦に関するご相談の中から、 私が感じることをご紹介しましょう。それは、お互いが同じ人間だと思うことが、反って関係がモメル原因になっているという事です。 女性の特徴は、自身の心の問題や、何気ない自分の気持ちや、その日の出来事の気になったことなどをよく話したがります。 それを聞いた相手の男性は一般的に、男の本能として、それについての解決法を押し付けようとします。それは陽である男性は理知の癖で、彼女が話の中で解決を求めているのだと思い込んでしまうからです。それは、彼なりに彼女に何とか役に立ちたいという思いから、そうする事が相手との愛情が深まると信じているからでしょう。だから、自分がアドバイスしたにもかかわらず、彼女が思ったほど喜ばないで落ち込んだままだったりすると、男性は自分が拒絶されたとか、相手にとって自分が役に立たない人間だとか感じたり、彼女が自分の言う事を聞き入れない頑固な?すなおじゃない女だ?と思ったりして、次からはもう彼女の話に耳を傾けなくなってしまうことがあります。 しかし陰である女性は、男性が想像するような解決方法を教えて欲しいのではありませんよ。女性からすれば、そんな理知的な " どう解決するか " という話よりも、もっと情緒的なものを期待して、それは、ただジックリと話しを聞いてもらいたい、優しく慰めてもらいたい、ただそういう気持ちなのだということです。 それが、男性からのどんな誠意でも、男性の一方的な愛情からという思い込みであったとしてもです。お互いが相手が自分と同じ人間のはず、という思い込みのままでは、男性と女性の間の溝は埋まらないでしょう。
なぜって? 相手と自分の性差を見落とさないで、、、! 気質や血液型や、人間のいろいろな分け方がありますが、 まず男と女、その性差の違いが、まず! 前提ですよ。 それは、変えられないのですから・・・・・ 相手を理解する為には、陰と陽を、思い出してくださいね!
青字の部分は、安岡正篤 著の『 易と人生哲学 』のなかから引用、参考にさせていただきました。
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Last updated
July 18, 2009 09:42:54 PM
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