過去に見た夢たち(その3)
天井から落ちてきた大きな猫の、首が切り離される。首と胴がふたたびつながれば、僕は襲われるので、ガラスドアを首と胴の間に入れて、合体を防ごうとしている。鍵が縦に割れる。割れた鍵をなおしてくれる盲目の鍵なおし師がいる。夜中に二人の男に連れられて坂道を下ってゆく。おでんを煮ている。金網で区切られた場所。上の方にほかの客もいる。雪が降っている。道の反対側は広場。馬の足をした男が広場に何人かいる。暖めている鉄鍋の牛乳に、風呂のつもりで入ったらしくしかられている。道から見た旅館の幅は普通なのだが、いざ入ってみると、奥行きには果てがない。動物ハンカチには「小犬になったら、飼主にかわいがってもらえるようにしましょう」と書かれている。動物ハンカチを振ると、ハンカチが蛾のような虫に変わって床低く飛ぶ。どうして犬ではなく虫なんだろうと見ていると、カマキリに変わって床を跳ねていたのが、胴体のところがきれいなつややかな毛になって、そのうち小犬の顔が出てきて、小さな小犬になって僕の両手の中にいる。もういちど動物ハンカチを振ると、20~30センチくらいの魚になって、空中を移動して僕の体に強くぶつかってくる。何だか恐いくらいの強さだ。魚の皮膚はうろこみたいではなく、豚の皮膚に似ている。