ガロア理論がわからない(その5)
Hg=gH(gはある操作、Hはいくつかの操作の集合、とします)と書かれていても、ふーむ、2×3=3×2みたいなものか…と読み飛ばしてたけど…(注:Hgというのが、「gという操作をしたあとでHという操作をする」、ではなく、「Hという操作をしたあとでgという操作をする」、を意味している本もあります。でもねえ、本によって文字の順序が逆、という状況も、数学しろうととしては混乱の理由のひとつです)■gというのはひとつの操作だけれど、Hというは、たとえば、h1、h2、h3、という操作の集まり{h1、h2、h3}なので、Hgというのは、gという操作をしたあとでHの操作をした集まり{h1g、h2g、h3g}ということになり、gHというのは、Hの操作をしたあとでgという操作をした集まり{gh1、gh2、gh3}ということになります。なので、Hg=gHというのが意味しているのは、{h1g、h2g、h3g}={gh1、gh2、gh3}ということなので、具体的には、h1g=gh1、h2g=gh2、h3g=gh3もしくはh1g=gh1、h2g=gh3、h3g=gh2もしくはh1g=gh2、h2g=gh1、h3g=gh3もしくはh1g=gh2、h2g=gh3、h3g=gh1もしくはh1g=gh3、h2g=gh2、h3g=gh1もしくはh1g=gh3、h2g=gh1、h3g=gh2ということを意味しているのでした。■ここでは、なんとなくわかりやすいつもりで、gとHの説明を飛ばしていますが、じつは、わからなくしているだけかもしれません。きちんと説明しようとすると、Hは、gを含む有限群の部分群、という辺りから説明しなければならないのでしょうけれど、そうすると、有限群とは何か、部分群とは何か、というか、そもそも群とは何か、という辺りから始まるわけで…