むだな「道具」
私が「生活の道具」を利用できるのは、私が生きている有限の時間での利用である。残りの人生において、3分間(3時間でも3日間でもいいけれど、ようするに有限時間)が有限回、あるなかで、けっきょくのところ利用しない「道具」は、まわりの人があたりまえのように必要だと言う「道具」であるにせよ、私は、手に入れなくてもよかったことになる。それどころか、必要でもないのに手に入れた「道具」をどうやって使うかに、残りの人生のいくばくかを費やしてしまうこともある。それどころか、必要でもないのに手に入れた「道具」を失って、気分が悪くなることもある。