■ぼくは、大きく息を吸って「父さん」と切り出した。父は、怖れていたことをついに
ぼくは、大きく息を吸って「父さん」と切り出した。「ぼくは、医学の道には進めないと思うんだ」父は、怖れていたことをついに聞いてしまったとでもいうように、視線を落とした。その表情があまりにも悲しげだったので、ぼくの胸ははりだけそうになった。だが、もう一度ぼくを見たときは、今まで見たこともないほどやさしい表情が浮かんでいた。「わかっていたよ」と父はおごそかに言った。(略)父をどれほどがっかりさせたかと思うと、ほくは涙が出そうになった。「父さん」とぼくは言った、「ごめんなさい」父は鋭い視線でぼくをみた。「いいかい、父さんはお前が医者にならないことに失望した。 だが、お前そのものに失望したわけじゃない」 出典元 「こころのチキンスープ〈11〉 動物たちの贈りもの」 著者名 ジャック キャンフィールド , マーティ ベッカー , マーク・ビクター ハンセン , キャロル クライン これは、3代医者の家系に生まれついた少年が、自分は「医者には向いてない」と思い、それを父に告白する話である。この少年は、医者に向いてはいないが、鳥猟犬を育てる力があった。そして、ある日、1匹の犬(ジェリー)を父から与えられて、この犬を1人前の鳥猟犬にするように言い渡される。しかし、ジェリーは狩りをするより、走ることの方が好きで、この少年は、ジェリーを1人前の狩猟犬にすることができなかった。ジェリーは、猟犬種ではあったが、猟犬には向いてなかったのだ。しかし、ジェリーには、違う「才能」があった。それは、とても楽しそうに、素晴らしく走ることことだ。父も、ジェリーは猟犬には向かなくて、走るのが好きなのだと知る。そこで、今日のことばの話にあるように、「医者には向かない」と父に告白した息子に父はこう言う。(以下本からの引用)「お前がジェリーにしたことを考えてごらん」と父は言った。「お前は、こいつを狩猟犬に育てようとした。しかし、 こいつはそう生まれついていなかった。 そのことについてお前はどう思っているのかね?」「しばらくの間、失敗したと思っていました。でも、あいつが 走る姿を見て、あいつがどんなに走るのが好きなのかを知って、 それだけで十分素晴らしいと思うようになったんです」「そのとおりだ」と父は言って、ぼくをじっとみつめた。「さて、今度はお前がどんなふうに走るのか 見せてもらおうじゃないか」父はぼくの肩をたたき、「お休み」を言うと、行ってしまった。(ここまで)今日は、ちょっと感動した話を書いてみました。その人にはその人なりの持ち分や特技や好きなことがある、それを認めてあげること…そして、そのことで、相手が思い通りにならなくても、思い通りにならないことに失望はしても、その人そのものに失望したわけではないこと、こう言えること…大切だなぁと思ったのでした。 ■今日紹介した本 ↓ 「さあ、才能(じぶん)に目覚めよう」マーカス バッキンガム , ドナルド・O. クリフトン 著さて、この本に書いてあることは…「強み革命」ということで、簡単に言うと、欠点を直すことより、自分の強みを生かそう、強みを生かすようにするためにお金も時間も使おう、その方が自分の力になるというものです。■「ぼちぼち日記」↓ 「ひさしぶりに…個性的な犬さんたち紹介」さて、今日は、久しぶりに犬さんたち紹介だ。ウォーキングしていると、なじみの犬さんもいれば、同じ道を歩いても、時間をちょっとずらすとはじめての犬さんとも出会う。そんな見かけない犬さんを見つけるのも楽しいし、飼い主さんと話すのもまた楽しいのだ。今日は、最近であった個性的で癖のある犬さんたちの紹介だ。■ぜひ、今日のことばの評価をお願いします。「ことば探し」の評価はこちらをクリック画面、右側中央になります。どうぞ、よろしくお願いいたします。 ■ブログランキングに参加しています。「ポチッ」↓と押してご協力お願いします。まだ、うんと下っ端なので、よろしくお願いします。 ■アファメーション毎日変わります!自分にぴったりのアファメーションを見つけてみませんか?現在700個のアファメーション登録しています。↓「http://www.kotobasagashi.net/」■「ことば探し」メールマガジン(月~金)発行しています。 「今日のことば」以外の過去のことばも紹介しています。 コンパクトで、読みやすい構成にしています。 →「購読申込み」