ポスト阿藤
「キーボード見ない事がそんなに偉いのか?!」 という思いからブラインド・タッチに変わる、 ブラインド・ルック(画面を見ずに入力)を編み出し、 日記を一通り書き上げたら、 すべてローマ字の怪奇文書だった、 PC初心者よしたろ(25歳 ro-maji)です。 大学時代にね、 神奈川の外れにある秦野ってとこから、 はるばる都内の大学まで通ってる、 ガッツある若者がいました。 名前はやすあき。 「まじ学校遠すぎ…通学っつーか、軽く旅だから」 っていうのがやすあきの口癖で、 ことあるごとに言ってた。 学校さぼっちゃ「旅だから」。 遅刻をしたって「旅だから」。 三度のメシより「旅だから」。 って具合に少し変なんだよね。 「旅だから」って言えば、格好いい思ってたんだと思う。 「俺の前世はスナフキン」とか平気で言ってたし。 馬鹿ばっかりの集まりの中でも、 松坂張りにエースだった。 いろんな意味で。 それでこの前ね、 やすあきが「試合あるから来ない?」って言うから、 仕方ない一丁力を貸してやるか!と、 秦野まで乗り込んで行ったわけ。 『行った』っつーか『逝った』? いやね…覚悟はしてたよ。 「軽く旅だから」って、 もう呪文のように聞かされたから、 呪文も唱えすぎてMPカツカツなんじゃねぇの? ぐらいのことは分かってたから、 小旅行ぐらいの準備はしてた。 言ってもね…僕は元旅行会社社員。 それこそ旅にかけては、 ぶらり旅出来ちゃうくらいのプロなわけ。 阿藤快の次はよしたろか?! ぐらいのゴシップは既に流れてるわけ。 東スポあたりで。 そんな僕が雑誌とCDなんか持ち込んだ日には、 軽い旅なんかも立派にエンジョイしちゃうよね…当然。 ルンルン気分で電車に乗り込んだらね、 『神奈川県東部~秦野』の旅は… ちっとも軽くねえ… 本腰入れて旅だった。 それこそ泊りの準備とか300円以内のおやつとか、 絶対に欠かせないくらいの旅だった。 夜には「お前の好きなやつ誰だよー?」とか、 聞いても何ら違和感はなかったと思う。 とにかくアイフル並に事前の計画が必要で、 試合どころじゃねぇっつーの。 言語学的な見地から言わせて貰えば、 秦野の遠さとバンナの左は『軽く』ないと知った、 よしたろ25歳の春でした。 軽い気持ちで付き合うと痛い目見るよ?→