カテゴリ:第二章 123 ~ 187 話
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リツコ 「こういち君は本当に見切っているのね。 動きがまさにスペック-1のレベル速度そのものよ。」 ゆうすけ 「あいつ、そんなに器用だったのか。」 バシっ、 ガシっ ガシっ ズボっ スンチャの攻撃がいくつか入り始めた。 仮想レベル-1のこういちがしっかり受けるシーンもあったが、 その半数を超える打撃が決まり始めたっ! こういち 「あともう 5cm 踏み込んでっ!」 ズガっ ザっ、ザっ バシバシバシっ こういち 「違う、決めは当てるだけじゃダメっ! 奥まで打ち抜けっ!」 スンチャ 「ハイっ ハーーーイ、 ハァーーーっ!」 ズコーーーン! 見事なミドルキックがこういちの横っ腹にヒットし、3m は飛ばされたこういち。 いちを受身を取らずにフロアーに転げてあげていた。 片手をついて起き上がりながら、 こういち 「最後のはいいよ♪ あの蹴りなら一撃で仕留められるね。」 そして両足で立ち上がり、 こういち 「最初はそれでもまだ遠慮があったみたいで、 その時の一撃では、相手にダメージは与えられない。 けど、段々強く打ち込むことに慣れて、ようやく らしく なってきた。」 スンチャ 「手を抜いてないか・・・?」 リツコ 「いいえ、こういち君の動き、あれはまさにスペック-1の動きよ。」 二人に歩み寄りながら話すリツコ。 ゆうすけ 「打撃が入りすぎて変だったか・・・?」 スンチャ 「あぁ、思ったよりいけることに驚いた・・・・」 満足はしていないようだが、それなりの手ごたえに自信を感じたようだ。 こういち 「スペック-1の動きに対して手抜きはしていない。 ただ、こちらからは仕掛けてないからね、きっとその性だろう。 その前に早いスピードのリツコさんとやってるし・・・・。 スンチャ、やはりスピードでは彼らに同等よりもやや勝っている。 あとは自信としっかりと力が抜けないように打ち抜くことを心がければ。。。」 スンチャ 「あと。。。5センチか。。。」 ゆうすけ 「やはり大少林拳は偉大だな。 スペック-1と対等に渡り合えるなんて。。。」 こういち 「次は攻撃を受ける、受け流すもやらないとね。 まぁ、リツコさんに揉んでもらっていれば、スピードに慣れてくるさ。 おいらだと、速度は真似できても、打ち込む力加減は自信ないから・・・・」 リツコ 「私は構わないわよ。いつでも。。。」 スンチャ 「ありがとう。 ・・・・ただ・・・・」 ペタンとフロアに座り込んだスンチャ。 スンチャ 「ちょっと休ませてくれないか・・・・はぁ、はぁ、・・・・」 ゆうすけ 「そりゃそうだな、リツコさんとこういち相手にぶっ続けだったから ^o^ 」 『あははは。。。』 ~~~ ~~~ ~~~ 住民と戦闘員の起こした事件から一夜明けた昼間、 北見刑事他警察官は、ここの事件の現場検証に追われていた。 襲撃を受けたストアーの前、そして貴金属店などに被害が集中している。 報道関係者も路上に中継車を据え、記者などが自由に行き来しながら、 各所で収録していた。 ただ、やはり一番取材陣が多いのは国立病院の前。 そして寝転んだ状態の戦車があるところだ。 ピピーー 周りの道路を完全に閉鎖し、立ち入り禁止のロープを張り巡らし、 群がる野次馬達から一線引いて警官が見張るその中に、 今まさに、巨大なクレーン車が戦車を吊り上げ、これまた大きなけん引型トレーラー の後方の荷台に下ろそうとしていた。 待機していたリポーター達が、マイク片手に一斉にテレビカメラの前に立ち話し始める。 只今我々の目の前では、昨日謎の爆破により空を舞ったとみられる自衛隊の 戦車を、現場から運び出す作業が始まっております。 吊り上げる前の検証によりますと、それらしい爆発物は見当たらず、 関係者も首をかしげるシーンも見られました。 和恵姉さん 「爆発物なんてある訳ないわ。」 美咲先生 「まったく、どうやったらあんなのをひっくり返せるわけ・・・?」 和恵姉さん 「ゆうすけ君の話だと、重さは 50t を超えているらしいわよ。」 美咲先生 「ご、ごじゅっとん~っ!」 そのTVを見ながら居酒屋 華夢on の店内。 和恵姉さん 「あそこまでやらなければ、きっと政府は厳戒令を解かなかっただろうな。 手痛いのは政府、戦車2台分の損失。 費用がお高く付いたものね♪ 払うのは組織なのかもしれないけど、予想外の費用でしょ。 値段はゆうすけなら知っているかも。 まあ安いので3~5億、高いと十数億ってところかしら。」 美咲先生 「そ、そんなにするの~っ!! それを2つも・・・・」 和恵姉さん 「そうよ、だから大きな問題になると思うわ。 これで少しは政府も懲りたでしょうから、国内では彼らに中々手を貸さなく なることでしょう。 組織としての出費も手痛いでしょうから。。。」 美咲先生 「戦車代が約 2,300,000,000 と仮定して、戦闘員の売値が確か 20,000,000 と聞いていたから、約115人分の売り上げがパー・・・・か。」 和恵姉さん 「計算速いわね。 その倍だけど。 今回は実費で出て行くけど、戦闘員の数も激減しているでしょう。 こういちにやられて・・・・・。 組織の計算もかなり狂ってきていると思うわ。 あっ、そうだ」 -つづく- ※ このドラマはフィクションです。登場する内容は、実在する人物、団体等とは一切関係がありません。 また、無断で他への転載、使用等を堅く禁じます。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2021年07月13日 16時55分46秒
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