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■ ドラマ 永久の彼方へ

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2007年12月05日
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カテゴリ:第三章 188 ~ 240 話
.

  ~

戦闘員
  『 うりゃー、 そぃ、そぃ、タァーー!

 バシ、ドスドス、ズコっ

第6進軍長[木軍長]仲孫 棟(ちゅうそん れん)
  「疾風の木の葉っ! 」

      ゴォォォォォォ
   スパスパっ スパスパスパっ シュシュ スパっきらきら
     シュシュ、スパっきらきら スパスパスパっきらきら シュシュ スパスパっきらきら


戦闘員
 『うわぁぁぁ』

[火軍長]欧陽 康(おうよう こう)
  「炎投帯っ!」  炎ぶおぉぉぉぉっ

戦闘員
 『ぐわぁぁぁ』

 こういちのワナにハマリ侵攻した戦闘員達、個々の能力は勝っているものの、組織的連携と
 魔術のような攻撃に、その戦力も次第に衰え始めている。
 戦況はぐいぐいと押され始め、徐々に後退を強いられていた。


 生産工場で戦況を伺っていたクラウスと黒鼠4人集、

黒鼠 一(イークン)
  「戦いの場が、徐々にこっちに近づいてる。」
黒鼠 三(サンクン)
  「押されているか・・・・」
黒鼠 リーダー
  「無理もない、策も無くただ闇雲に突っ込んで行っても。」
黒鼠 二(りャンクン)
  「手伝いに行きやすか?」
黒鼠 リーダー
  「いや、よい。
   彼らの得意な環境で戦うことはない。 それに最後はこの敷地での戦闘になるであろう。
   その時までは相手の手の内を良く見てろ。」
クラウス
  「まぁ戦闘員はいつでも増やせられるが、この工場だけは死守せねばならん。」
黒鼠 リーダー
  「この場に集結させても、やつらは大群に対して有効な武器が多いように見受けます。
   それにあの戦場にあるように、木々の中ではああして葉っぱや根を武器に、そして
   地面に穴を空けたり、さらにはザウバー様とも一戦交えた炎を武器にする者など。
                         つまり、あの環境では彼らが有利。
   今はここで待ちましょう。
              ただ、クラウス様・・・」
クラウス
  「どうした。」
黒鼠 リーダー
  「はい、我々スペック-3は二人。 この人数で全てを押さえなくてはなりません。
   スペック-1は補助程度に考えませんと・・・・」
クラウス
  「分っておる。 たまには大暴れしたいからな。 丁度いいだろう。」
黒鼠 リーダー
  「はい。」


 その様子を工場施設の屋上から眺めていたこういち。

こういち
  ( ゆうすけ:戦闘が始まったらしばらく様子を見てくれ。
         万が一片方が敗れてしまうことになると、勝利した方は大少林寺にその
         穂先を向けてくることになる。それも一丸となって。

         そうなると今の大少林寺の戦力では刃が立たないだろう。
         なるべくこの二つをぶつけてそれぞれの戦力を削ぎたい。 )


 戦況を見つめながら、ゆうすけからの指示を思い出しているこういち。
 だが、ザウバーが大少林寺に襲い掛かってきていることを、ゆうすけのしゃべる言葉や今の
 考えを通じて分っていた。

こういち
  ( ザウバーでは敵える者は誰もいない・・・・戻りたいけど、ゆうすけはこっちが大事だ
    という。 でもザウバーが奇襲を掛けた事はゆうすけにとっても予想外な展開である事
    は間違いない。 おいらに聞こえるのを知ってて強がっているのか・・・・ )

 ゆうすけのこっちが大事という言葉のまま、ここに居続けることがいいのか、大少林寺に
 足を向けるのがいいか、実のところ迷っていた。



  ~
    ~


 その大少林寺では・・・・

ザウバー
  「さぁ~てと、チビ匠人を出してもらおうかっ!

 大竹林寺の月光軍兵が引き上げ、広場に残っているのは大少林寺の各房長とチュウラン達、
 そして倒れた戦闘員だけとなった。

 第一門近くから大声で叫ぶザウバー。

チュウラン
  「匠人様やる前に、チュウランとやるっ!」
スンチャ
  「その前におれだ、おれっ!」

 戦闘員が回りを這い蹲る中、ザウバーをにらみ返し意気をまく二人。

ザウバー
  「おぉおぉ、気持ちよくうちの戦闘員を倒してくれたもんだ。
   先日のやつもいるみてぇだな。
   誰でもいいぜ~。 掛かってきな。 まぁザコには用はねー。
   軽く捻り潰すだけよ。」

スンチャ
  「房長様、みなさん下がって下さい。 ここは我々が。」

 スペック戦闘員にも引けを取らない腕前の房長達も、無傷では無かった。 スンチャの呼び
 かけにうなずくようにして痛む腕やわき腹を押さえながら第二門の後方へと退避し始めた。

 ザウバーの四方にゆっくりと歩を進めて立つ4人。
 そしてザウバーの正面には師範が対じする。
 チュウラン、スンチャ、そしてチーランとスウランが互いに目を合わせうなづいた。

ザウバー
  「師範、どのみちお前さんとはやらなならんだろうとは思っていたよ。
   総本山対極試合の出場者さんだからな。」

 かすかに風が吹き抜け、ザウバーと師範の間のスペースに砂塵が舞い上がった。
 この様子をじっと見守る館長。

師範 秦 岱明(しん たいめい)
  「よく私が出場者だと分ったな。」
ザウバー
  「ふん、うちの組織力を甘くみないことだ。ちょいと調べれば分ることだ。
   あのチビ匠人をやりに来たんだが、あんたが相手してくれるのならまずそっちが先だ。

   周りの4人、いつでも来な。 ま、そのつもりなんだろうがな。」

 顔を少し後方ぎみに下げ、目線を後方に送りながら語るザウバー。

 師範、そして周りの4人は額から汗が粒となって流れ落ちている。
 歯を食いしばり、構えを取ってる4人。キツい目線でザウバーを直視していた。

師範 秦 岱明(しん たいめい)
  「なれば、私も全力を出して戦うまで。」

 手にする木棒を前にかざし、 ジャリ ジャリ と音と共に、三節棍へと変化
 させ、キリっと厳しい目付きになった師範。
     ヒュン、ヒュン、ヒュヒュヒュン、ヒュン、ヒュン
 三節棍をたくみに操り、間合いを取りなががらジリジリと足を横に運びタイミングを計る。

     チャリン  ヒュン、ヒュン、ヒュン、
 チュウランも三節棍へと変化させた。

   シャリン シャリンきらきら
 こちらは左右の手で双剣を操るスウラン、そしてスンチャ。

      ヒュ ヒュ ヒュヒュ ヒュ ヒュ
 チーランは雹を手に、華麗に舞い始めていた。
 肩で、逆の手で、自在に先端の矢じりを操る姿は踊り娘が艶やかに、そして華麗に舞う姿
 そのものだ。

 ザウバーは、只者ならぬ殺気に目の前の師範のみならず、自分を囲む4人にも気を配り始め
 ていた。目線は師範に向けられているが、五感を駆使して明らかに他の4人の気配も読んで
 いる。

 重い空気の中、師範右に位置するスンチャが沈黙を破り、掛け声と共に前にでたっ!

 『ハーーイっ!

 左右の剣をクルクルと操りながら、スタスタスタと歩を進める。
 ザウバーは軽いステップの後、右足でスンチャを蹴りに行くっ!  タタン シュっ

 予期していたかのように進める歩を止め、後ろに軽くジャンプして回避したスンチャ。
 それと同じに、ザウバーの左後方に居たチーランが雹の矢じりをザウバー目掛けて放り込む!
    ヒュンヒュン ヒュヒュっ 『ハイっ
 右足は蹴りにいった姿勢のまま、左手でそれを叩き落すザウバー。 バシっ

 その乱れを突いてザウバーの右後方に居たチュウランが後ろ向きのザウバーに大降りで長く
 そのリーチを生かした三節棍を真上から落とし込むっ!
 『タァー』
 顔を横にずらして避けたザウバー、三節棍は肩にヒット★  バシっ★

 後方に気を使うザウバーに、ステップして避けていたスンチャが、再び前に出てザウバーに
 切りつけるっ!
 同時にザウバー左前に居たスウランも双剣をたくみに操り、ザウバーに襲いかかるっ!
 『ハーーイっ!』  『ハイハイハイっ!』
 放り込んだ三節棍をすぐに引き、続いて横からの大降りでザウバー目掛けて打ちに行く
 チュウラン。
 チーランも再び矢じりをたくみに操り、スパっ とザウバーに放り込むっ!
    ガシっ  『おぉーりゃーっ!』  ビューーン
 チュウランの三節棍を右腕で受けた後、右足の横回し蹴りでスンチャ、スウランの攻撃を
 吹き飛ばすザウバー。

 『フンっ』 『くっ』   バシっ バシっ

 蹴りに逆らわず、見事な受け流しで蹴りが入る前に飛ばされる方向に自ら飛んで力を軽減
 させたスンチャとスウラン、地面を転がりながら片膝でスッと起きて構えをとる。

 チーランの打った雹が、蹴りの立ち足であるザウバーの左太ももに刺さったっ!

 プキュっ   『うぬっ』

 ザウバーが蹴り抜いた姿勢の後ろ向きのタイミングの時、師範が素早い動きで既にザウバー
 のすぐ後ろに移動しており、三節棍をザウバーに ヒット★ させた。 ズカっ

     ズガっ ズガ


 だが、ザウバーはものともせず、振り向いて師範に襲いかかったっ!




第241話 野望の激突 7 へ
(御仏は何もかもお見通しじゃ)





  ※ このドラマはフィクションです。登場する内容は、実在する人物、団体等とは一切関係がありません。

    また、無断で他への転載、使用等を堅く禁じます。





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最終更新日  2020年09月23日 11時28分36秒
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