カテゴリ:第三章 241 ~ 300 話
クンナ 「ハイ、ハイ、フン タァーーっ!」 ガシ、ガシ、 さっ ズボっ ドサ。 肩で息をするクンナ・・・・ 『はぁ、はぁ、はぁ・・・・・』 既にほとんどの兵が倒され、闘技場広場のいたるところに倒れてもがいている月光軍。 [月光軍長]曹 富夜(そう フウヤ) 「こ、こいつら・・・・」 師範と対じしつつも、辺りの様子を察知した[月光軍長]曹 富夜(そう フウヤ)。 少林拳 師範 秦 岱明(しん たいめい) 「勝敗は決したようだ。 どうするかね?」 左右2本の短剣を腰後ろから引き抜き、クルクルと手で回す曹 富夜(そう フウヤ)、 両刃の剣で中央縦に山なりになった形をしている。 それが月明かりを反射させ、 剣の回るところでキラキラと光を放っていた。 [月光軍長]曹 富夜(そう フウヤ) 「まだあんたとの勝負は付いてない。 お預け状態だったからなぁ。」 少林拳 師範 秦 岱明(しん たいめい) 「この場に及んでもまだ続けるのか・・・・。 命が惜しくないと見える。」 [月光軍長]曹 富夜(そう フウヤ) 「だまれ! お前達を襲撃し、一人残らず始末せよとの命を受けている。 たとえオレ一人となろうとも 任務を全うするまではオレは戦いを諦めん!」 少林拳 師範 秦 岱明(しん たいめい) 「良い心がけだ。 だが命を捨てること、そして我らに立ち向かうこと、これは褒められた ものでは無い。 いいだろう、その意気込みを受けて立つことにするか。」 木棒を手にし、身構える師範! [月軍長]曹 富夜(そう フウヤ) 「行くぜ、師範っ!」 前に出る曹 富夜(そう フウヤ)、腕を上げ頭上でキラキラと剣を回して襲い掛かるっ! カーーン キーーン 師範が木棒で当てて避けた位置はなんと師範の膝下っ! キラキラと光る位置からははるか遠いところで受けていた。 キーーン キーーン カン キーーン 曹 富夜(そう フウヤ)の素早い動き、そしてそれをしっかりと受けきる師範の姿。 素早い足運びで師範の周りを回り始めた曹 富夜(そう フウヤ)、 師範 秦 岱明(しん たいめい)は身体を斜に構え、前後左右と目でその動きを追う。 シャキーーン シャキーーン 曹 富夜の手にした両刃の剣を横に向け、そして何かを巻きつけてある腕、その手の甲から、 真っ直ぐに伸びる短剣が現れた! シャキン、シャキーーン そして、 『テェヤーーっ!』 突然周りを回る動きから、鋭角に切りつける動きが混ざり、外周の円の中をジクザグに 動く曹 富夜(そう フウヤ)。 師範を後ろから前から、そして横からと幾重にも切りつけたっ! キン キンキン カン キン キンキーンっ 師範は、立ち位置にて曹 富夜(そう フウヤ)の動きに合わせて回転を始め、 曹 富夜(そう フウヤ)の向かってくる攻撃を、一つずつ丁寧に棒先で受けていたっ! キンキンキン カン キンキン キン キンキーンっ キン キンキン カン キンキン カン キンキーンっ 少林拳 師範 秦 岱明(しん たいめい) 「前回と比べ、何も進歩してないようだな。」 [月光軍長]曹 富夜(そう フウヤ) 「ふっ、果たしてそうかな・・・」 不適な笑みをこぼす[月光軍長]曹 富夜、すると、 ふわっと青白いオーラを身体の回りに薄っすらと帯びた! [月光軍長]曹 富夜(そう フウヤ) 「これでもまだ同じことを言えるのかな?」 再び鋭角に切りつける動きが混ざり、外周の円の中をジクザグに動く曹 富夜(そう フウヤ)、 師範を後ろから前から、そして横からと幾重にも切りつけたっ! キン キンキン ザシュ! カン キン ザシュっ! 『ぐわっ うぉっ!・・・』 師範 秦 岱明(しん たいめい)の肩口、膝からほとばしる鮮血っ [月光軍長]曹 富夜(そう フウヤ) 「残念だったな、同じではなくて。 貴様の命、貰い受けたっ!」 肩口を押さえて膝間づく師範 秦 岱明(しん たいめい)に、容赦なく斬り付ける[月光軍長] 曹 富夜っ! [月光軍長]曹 富夜(そう フウヤ) 「覚悟ーーーっ! ん !? 」 シュルシュルシュル キーン キンキン キーーン サク サクサク サク そこには、[月光軍長]曹 富夜の両刃の剣と、手の甲から、真っ直ぐに伸びた短剣が弾いた 忍者の使う手裏剣が地面に刺さっていた。 甲賀忍術 影鬼 「中々やり申すな。」 [月光軍長]曹 富夜(そう フウヤ) 「じゃまするなっ!」 シュシュシュシュっ! シャリン キン キン キンキン サク サク サクサク 今度は[月光軍長]曹 富夜(そう フウヤ)が走りながら三日月型の手裏剣を投げた。 それを見事に背中から抜き取った日本刀で全てを叩き落したのであった。 三日月型の手裏剣は、全て真っ二つにされていた。 [月光軍長]曹 富夜(そう フウヤ) 「くっ・・・・」 甲賀忍術 影鬼 「飛び来る手裏剣の一掃、これは忍者の基本中の基本でござる。」 [月光軍長]曹 富夜(そう フウヤ) 「なまいきな・・・・ 貴様にはこれをくれてやろうっ! 月光、光臨の刃っ! 」 その場で腕を頭上でクロスさせた[月光軍長]曹 富夜(そう フウヤ)、すると、目を覆うよ うな激しい光が辺りを襲った! そして、 [月軍長]曹 富夜(そう フウヤ) 「食らえーーーっ!」 キン キンっ キキン キキーーン チャリーーン チャリチャリーーン [月軍長]曹 富夜(そう フウヤ) 「な、なにっ !? 」 そこには、[月軍長]曹 富夜(そう フウヤ)が手にしていた剣と、手の甲から出した剣らが、 無残にも4本全てが切断され、地面に落ちた姿があった。 [月軍長]曹 富夜(そう フウヤ) 「な、なぜ・・・・なぜここまで正確に見えるっ!」 甲賀忍術 影鬼 「忍者を見くびっておるようでござるな。」 (あ、あのやろう・・・・) ※ このドラマはフィクションです。登場する内容は、実在する人物、団体等とは一切関係がありません。 また、無断で他への転載、使用等を堅く禁じます。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2020年09月04日 15時33分32秒
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