カテゴリ:第四章 4-364 ~ 420 話
和恵姉さん 「はいはい・・・。 だそうよ、リツコ。」 リツコ 「分りました。 でも危ないのは私より姉さんの方ですよ。。。」 和恵姉さん 「辛抱すればいいんでしょ・・・? もぅ・・・。」 ゆうすけ 「進展や行動予定は、このインカムからお伝えします。」 自衛隊から預かったインカムを手渡しながら話すゆうすけ。 ゆうすけ ( なぜ犯人は要求事項を伝えてこないんだろ・・・。 それが不自然だ。 人質の中に必要な人がいたのか、爆破が目的なのか、爆弾はニセモノでだたの愉快 犯なのか・・・ まぁ愉快犯なら遠目から眺めてる訳で、自分達自らその爆破現場に留まることはないか。 一体、犯人の目的は何なんだ・・・。 ) リツコ 「準備できたわよ。」 ゆうすけ 「あ、はい。」 (自分もインカムを頭に片耳を塞ぐように被り、飛び出たマイクの位置を調節する。) 「あ、あ。 利江ちゃん、リツコさん、姉さん、聞こえる?」 利江 「 OK よ♪」 リツコ 「 OK 、取れるわ。」 和恵姉さん 「バッチリよ♪」 ゆうすけ 「戦闘は出来るだけ回避して下さい。 その時は指示を出しますので。 まだ犯人の 目的がわかっていませんから。 では、お願いします。」 和恵姉さん 「ラジャー! リツコ、行くわよ!」 リツコ 「はい!」 彡==サッ 彡==スパッ (一瞬の残像だけを残し、二人は一階の入り口へ駆け込んで行く。) 自衛隊小隊長 「は、速いっ!」 ゆうすけ 「驚くのは分りますが、照明操作員を続かせて下さい。」 和恵姉さん [一階、OK 。] (早くも連絡が入る。) ゆうすけ 「一階の照明は OK だそうです。」 自衛隊小隊長 「えっ? あ、は、はい・・・。」 ( こんな短時間で一階分が終わりだと !? ) 伍長に指示を出す小隊長。 そしてそれを受けた伍長から待機していた二人に指示が飛んだ。 続いてその二人がビルへと消えていった。 ほどなくして一階の照明が落とされた。 和恵姉さん [二階、OK 。] リツコ [一階、不審物無し。] ゆうすけ 「二階の照明も OK です。」 伍長 [二階も消してくれ。] 和恵姉さん [三階、OK 。] ゆうすけ 「三階の照明 OK です。」 伍長 「は、早い!」 [さ、三階、消してくれ。] 次々と下の階から照明が落ちていく・・・。 リツコ [二階、不審物無し。] 和恵姉さん [ゆうすけ、いいかしら?] ゆうすけ [はい、なんですか?] 和恵姉さん [ここからオフィスフロアーなんだけど、鍵が掛かっている部屋があるの。 どうすればいい?] ゆうすけ [そのフロアーから電気は姉さんが消して下さい。 鍵か・・・] ( オフィスなんだから、空にするときは施錠するわな・・・。 だが、犯人が居る部屋も 中から施錠している可能性もある・・・。 このまま素通りでは、姉さん達が上に上がったことを犯人に気づかれてしまう・・・。 素通りってのはまずい・・・。 ) リツコ [三階、不審物無し。] 和恵姉さん [他も確認したけど、ほとんどのドアに鍵が掛かっているわ。] ゆうすけ [音を立てないで壊せますか?] 和恵姉さん [無理ね。] そこへリツコが合流した。 リツコ [今、姉さんと一緒。 かなりしっかりとした扉だから、それなりに音は出てしまうわ。] ゆうすけ [くそう・・・ 姉さん、人の気配で空かどうかって分りますか?] 和恵姉さん [まぁ判るか。。。な。] ゆうすけ [リツコさんは?] リツコ [普通の人だと、少し厳しいかな・・・。] 和恵姉さん [ゆうすけ、電気を消すのが大事じゃなければ、作戦変更して、[気]で判断しても いいわよ。] ゆうすけ [姉さん、リツコさん、それで行きましょう。 姉さんはそれに切り替えて、ただ リツコさんは不審物探し、姉さんが OK したフロアーは、ドアを壊してでも確認し て下さい。] 和恵姉さん / リツコ [ラジャー!] 和恵姉さん [この階は居ないわ。] リツコ [はい。] ズボッ=> ゆうすけ 「小隊長さん、照明係りのお二人、3階まで終わったら引き上げて頂いて結構です。 そして、別働隊で彼女達がチェックした階の爆発物を、プロの目と探索機器で今一度 チェックして下さい。 こちらは大雑把に見ていくだけなので。」 自衛隊小隊長 「分った。 伍長!」 ~ 少し離れた野次馬達の見ている付近に足を運んだ利江、遠目でビルを振り返る。 利江 ( こんなビルが爆破されたら・・・近くのビルも被害を受けてしまう・・・。 被害大だわ・・・。 ) 利江の横で腹を地面に付けて休むタロ、その横に屈み込み、タロの頭を優しく撫でる利江。 和恵姉さん [ゆうすけ、今18階。 ここ何階まであるんだっけ?] ゆうすけ [57階です。] 和恵姉さん [かなり上の方に人の気配を感じるわ。 それも多人数の。] ゆうすけ [犯人と人質達の可能性があります。 ここから慎重に進めて下さい。 犯人の 見張り役がそろそろ見張っている可能性があります。 リツコさんに合流してもらいます。 リツコさん、爆発物の捜査は自衛隊の方にお願いしますので、そこから姉さん に合流して下さい。] リツコ [了解。] ゆうすけ 「小隊長、人質達はどうも上層階に居るようです。調べた階までは犯人と接触して ませんので、自衛隊の捜査は、部屋の合鍵持参で行って下さい。」 『分った。』 ( にしても、犯人の要求はまだか・・・? 最上階に犯人が居るとして、いざという ときにヘリで容易に逃げるため? だとすると、爆破は犯人が無事に避難してから・・・? 最悪の場合だと、人質ごと自ら犠牲に・・・。 それには、目的がはっきりしないと・・・。 テロだとしたら、多くの人が犠牲になるだけで目的達成となる場合も・・・。 それだと、もっと大勢の人が行き来する昼の時間帯でいい訳だ。 夜・・・人の少ない夜に・・・なぜだ? 爆発予告によるやつらの別のメリット・・・ ・声明を出して、●▲同盟みたいな名前を広く知らせる。 ・このビルに注目が集まる。 ・ビルの外側は、人の排除措置、並びに立ち入り禁止。 ・所轄の警察官が主にここに集中する・・・か。 ん・・・? 待てよ・・・、 たとえばこのビルの騒ぎは "陽動" で、本当の目的は別の場所だとしたら !! ) -つづく- (やだお姉さま。。。 ドンピシャ♪) ※ このドラマはフィクションです。登場する内容は、実在する人物、団体等とは一切関係がありません。 また、無断で他への転載、使用等を堅く禁じます。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2020年09月07日 13時47分16秒
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