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■ ドラマ 永久の彼方へ

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2010年02月17日
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こういち
  「えっとね、慣れてる時間ない・・・みたい・・・」
椿 勇姿
  「なにっ! ・・・すると・・・」

 そこへ、

???
  「ほほぅ~。 拳法のお勉強とは嬉しいねぇ~。」

 その声に振り向く綿来師範。
 続いて石釘君以下、クラブの全員がその声の主の方に次々と顔を向けた。

綿来師範
  「な、なにか御用ですか・・・?」

 師範が声を掛けた相手は5人の集団で、全員が黒い拳法着を着用し、胸には金色と赤の刺繍で
 (マンジ)が縫い付けられていた。
 その集団の先頭に立つ、大柄で筋肉質で歳は30近く。やや肩口までの長髪の男が腕組みをしな
 がら、

???
  「そんな練習では、身にならんだろうと思ってな。
   どうだ、我々が稽古をつけてやろうか。 我が [ 全拳武道団 ] 東北の荒熊と呼ばれるこの
   大木竜平様がよ。」
綿来師範
  「なんだとっ!  全拳武道団 …」

大少林寺拳法クラブ員 石釘君(高校3年生リーダー)
  「東北の荒熊 の大木といえば ・・・ 」
[ 全拳武道団 ] 東北の荒熊 大木竜平 / ???(改め)
  「ほぅ、坊主、俺のことを知っていると見えるな。」
大少林寺拳法クラブ員 石釘君(高校3年生リーダー)
  「い、いえ・・・」 (うつむきながら目線を外す。)

 石釘君の対応を察知し、クラブのみんなが恐々と大木を見つめ始めた。

綿来師範
  「稽古付けはお断りします。
   大会とかに出るような集団ではなく、拳法に触れて楽しむだけのクラブですから。」

[ 全拳武道団 ] 東北の荒熊 大木竜平
  「ほぅ~、この俺様の申し出を断るだと・・・?」
綿来師範
  「えぇ、この子たちでは、全拳武道団の実力には遠く及ばず。
   かえって御迷惑をお掛けすることになりますから。」
[ 全拳武道団 ] 東北の荒熊 大木竜平
  「きさまが師範の綿来(わたのき)か。
   おまえが俺様の相手をすればいい。 それなら文句はあるまい。
   それとも、このガキ共をうちの連中に相手させようか?」

椿 勇姿
  「まてっ!
         師範とやる前に他流ではあるが、この私がお相手仕ろう。」

ナンちゃん / こういち(改め)
  ( 椿さん、こいつスペック-1だよ・・・。 ) 小声でつぶやく。
椿 勇姿
  ( なんだとっ! )

 驚く椿っ! そしてその顔が見る見ると険しい表情に変わり始めた!

綿来師範
  「まってくれ。 この私だけで済むのであれば、私がお相手をしよう。」
ナンちゃん
  ( この師範の実力では、命が危ないな・・・   ん? )

 ちょっと後方を目線だけで気にしてから、

ナンちゃん
  「ねぇねぇ、大木のおじちゃん。 この綿来師範を倒したら、おいら達にも手を出すつもり
   でしょ。」

 大木に近づきながら話しをするナンちゃん。

[ 全拳武道団 ] 東北の荒熊 大木竜平
  「なんだと小僧。」

大少林寺拳法クラブ員 石釘君(高校3年生リーダー)
  「よ、よせ。殺されるぞ!」
ナンちゃん
  「だって顔に書いてあるもの。 "こいつら皆殺しだぜ~~" ってさ。」
[ 全拳武道団 ] 東北の荒熊 大木竜平
  「面白いガキだ、てめぇ、この俺様にケンカ売ろうってのか?」
ナンちゃん
  「別に売ってないけど、もし売ったらいくらで買ってくれるの~?」
[ 全拳武道団 ] 東北の荒熊 大木竜平
  「なめたガキめっ!  ハッ!」
                     バシっ!   うわ~~彡   ざっ

 東北の荒熊 大木竜平の手の平が、目の前まで来たナンちゃんの胸に当たり、飛ばされてしまう。

綿来師範
  「南君っ!」

 打ち込まれ飛ばされたナンちゃんを、素早く移動して抱きかかえてキャッチした椿。
 大木は打ち込んだ手を伸ばしたまま顔は体の向く方に、そして逆の手はくの字に曲げて、
 頭の上にある姿で止まったままだ。

[ 全拳武道団 ] 東北の荒熊 大木竜平
  「どうだ、もうしゃべることもできまい。」

ナンちゃん
  「椿さん、あ、ありがとう。
   い、痛いよ・・・な、なにするんだよ・・・。」

武道団員
  「動けるだと・・・?」
              「なんてガキだ・・・」
                          ・・・ざわざわざわ

[ 全拳武道団 ] 東北の荒熊 大木竜平
  「なんだと !? てめぇ、まだ口利けるのか。 ふっ、その素早い兄ちゃんに救わ
   れたか・・・。」
ナンちゃん
  「大木のおじちゃん。 師範よりも、もっと楽しい稽古相手が来たみたいだよ。」
[ 全拳武道団 ] 東北の荒熊 大木竜平
  「なに・・・?」

 と、そこへ。。。


チーラン
  「おーーい、こう 彡ポカ☆ (いち・・・)」  
スウラン
  「ナンちゃんよ、ナンちゃん・・・。」
チーラン
  「そだ、ナンちゃーーーーーん♪   椿ーーーーー♪」

 笑顔で手を振り、こちらに駆けてくる二人の姿が。

椿 勇姿
  「チーラン、それにスウラン。」

 ナンちゃんと椿に駆け寄り、

チーラン
  「タクシーで来た♪」
スウラン
  「民宿で聞いた。 ナンちゃん達ここだって♪」

 二人は、モノ本の拳法着を着用していた。

[ 全拳武道団 ] 東北の荒熊 大木竜平
  「稽古相手だと・・・?  この小娘どもがか・・・?」

チーラン
  「ナンちゃん、そこで何してる・・・?」
椿 勇姿
  「彼に・・・突き飛ばされて・・・。」
ナンちゃん
  「つ、椿さんに・・・キャッチされたって・・・訳け・・・。」
スウラン
  ( 弱小ナンちゃんモード・・・だから・・・か。 )

チーラン
  「すると・・・  (顔を背中後方にいる大木にやや傾けて、)
   ナンちゃんになにするっ!
                  乱暴するなら、チーラン、相手するよ。」






                                  -つづく-




第4-383話 全拳武道団 -2 へ
 (あの二人なら大丈夫)





  ※ このドラマはフィクションです。登場する内容は、実在する人物、団体等とは一切関係がありません。

    また、無断で他への転載、使用等を堅く禁じます。





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最終更新日  2020年09月08日 10時42分39秒
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