カテゴリ:第四章 4-364 ~ 420 話
~ ゆうすけ 「ここですか・・・?」 鑑識員 「えぇ、現場検証ではこの辺りにあった、障害者用の低い手すりの中に、爆弾を複数仕 込んであったようです。」 リツコ 「手すりの中では見つけ出せないわ・・・」 ここは昨日、爆破事件が起きたビルの中。 現場検証にゆうすけとリツコの姿があった。 ゆうすけ 「仕方ありませんよ。 大急ぎで各階をチェックして頂いたんですから・・・。 鑑識さん、複数っていうのは・・・?」 鑑識員 「はい、吹き飛んだ手すりの幾つかに、中から破裂した形跡が見受けられましたから。」 ゆうすけ 「そうですか。」 その場で周りをグル~と見渡すゆうすけ。 ゆうすけ ( やはりそうだ。 複数備え付けた割には、この階すら満足に吹き飛ばせていない・・・ ) リツコ 「何? 難しい顔して。」 ゆうすけ 「見てください。 複数設置した割には、ビルを倒壊させる程の効果が全くないんです。」 リツコ 「そうね・・・、この程度だと倒壊しそうにないものね・・・。」 ゆうすけ 「もし私が犯人で、倒壊を目的にするなら、確実にならビル全体の高さの1/4より下に 爆薬を設置します。 それもビルを支えるメインの柱に集中して。 偏った方面の5本以上破壊すれば、あとは自重で崩れてくれますから。 ここの場所はほぼ真ん中・・・。 それに通路の手すりになんて、とてもビルが倒れるまでには。 つまり、今回の犯人は、倒壊させるのが目的ではなかったんだ。」 ( すると、爆破の目的って・・・ ) ~~~ ~~~ ~~~ ナンちゃん 「チーラン、スウラン、もういいよ♪」 大少林寺拳法クラブのみんなと別れ、傷ついたナンチャンをかばうように肩に担いで宿に向けて 歩を進めていた4人。 こういちが二人をうながし、担ぐ姿をやめた。 スウラン 「もぅ、チーランっ! 言葉の節々 注意する!」 チーラン 「わりわり・・・ど~も ついつい いつものクセで・・・」 スウラン 「気をつける! 我ら二人来た意味無くなるよ。まったく・・・」 椿 勇姿 「さすがはゆうすけ君の彼女だな、スウランは。 ちゃんと彼の教えを忠実に守っているんだね。」 スウラン 「それもあるけど・・・こういちバレる 良くない。」 チーラン 「だな。 スペック-1に早くも遭遇した・・・。」 4人は宿舎に向かって とぼとぼ と歩き始めた。 こういち / ナンちゃん(改め) 「この町にさ、スペック戦闘員(異人)の[気]が多いんだよ・・・。 来た時から ちらほら とね。」 椿 勇姿 「昨日落下した正体不明の飛行物体と直接なのか、間接的になにか関係しているのかもしれ ない。」 スウラン 「今朝、運ぶとこ見た♪」 こういち 「現状ではまだなんとも・・・。 ゆうすけがいれば紐解くのが早いんだろうけど、まだ今の 所の情報では、直接結びつくものがないし・・・。」 チーラン 「多いって・・・? どのくらい???」 こういち 「落下現場の反対側の山の中腹に3人から始まり、視界に入ってきたのはさっきの大木。 あとは、[気]が7~8ケ所遠方で動いてる。」 椿 勇姿 「すると、最低でも10人を超えるということになる。 こんな地方にしては多いとみていいだろう。 さっきの大木は買われて[ 全拳武道団 ]に居るのだろうか?」 こういち 「わかんない・・・。 でも、道場関係者って高額の資金出してまで用心棒を雇うものかな・・・。 見たところ、あいつは道場破り用の守備的要員ではなかったようだし・・・。」 スウラン 「じゃあ、多発している道場荒らし 異人が仕掛けてる あるか?」 こういち 「かもね。」 椿 勇姿 「だとすると、今日接触してきた [ 全拳武道団 ] をひとつのターゲットにして、 調査を進めるべきかもしれない。」 チーラン 「うんうん、チーラン そう思う♪」 スウラン 「今日 イジメた。 あいつらから動きあるかも・・・。」 こういち 「我々に注意を引きつければ、相手の戦力も次第に集まってくるさ。」 チーラン 「そこでこういち、一網打尽か?」 椿 勇姿 「いや、ダメだ。 相手の・・・、スペック-1を動かす親玉までたどり着かないと、また逃げられてしまう。 そんなイタチごっこの繰り返しでは、いつになっても進展が無い。 ここは当分の間、こういち君には素人で居てもらうことにしよう。 それまでは、我々が矢表に立ってがんばらねば。」 スウラン 「それがゆうすけの狙いか。」 こういち 「そういうこと♪ 当分ナンちゃんで行くからよろしく。。。」 椿 勇姿 「うむ、それがよかろう。」 『おっけ~♪』 ~ ~ ~ 民宿に到着した4人。 チーラン 「ただいまよ~♪」 スウラン 「戻ったあるぅ~♪」 民宿の女将 「おかえりなさい。 お風呂沸いていますよ♪」 チーラン 「おし、入る~♪」 スウラン 「スウランも~♪」 ナンちゃん / こういち(改め) 「おいらも~♪」 チーラン 「ナンちゃん 背中流すよ (^ ^v 」 ポカっ☆ スウラン 「女湯 ナンちゃん入れない・・・。」 チーラン 「なら チーラン、男湯入る♪」 ズコーーン☆ ( 強烈な回し蹴りで ) スウラン 「尚ダメある・・・。」 ( 蹴り終えた姿勢でつぶやくスウラン・・・。 ) 民宿の女将 「あらあら。 積極的な娘(こ)だねぇ。」 女将の娘 「へぇ~凄い、拳法着着た女の娘なんて。。。」 その声に振り向く4人。 民宿の女将 「うちの一人娘の貴子です。」 魚沼 貴子 / 女将の娘(改め) 「貴子です。」 チーラン 「別に、珍しくない・・・。」 魚沼 貴子 「ここでは珍しいわ。 拳法は盛んのようだけど、ほとんどが男性なんですもの。 農作業が多いこの地域では、身体を鍛える目的と、時間の合間の道楽として人気があります から。」 もんぺ姿で現れた女将の娘貴子。 まだ高校生で時間のあるときは民宿を手伝っている。 成績は優秀で、学校でも1,2位を争う才女。 ちょっぴりナンちゃんに興味があるようだ。 椿 勇姿 「椿と申します。」 ナンちゃん 「おいら、南。 ナンちゃんって呼んでね♪」 魚沼 貴子 「南君か。 ナンちゃんって呼べはいいのね♪」 ( ニコニコと微笑む。 ) チーラン 「こ、こら! ナンちゃん興味ダメ。」 ( 女の鋭い感で先制攻撃のチーラン。 ) 魚沼 貴子 「あら、既婚者でなければ法律上は問題なくてよ。」 チーラン 「ほ、ほうりつ・・・だと・・・」 椿 勇姿 「ま、まぁまぁ。。。(^ ^;;; チーラン達は温泉に浸かってくるといい。 我々は部屋に戻ってからにするから。」 スウラン 「そうする。 チーラン、行くあるよ。」 フン! っという顔で貴子をあしらい、スウランに続くチーラン。 民宿の女将 「いってらっしゃいませ。 貴子、食事の準備を手伝って。」 魚沼 貴子 「はぁ~い。」 愛想よくナンちゃんに手を振りながら振り向いて歩き出した。 -つづく- (コンパ・・・にょん てなんだ) ※ このドラマはフィクションです。登場する内容は、実在する人物、団体等とは一切関係がありません。 また、無断で他への転載、使用等を堅く禁じます。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2020年12月18日 11時11分15秒
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