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■ ドラマ 永久の彼方へ

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2010年03月11日
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ゆうすけ
  「ここですか・・・?」

鑑識員
  「えぇ、現場検証ではこの辺りにあった、障害者用の低い手すりの中に、爆弾を複数仕
   込んであったようです。」
リツコ
  「手すりの中では見つけ出せないわ・・・」

 ここは昨日、爆破事件が起きたビルの中。 現場検証にゆうすけとリツコの姿があった。

ゆうすけ
  「仕方ありませんよ。 大急ぎで各階をチェックして頂いたんですから・・・。
   鑑識さん、複数っていうのは・・・?」
鑑識員
  「はい、吹き飛んだ手すりの幾つかに、中から破裂した形跡が見受けられましたから。」
ゆうすけ
  「そうですか。」

 その場で周りをグル~と見渡すゆうすけ。

ゆうすけ
  ( やはりそうだ。 複数備え付けた割には、この階すら満足に吹き飛ばせていない・・・ )

リツコ
  「何? 難しい顔して。」
ゆうすけ
  「見てください。 複数設置した割には、ビルを倒壊させる程の効果が全くないんです。」
リツコ
  「そうね・・・、この程度だと倒壊しそうにないものね・・・。」
ゆうすけ
  「もし私が犯人で、倒壊を目的にするなら、確実にならビル全体の高さの1/4より下に
   爆薬を設置します。 それもビルを支えるメインの柱に集中して。
   偏った方面の5本以上破壊すれば、あとは自重で崩れてくれますから。

   ここの場所はほぼ真ん中・・・。
   それに通路の手すりになんて、とてもビルが倒れるまでには。

   つまり、今回の犯人は、倒壊させるのが目的ではなかったんだ。」

     ( すると、爆破の目的って・・・ )


~~~
   ~~~
      ~~~


ナンちゃん
  「チーラン、スウラン、もういいよ♪」

 大少林寺拳法クラブのみんなと別れ、傷ついたナンチャンをかばうように肩に担いで宿に向けて
 歩を進めていた4人。 こういちが二人をうながし、担ぐ姿をやめた。

スウラン
  「もぅ、チーランっ! 言葉の節々 注意する!」
チーラン
  「わりわり・・・ど~も ついつい いつものクセで・・・」
スウラン
  「気をつける! 我ら二人来た意味無くなるよ。まったく・・・」

椿 勇姿
  「さすがはゆうすけ君の彼女だな、スウランは。
   ちゃんと彼の教えを忠実に守っているんだね。」
スウラン
  「それもあるけど・・・こういちバレる 良くない。」
チーラン
  「だな。 スペック-1に早くも遭遇した・・・。」

 4人は宿舎に向かって とぼとぼ と歩き始めた。

こういち / ナンちゃん(改め)
  「この町にさ、スペック戦闘員(異人)の[気]が多いんだよ・・・。
   来た時から ちらほら とね。」
椿 勇姿
  「昨日落下した正体不明の飛行物体と直接なのか、間接的になにか関係しているのかもしれ
   ない。」
スウラン
  「今朝、運ぶとこ見た♪」
こういち
  「現状ではまだなんとも・・・。 ゆうすけがいれば紐解くのが早いんだろうけど、まだ今の
   所の情報では、直接結びつくものがないし・・・。」

チーラン
  「多いって・・・? どのくらい???」

こういち
  「落下現場の反対側の山の中腹に3人から始まり、視界に入ってきたのはさっきの大木。
   あとは、[気]が7~8ケ所遠方で動いてる。」
椿 勇姿
  「すると、最低でも10人を超えるということになる。
   こんな地方にしては多いとみていいだろう。
   さっきの大木は買われて[ 全拳武道団 ]に居るのだろうか?」
こういち
  「わかんない・・・。
   でも、道場関係者って高額の資金出してまで用心棒を雇うものかな・・・。
   見たところ、あいつは道場破り用の守備的要員ではなかったようだし・・・。」
スウラン
  「じゃあ、多発している道場荒らし 異人が仕掛けてる あるか?」
こういち
  「かもね。」

椿 勇姿
  「だとすると、今日接触してきた [ 全拳武道団 ] をひとつのターゲットにして、
   調査を進めるべきかもしれない。」

チーラン
  「うんうん、チーラン そう思う♪」
スウラン
  「今日 イジメた。 あいつらから動きあるかも・・・。」
こういち
  「我々に注意を引きつければ、相手の戦力も次第に集まってくるさ。」
チーラン
  「そこでこういち、一網打尽か?」

椿 勇姿
  「いや、ダメだ。
   相手の・・・、スペック-1を動かす親玉までたどり着かないと、また逃げられてしまう。
   そんなイタチごっこの繰り返しでは、いつになっても進展が無い。

   ここは当分の間、こういち君には素人で居てもらうことにしよう。
   それまでは、我々が矢表に立ってがんばらねば。」

スウラン
  「それがゆうすけの狙いか。」
こういち
  「そういうこと♪  当分ナンちゃんで行くからよろしく。。。」

椿 勇姿
  「うむ、それがよかろう。」
 『おっけ~♪』


  ~
    ~

 民宿に到着した4人。

チーラン
  「ただいまよ~♪」
スウラン
  「戻ったあるぅ~♪」

民宿の女将
  「おかえりなさい。 お風呂沸いていますよ♪」

チーラン
  「おし、入る~♪」
スウラン
  「スウランも~♪」

ナンちゃん / こういち(改め)
  「おいらも~♪」

チーラン
  「ナンちゃん 背中流すよ (^ ^v 」  ポカっ☆
スウラン
  「女湯 ナンちゃん入れない・・・。」
チーラン
  「なら チーラン、男湯入る♪」  ズコーーン☆ ( 強烈な回し蹴りで )
スウラン
  「尚ダメある・・・。」  ( 蹴り終えた姿勢でつぶやくスウラン・・・。 )

民宿の女将
  「あらあら。 積極的な娘(こ)だねぇ。」
女将の娘
  「へぇ~凄い、拳法着着た女の娘なんて。。。」

 その声に振り向く4人。

民宿の女将
  「うちの一人娘の貴子です。」
魚沼 貴子 / 女将の娘(改め)
  「貴子です。」
チーラン
  「別に、珍しくない・・・。」
魚沼 貴子
  「ここでは珍しいわ。 拳法は盛んのようだけど、ほとんどが男性なんですもの。
   農作業が多いこの地域では、身体を鍛える目的と、時間の合間の道楽として人気があります
   から。」

 もんぺ姿で現れた女将の娘貴子。 まだ高校生で時間のあるときは民宿を手伝っている。
 成績は優秀で、学校でも1,2位を争う才女。 ちょっぴりナンちゃんに興味があるようだ。

椿 勇姿
  「椿と申します。」
ナンちゃん
  「おいら、南。 ナンちゃんって呼んでね♪」
魚沼 貴子
  「南君か。 ナンちゃんって呼べはいいのね♪スマイル
    ( ニコニコと微笑む。 )
チーラン
  「こ、こら! ナンちゃん興味ダメ。怒ってる
    ( 女の鋭い感で先制攻撃のチーラン。 )
魚沼 貴子
  「あら、既婚者でなければ法律上は問題なくてよ。」

チーラン
  「ほ、ほうりつ・・・だと・・・」

椿 勇姿
  「ま、まぁまぁ。。。(^ ^;;; チーラン達は温泉に浸かってくるといい。
   我々は部屋に戻ってからにするから。」
スウラン
  「そうする。 チーラン、行くあるよ。」

 フン!ぷー っという顔で貴子をあしらい、スウランに続くチーラン。


民宿の女将
  「いってらっしゃいませ。
   貴子、食事の準備を手伝って。」
魚沼 貴子
  「はぁ~い。」

 愛想よくナンちゃんに手を振りながら振り向いて歩き出した。



                                -つづく-




第4-386話 不穏な動き再び -2 へ
 (コンパ・・・にょん てなんだ)





  ※ このドラマはフィクションです。登場する内容は、実在する人物、団体等とは一切関係がありません。

    また、無断で他への転載、使用等を堅く禁じます。





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最終更新日  2020年12月18日 11時11分15秒
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