カテゴリ:第四章 4-364 ~ 420 話
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スペック-1戦闘員 『うわ・・・』 『キジュロ様が・・・』 『うそ・・・』 だがこの女性(ひと)は・・・、 和恵姉さん 「少し甘いわ・・・。」 ( 腕を組み、スリットから横に足を出し、一点を見つめたまま ) 片手を地面に付き、深く割れたスリットから片足を伸ばした姿勢でキジュロが刺さった石垣を 見つめるリツコ。 だが・・・、 リツコ 「くっ・・・・」 (急に苦痛の表情を見せる。) 見ると、背中のチャイナに引っかきキズのような 斜め数本/// の痕。 そこから鮮血が にじみ出てきた。 続いて、地面に付いていた肘(ひじ)より上にも 斜め数本/// の 鮮血が。 利江 「リツコさん!」 ゆうすけ 「リツコさんでも避けられない程の・・・。」 タロ 『 Garuuuuuu… 』 ( 高架橋の上を睨みつけ、唸り始めた。 ) 謎の男??? 「キジュロ、貴様の実力はそんなもんだったのか・・・?」 高架橋の上、最初にキジェロが居た場所に突如姿を現す謎の男。 黒いライダースーツのような上下を身に付け、ラフに肩まで伸びた髪は金髪・・・というより は、少し赤毛に近い。身長は 175cm 程度で細マッチョ系、歳は25歳くらいだ。 リツコ 「あ、新手・・・?」 石垣に突き刺さったキジュロが、自力で抜け出してきた。 ガラガラガラ 細かい石などを撒き散らしながら、両足を地面に着いた。 スペック-3戦闘員 キジュロ 「ちくしょう・・・。 この女、リツコめ。 避けずに向かってきやがって・・・。 タイミングがズレやがった・・・。」 謎の男??? 「ふっ、いい勝負・・・といったところだな。 くだらん。」 スペック-3戦闘員 キジュロ 「う、うるさいっ! 叩きのめすのはこれからよっ! 食らえぇぇっ!」 視線をリツコに戻し突如突進したキジュロ、、まさに猪突猛進、速攻で一直線にリツコに襲い 掛かった! しかし・・・ ズゴっ★ ====ズボっ>> \|/ 運が悪かった。 うかつにも不動の和恵に気が付かず、その目の前を通過しようとした為、和恵の左の裏拳が炸裂 し、その一発で再び石垣の更なる奥深くに突き刺さったのであった。 見学していたスペック-1戦闘員 『ぎゃっ!』 『ぬぉっ!』 『す、すげっ・・・』 ( 一瞬にして青ざめた。 ) 和恵姉さん 「まだ元気なのが悪いの。 少し大人しくしてて頂戴。」 スリットから横に足を出した姿勢まま、左手を裏拳の姿勢から再びゆっくりと腕組み姿勢に戻 し、高架橋上の謎の男に視線を合わせたまま話した。 謎の男??? 「お前。 ずっとこの俺の存在に気づいていたようだな。」 和恵姉さん 「あら、その存在を隠してなかったじゃない。 見えない所にいるだけじゃ隠れていたことにはならないわよ。」 利江 「姉さんが言ってた異質の[気]の持ち主って、もしかしてあの人のことだったのかし ら・・・?」 ゆうすけ 「たぶん・・・。 だが、姉さんがずっと気にしなきゃならない存在・・・って ことだ。」 謎の男??? 「キジュロを子供扱いとは・・・。 姉貴か、噂どおりの実力だな。」 リツコは、ゆっくりと立ち上がった。 和恵姉さん 「噂なんてあてにならないわ。 根も茎も無い事に枝葉がついてその像が膨らむから。。。 自分で目にしたことを信じて頂戴ね。 あなた、名前くらい名乗ったら? このままじゃ[名無しのゴン太郎]って呼ぶわよ、ゴンちゃん。」 セルフィー / (謎の男???)改め 「俺の名はセルフィー。 北米日系五世となる。 その品の無いゴンちゃんてのはやめろ!」 和恵姉さん 「あら、呼びやすくてこっちの方がいいわよ。。。 ゴンちゃん♪」 セルフィー 「やめろと言っただろっ!」 ( やや眉をピクっと反応させ、 ) 少しカチンときたセルフィー、右手を前に伸ばし広げた手の平を手首で軽く前後にゆ すった。 すると、 グォォォォξξ 突然ミニ竜巻が発生し、和恵に向かって踊るように襲い掛かったっ! 和恵は、大きな円弧で空中をバク転して回避、片手を地面について後方で着地した。 ミニ竜巻は、うねうねと蛇行しながら和恵が元居た場所を通過し、後ろに建つビルの看板 を襲うっ!すると看板は、刃物で切られたように、細かく切り刻まれながらミニ竜巻の渦 に飲まれ、木っ端微塵となってが天高く舞い上がって消えていった。 利江 「きゃーーー!」 さらにその間に、もう一つ大きな渦を作り出していたセルフィー、その渦が利江を包むよう に囲い、手元から伸びるその渦を地引網のように引っ張って、手元に利江ごと引き寄せてい たっ! リツコ 「利江ちゃんっ!」 タロ 『Gauuuuu!』 和恵姉さん 「くっ・・・」 宙を舞う利江。 と、その時、 ∠____ シュ ∠____ シュ ∠____ シュ セルフィー 「くっ…」 さっ彡 / サク / サク / サク 細く尖がった30cm程の棒状の氷が、瞬時に回避したセルフィーの足元に刺さったっ! 宙を舞う利江を包んでいた渦が止み、落下を始めたその瞬間、 さっ@ さっ@ 突然空中に現れた一人の男が利江を抱き上げ、そして 次の瞬間には壊れた電話ボックスの前に現れたのだった。 セルフィー 「貴様っ!」 謎の男???? 「わりぃ~、わりぃ~。。。 ちょいと手元が滑っちまったのよね~。」 続いて現れた謎の男、キザな服装で襟を立て、長く赤いマフラーを首につけ、先の尖った黒い靴 を履いている。 着地した場所に利江を一端下ろす謎の男・・・。 謎の男???? 「お嬢ちゃん、ケガはない?」 利江 「あ、は、はい・・・。」 謎の男???? 「そう、それはよかった。 ( 利江を見ていた顔を、セルフィーに向けて、 ) こぉ~んなかわいいお嬢ちゃんに怖い思いをさせるなんて、ボクちゃんちょっと許せない のよね。」 セルフィー 「シュナイケル・・・、き、貴様、何故ここにっ!」 シュナイケル / (謎の男????)改め 「さぁね。。。 ボクちゃん、気まぐれだから聞くだけヤボかもねぇ~。 ってことで、この娘はお前さんには渡さないよん。 ボクちゃんがもらっていくね。 じゃ~ねぇ~。」 VVV ズバっ☆ VVV ゆうすけ 「なにっ !? 」 片手を上げて挨拶したとたん、利江と共に姿を消すシュナイケル。 -つづく- (そのゴンちゃんはやめろっ) ※ このドラマはフィクションです。登場する内容は、実在する人物、団体等とは一切関係がありません。 また、無断で他への転載、使用等を堅く禁じます。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2020年09月08日 11時18分26秒
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