カテゴリ:第四章 4-364 ~ 420 話
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????男 「ほう、凄いな。 この五人を手玉に取るとは。 お嬢さん方、並みから遠く、上級も遥かに凌ぐ腕前とお見受けした。」 スウラン 「誰っ!」 全拳武道団 [東北支部] 支部長 ゲルヴァンツ 「ん・・・? 誰だ・・・?」 全拳武道団 [信越支部 ]支部長 颯 駿(ハヤテ・シュン) 「 !! 何もんだおめぇ・・・?」 各々に振り向いて、目線をその男に合わせる全拳武道団、だが誰も知らない男らしい。 服装は、作業業者のよく着ている薄灰色の作業着上下を着用している。 チーラン 「新手か??」 ????男 「私の名は 西艶 凌紀(さいえん りょうき)、フィリンピに居た中華皇国系の血筋の 両親を持つ。」 全拳武道団 [北関東支部] 支部長 山神 大樹(やまがみ・たいじゅ) 「ほぅ、その血筋のあんたがここに何しに来た・・・?」 西艶 凌紀(さいえん りょうき) / (????男改め) 「いや、天空から何か見慣れぬ光が地に差し込んでいたため、気になって見に来たの だ。」 全拳武道団 [東北支部] 支部長 ゲルヴァンツ 「見に来ただぁ~?」 西艶 凌紀(さいえん りょうき) 「中華皇国系の血筋だけに、拳法の試合には興味があり、良く大会を拝見させてもら っていた。 その時に、群を抜いた成績を収めていたのが目にしたこの五人だった。 それに、拳法着を着た団員達が、ゴロゴロと回りに寝転がっていれば誰でも異常だ と気づく。 そこに立っていたのがこのお嬢さん二人だったということだ。」 全拳武道団 [信越支部 ]支部長 颯 駿(ハヤテ・シュン) 「この五人・・・おれ達支部長と大木を指した言葉・・・、 貴様、只者ではないな?」 全拳武道団 [東北支部] 支部長 ゲルヴァンツ 「五人だと? このわしはまだ立っているがな。」 その時、一歩踏み出そうとした[東北支部] 支部長 ゲルヴァンツ が、足に力が入ら ないと見え、崩れるように地面に転げた。 『なっ !? 』 彡ドサっ 西艶 凌紀(さいえん りょうき) 「私もほんの少しだけ、拳法をたしなんでいる。 おたくの足に打ち込まれた場所は、蹴りこまれてもしばらくシビれて歩けなくなる ツボがある所。 倒れていた側に数えていたのだが、間違いではなかったようだ。 それと、これはあなた方に伝えた方がいいだろう。 町で何かを探し回っていた拳法家達だが・・・」 全拳武道団 [東北支部] 支部長 ゲルヴァンツ 「う、うちの支部の連中か・・・」 西艶 凌紀(さいえん りょうき) 「うむ、そこに倒れている人達と同じ胴着を着ていたようだし。 誰かを探しているようだったが、勇敢な町民に捕らえられていたようだった。」 全拳武道団 [東北支部] 支部長 ゲルヴァンツ 「なんだと・・・。」 西艶 凌紀(さいえん りょうき) 「事情は知らぬが、今日のところは引き上げた方が良いのではないか? このままでは、このお嬢さん達に全員打ちのめされてしまうだろう。 私はどちらに加担する訳でもない。 客観的に見て感じたことをお話したまでだ。 いかがかな?」 全拳武道団 [信越支部 ]支部長 颯 駿(ハヤテ・シュン) 「く、くそぉ・・・」 全拳武道団 [北関東支部] 支部長 山神 大樹(やまがみ・たいじゅ) 「この状況、冷静に見ればあんたの言う通りかもしれぬ・・・。 駿、熊、他の二人を担いで引き上げるぞ。 一端出直そう・・・。」 全拳武道団 [信越支部 ]支部長 颯 駿(ハヤテ・シュン) 「・・・くそっ。」 全拳武道団 [東北支部] 支部長 ゲルヴァンツ 「・・・止むをえん・・・。」 裏手に置いてあった車両に他二人を担いで運び、運転手と共に5人はその場から渋々と立ち 去ったのでだった。 チーラン 「あんた、何者?」 スウラン 「どこかで・・・見た?」 西艶 凌紀(さいえん りょうき) 「先程話したとおり。 だが、あなた方お二人は以前に拝見したことがある。 駅前で宴武をやっていたよう だが・・・。」 スウラン 「あっ!」 チーラン 「あんとき、モップ投げ込んだ・・・。」 西艶 凌紀(さいえん りょうき) 「そうだ。 お二人がかなりの使い手であると判断した私は、思わず仕事で使う手にしていたモッ プを投げ込んでいた。 お陰で、素晴らしい棒術を拝見させてもらったがな。」 チーラン 「照れるな。。。 あんときはタクシー代を稼ぐんで・・・。」 西艶 凌紀(さいえん りょうき) 「そう呼びかけていたのも覚えている。 この国で、あそこまでの使い手を見ることが出来るとは。 感激したのだよ。 さて、私は引き上げる。 お嬢さん達も気をつけることだ。 やつらは体制を整えて、 また出直してくることだろう。 まっ、陳南家 に関わる者ならば、心配は無用というところだろうがな。 さらばだ。」 チーラン / スウラン 「 !! 」 西艶 凌紀(さいえん りょうき)は、あぜ道の遠くへと消えていった。 見送る視線を倒れているナンちゃんに変えて、 チーラン 「ナンちゃん、もう大丈夫。。。」 スウラン 「ありがとう。。。」 ナンちゃん 「おっし。。。 よっこらしょっと。。。」 彡ピョン うつ伏せで地べたにうずくまった姿勢から両手で身体を起こし、膝(ひざ)を曲げて懐に 持ってくると、後ろにバク転して着地した。 スタ彡 ナンちゃん 「さすがだね、チーラン、スウラン♪」 スウラン 「倒せたの ナンちゃんが壊しといてくれてたから。」 ナンちゃん 「ん~ん、それを上手く利用した事にさ。 堂々と立ち回っていたもん。スペック-3 に対して。」 チーラン 「いくら[気]を上げても、残念だがスペック-3には届かない・・・。 でもナンちゃん傍にいる。 心強い。 だからビビらず立ち向かう できた。」 スウラン 「でも何? 後から来た作業着屋さん・・・。」 チーラン 「[陳南家]と口にしていた・・・。」 ナンちゃん 「・・・・。 分らない。 おいらはやつの事を知らない。 もしかしたら、総本山対極試合 に関 係する拳法家の出なのかな・・・?」 スウラン 「でも、関わる者ならば、心配は無用と・・・。 チーラン、スウラン見てその言葉で ない。」 ナンちゃん 「だよなぁ・・・。 たださ、あいつの[気]、なんか異様なものを持っていた。 もやもやっとしてて、 なんとも表現しづらいんだ・・・。 それを感じておいらは途中から、あいつの到着から様子を伺っていたんだ。」 チーラン 「あいつ いつから居た?」 ナンちゃん 「おいらが慙愧ってやつに倒された直後から。」 スウラン 「異様な[気]・・・かぁ。」 チーラン 「あいつ、相当自信ある。 じゃなきゃこの戦いの場にのこのことしゃしゃり出てこ れないだろ。 しゃべり方も自信満々って感じだった。」 ナンちゃん 「注意は必要だね。」 ~~~ ~~~ ~~~ ゆうすけ 「そうですか・・・、分りました。 また後で掛け直します。」 ピッ ( 携帯を切る ) リツコ 「なんか歯切れが悪そうな感じね・・・。」 カウンター席に座り、両手をテーブルの上に組んで置き、顔をゆうすけに向けて話 すリツコ。 ゆうすけ 「えぇ・・。 あっちでは、スペック-3が三人増えて臨んできたようなんです。」 カウンターのイスに足が宙ブラで、背もたれを逆向きにして、抱えるような姿勢で話す ゆうすけ。 リツコ 「三人もっ !? 」 -つづく- (叩いて落ちたら、掃除機で吸い取ればいいんだよ) ※ このドラマはフィクションです。登場する内容は、実在する人物、団体等とは一切関係がありません。 また、無断で他への転載、使用等を堅く禁じます。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2020年09月08日 13時34分22秒
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