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■ ドラマ 永久の彼方へ

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2013年02月28日
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全拳武道団員G(スペック戦闘員)
  「さて、お前ら全員で掛かってきても・・・と言いたいところだが、おんな、ま
   ずは貴様らの実力を教えてもらおうか。
           おれ様一人でな。貴様らを地べたに這いつくばらせてやるっ!」

 と言い終わると、左右に目線を配る全拳武道団員G・・・。

チーラン
  「だといいがな。」

全拳武道団員G(スペック戦闘員)
  「だといいが・・・だと? 強がりもそこまでよ、行くぞ、
                    覚悟せぇーーっ! 」

 スッと構えたチーランに、襲い掛かる全拳武道団員Gっ!
 まるでボクサーのように左右に身体を振って素早く近づき、軽く左のジャブ
 を二発繰り出すっ!
             シュ シュ
 チーランは受け流すため上げかけた右ひじを止め、顔を左右に振ってそれを避けた。
 そこへ全拳武道団員Gが顔面への素早い横蹴りが飛ぶっ! チーランは前に出てい
 た左足を伸ばし、後方の右足に体重移動を行い、体全体でスエーしそれを避ける!
                   シュパーっ=
 蹴りが吹き抜けて身体が捻じれた全拳武道団員Gのわき腹めがけ、再び左足に体重
 を乗せてそのまま左手掌を叩き込んだっ! 
       『ハァーっ』 ドスっ  『くっ・・・』
 痛みで顔を歪めながらも、吹き抜けた右足を地面につけそれを軸足として左の後ろ
 蹴りを見舞う団員Gっ!

 チーランは叩き込んでいた左手の肘を少し起こし、右手を添えて受け流したっ!

 バランスを崩し、そのまま転げる団員Gだが、素早く体制を整えてチーランと対じ
 するように立ちあがった。

全拳武道団員G(スペック戦闘員)
  ( こ、こいつ・・・中々やりやがる・・・。 )

 一瞬の攻防であったが、冷や汗がドッと拭き出て来る全拳武道団員G。 それに対
 し、冷ややかな目で団員Gを見つめるチーラン。

スウラン
  「今のは拳法ではない・・・」
リツコ
  「キックボクシングのようね。」
スウラン
  「凄い、今のチーラン 怖い・・・。
   我らの[力]変化させていない なのに・・・
                   怖いほど身体の切れがいいある・・・。」
リツコ
  「受け流しが必要ないと見切り、切り替えて避けるなんて。。。 余裕の証ね♪
   目が、心が、身体が、しっかりと集中していて、存在能力を完璧に引き出して
   いるわ。」
スウラン
  「チーランは利江好き。こういちも大好き。 心を受け継ぐ・・・
                        スウラン ここまでは無理。」

全拳武道団員G(スペック戦闘員)
  ( 普通の団員10人は愚か、スペック-1施術を受けたこのオレ様の繰り出した
    技ですら、涼しい顔して避けるだと・・・。  やはりここは・・・ )

チーラン
  「どうした。 お前の強がりはどこ行った?」
全拳武道団員G(スペック戦闘員)
  「ふん、まだこれからよ・・・。
   貴様らを・・・ここから生かして返さんっ! 今度は本気だっ!」

 『 うぉぉぉぉぉっ! 』

 再び軽やかなフットワークでチーランに近づく武道団員G、またもや軽く左のジ
 ャブを二発連続して繰り出すっ! 素早く左っ!下っ!と顔を避けるチーラン、そ
 こへ今度は顔面目掛けて右ストレートを打ち込む武道団員Gっ!

 だがこれはフェイクで、その動きの下では鋭い膝(ひざ)がチーランの溝打ちに向
 かって突き進んでいたっ!


    『 てゃぁぁぁぁぁっ! 』  ズゴっ★
                               『ぐわっ・・・』
 続いて、 『ハイハイっハイハイっ!  ハイーーっ!』

 吹き飛んだのは、武道団員Gの方だったっ!
 力の込め方でフェイクを見破り、本命の武道団員Gの繰り出す膝(ひざ)蹴りを、
 左の肘(ひじ)を太ももの上に叩き込んだチーラン、続けて動きの止まった武道団
 員Gの横っ腹と溝打ちに嘗をそれぞれお見舞いし、顔をビンタの様に往復でぶっ叩
 き、最後は前蹴りで武道団員Gの身体を後方へ飛ばしたのであった。

 『ぐほっ ごぼっ ぬわーーー 』    彡ドサっ

スウラン
  「す、凄いっ!」

 その時っ!

          キリキリ・・・  キリキリ・・・

 武道団員Gがチーランから離れた直後、木がしなる様な音と共に、取り囲む団員の
 前列が突然座り、後方の者が立ち上がると、弓矢を手に一斉に放ちはじめたっ!

 ピシっ ピシピシピシピシっ!ピシピシピシピシっ! (ナンちゃん付近から)
     スパン スポンパン スパン スパン スパスパンスパン スパスパン
                             (弓矢ごと弾かれる音)

             シュパッ→
               シュパッ→
                 シュパッ→
                   シュパッ→
                     シュパッ→
                       シュパッ→
                         シュパッ→
                           シュパッ→
  シュパッ→
    シュパッ→
      シュパッ→     シュパッ→
        シュパッ→     シュパッ→
          シュパッ→     シュパッ→
            シュパッ→     シュパッ→
              シュパッ→     シュパッ→
                シュパッ→     シュパッ→
                              シュパッ→
                                シュパッ→


 シャキーン シャ シャシャ シャ シャシャ シャ シャシャ・・・

               ボト、ボトボト ボトボト
                     ボトボト、ボト、ボトボトボト


全拳武道団員H
  「なにっ!」

 意表をついての弓矢の攻撃にも関わらず、驚いたのは武道団員の方だった・・・。
 チーランの立つ右側の団員達は、弓矢を放つどころか、手にした弓矢を何かに弾か
 れ飛ばされてしまっており、チーラン横ではスウランが双剣を駆使しして飛び来る
 矢をことごとく打ち落とし、矢の残骸が前に転げている。

 そしてリツコも、両手に矢の束を掴んでいる。
 ナンちゃんは靴紐を結び直す姿勢のまま・・・。
                   ( 手にはなにか握るものがチラリ… )

 手に一本だけ掴んでいたチーラン、立ち上がりながら、

チーラン
  「だから言うたのだ。 貴様一人の攻撃 だといいがな と。
                    情けない『本気』だな、おまえら。」

全拳武道団員J
  「く・・・・くそぉ・・・・」

 そこへ、


????
  「何事だ・・・。」

 その声の主に、ナンちゃんを除くその場にいた全員が一斉に視線を送ったっ!

全拳武道団員J
  「だ、だ、・・・団長っ!」

 後方に5人従えて、壊れた正門から入り込み先頭に立つ男。 異様なマントを身に
 付け身体を包み隠している。 見える足元は黒いブーツらしき靴。皮バンドでスネ
 上までいくつも締めるタイプだ。髪の毛はトサカのように尖がり、カチカチに固め
 てある。 背丈は大柄でスマートよりは筋肉質に見受けられる。 その野太い声で、

全拳武道団 [本部] 武道団長 スナーグ / ????(改め)
  「オレの留守に失態だなぁ・・・。」

 団員が一斉に片ひざで身を低くし、頭を下げ始めた。

全拳武道団 [本部] 武道団長 スナーグ
  「おい・・・お前・・・。」

 倒れていた武道団員Gを睨みつけ、

全拳武道団 [本部] 武道団長 スナーグ
  「・・・消えろ・・・。」

 痛みをこらえて身体を起こし、片ひざで頭を下げた。

全拳武道団員G
  「も、申し訳けございませんっ!」

 目を細め、見下した顔つきのままのスナーグ。
 しばらくして、

全拳武道団 [本部] 武道団長 スナーグ
  「オレは、 [消えろ] と言うたのだ。」

全拳武道団員G
  「おっ、お許し下さいっ!」
全拳武道団 [本部] 武道団長 スナーグ
  「耳が聞こえんらしい・・・。」

 すると後方にいた5人のうち、[赤いマント]を羽織った男が前に歩み出て、

[赤マント男]
  「団長は 『消えろ』 と仰せだ。」
全拳武道団員G
  「あ、あぁ、う・・・、うわぁぁぁぁぁ・・・・」

 突然立ち上がり、後ろを向いて逃げ出そうとした武道団員Gっ!

[赤マント男]
  「・・・消えろ・・・。」





                           -つづく-




第4-414話 先手 -14へ
 (何か言うことはないか)





  ※ このドラマはフィクションです。登場する内容は、実在する人物、団体等とは一切関係がありません。

    また、無断で他への転載、使用等を堅く禁じます。





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最終更新日  2020年09月08日 13時43分49秒
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