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■ ドラマ 永久の彼方へ

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2013年10月09日
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[赤マント男]
  「団長は 『消えろ』 と仰せだ。」
全拳武道団員G
  「あ、あぁ、う・・・、うわぁぁぁぁぁ・・・・」

 突然立ち上がり、後ろを向いて逃げ出そうとした武道団員Gっ!

[赤マント男]
  「・・・消えろ・・・。」

 身体を覆う赤マントから右腕を出し、縦に一振りっ!  |||シャ!    するとっ!

  ズシャっ! ///さくら  『 ぎゃゃゃゃゃゃっ 』

 なんと、赤い血柱と共に、身体が縦に四分割されてしまったっ!
 続けて両手をマントから出し、爪を立てるように力の入った手の平をかざし、腕を広
 げて素早く身体の前で交差させ、再び大きく広げた格好に戻した。
 シュ シュ!  すると、
 一同の目の前で、四分割にされた武道団員G身体が、更にみじん切りのように細かく
 切り刻まれ、無残にも空中に飛び散ったっ!

 そして後方に立つ4人のうちの[黄色いマント]で身体を覆っていた男が、左手をマ
 ントから出し、手の平を広げてその砕け散った肉片に向かって腕を前に突き出したっ!

  \\ズバーーーン//

 強烈な[気砲]が放たれ、まさに、その場から跡形もなく消え去ってしまったのだった・・・。

チーラン
  「な、何だっ !? 」
スウラン
  ( え・・・ !!  ) 
     ( 言葉にならない・・・。 )
リツコ
  「こ、こんな・・・ !! 」 
     ( 驚きの表情を隠せない・・・。 )

 そして・・・ナンちゃんは・・・

ナンちゃん
  「何もそこまでしなくてもいいだろう・・・」

 靴紐を締める姿から、一握りの小石を手の平を広げて落とし立ち上がった。 団長
 からは後ろ向きのままだ。

全拳武道団 [本部] 武道団長 スナーグ
  「うちの団のケジメだよ。 よそ者にとやかく言われる筋合いは無い。」

ナンちゃん
  「そこの5レンジャー気取りの中の[黒]いのっ!
   何か言うことはないか・・・。」

チーラン
  ( 色を指定した? )

[黒マント男]
  ( く・・・、やはり気が付いてたか・・・。
                余計な事を振りやがって・・・ )

 顔を斜め下に送り、無言の[黒マント]男・・・。
 一人だけ口元だけをのこした、兜? 仮面?のようなもので頭を覆っていた。

全拳武道団 [本部] 武道団長 スナーグ
  「そこのチビ、随分と偉そうだな・・・。 貴様、何ここで指揮っておる。
   先程の光景を見て、ビビってないのはお前だけのようだし。
   見上げた根性だ。」

ナンちゃん
  「おいらは『頑丈拳』のナンちゃんだっ!
           こんなことくらいでビビっていられるかってんだ。」

 なぜかいつものすっとぼけたナンちゃんに戻っていた。

全拳武道団 [本部] 武道団長 スナーグ
  「ほぅ~、頑丈拳とは。 聞いた事の無い新種だな。
   先程のけじめの原因は貴様の仕業か?」

 ナンちゃんが団長に振り向いた時だった、

リツコ
  「違うわ。 彼を倒したのは、この私よっ!」
チーラン
  ( なっ・・・ )
スウラン
  ( そっか、
    リツコは、ナンちゃんの力を知られないために・・・
    それに、あんな技の持ち主に、我ら姉妹では太刀打ち出来ない・・・
                             そう思って。)

 チーランとスウランが顔を見合わせた。
 チーランは黙って小さく首を横に振ったのだった・・・。

全拳武道団 [本部] 武道団長 スナーグ
  「おんな、貴様の仕業とぬかすか。」
リツコ
  「そうよっ!」
全拳武道団 [本部] 武道団長 スナーグ
  「自信タップリのおんなだな。 度胸だけは認めてやる。
   だが、我ら総本部のこの姿、黙って帰す訳にはいかん。 残念だが全員
   血祭りにしてくれる。 今手を上げても、くたばるのが早いか遅いかの
   違いよ、真っ先に死にたいか?」

[黒マント男]
  「おれがやる。」

 数歩前に歩み出て、団長に直訴した[黒マント]男。

全拳武道団 [本部] 武道団長 スナーグ
  「いいだろ。」

 団長の許しを得ると、着用していたマントをひらりと脱ぎ捨てた[黒マント]男。

[黒マント男]
  「お許しが出た。 オレが相手する。 おんな、覚悟しな・・・。」

 それを見たナンちゃん、お茶らけた構えからスーっと両手を静かに下ろし、[黒
 マント]の男に対して半身に立ち、顔をやや下に傾けて目だけを[黒マント]の
 男に向けた。

 しばらく視線をぶつけ合う二人。

リツコ
  「 ・・・・ 」

 リツコは、覚悟しろと自分に言った男が、何故かナンちゃんばかり気にしており、
 チーラン・スウランと自分に時折視線を送っている姿が気になっていた・・・。

 自分よりもナンちゃんの方が腕が達つことを悟ったのか、はたまた隙を見てチー
 ラン達に矛先を向けようとしているのか? と異様な雰囲気を感じていた・・・。

 その雰囲気は、急にナンちゃんがチーラン、スウランの前に移動したことで一変
 した。

[黒マント男]
  「さておんな・・・、行くぜ・・・。」
リツコ
  「いつでもいらっしゃい!
   なんなら、開始のゴングでも鳴らしましょうかっ!」

 そう言うと、両手に掴んでいた矢の束を 右手っ!左手っ! と一振りずつし、矢
 は弓で放ったように、勢い良く飛んでいくっ!
              シュパーー!  シュパーー!
 [黒マント男]と、そして後方の武道団長スナーグや4人のマント男にも手違いを
 装って威嚇したっ!
    ↓↓↓↓↓↓↓↓  スコスコスコっ!
              ↓↓↓↓↓↓↓↓  スコスコスコっ!

[赤マント男]
  「ふんっ!」

 [赤マント男]が右手を一振りし、飛来する矢を団長他3人に届く前に迎撃
 したっ!
 [黒マント男]は、すばやくその矢をスリ抜け、早くもリツコに右の拳を当て
 にいっていたっ!

リツコ
  「くっ・・・」  スッ

 辛うじて屈んで避けるも、
       なんと避けたそこへ右足の蹴りが飛び込んできたっ! シャーー

リツコ
  「うっ!」  ガシ

 間一髪で左手で払うように受け流し、左に転げて回避して片ひざ姿勢で前を
 向く。
 だが・・・
       ★ズコーーーン  彡===『きゃぁっ!』@@@
 なんと、その後方からローキックを浴び、前に飛ばされてしまったっ!

スウラン
  「リツコっ!」

 @@@三回転くらい転がり、左ひざを曲げて右足を横に伸ばしてその場に留まり、次
 の攻撃に備えて両腕を顔の前に立てて防御した・・・。

 しかし続く攻撃はなかった。

リツコ
  ( は、速い・・・・。 )  珍しく額から一筋のきらめくものを流す。
チーラン
  ( あ、あの動き・・・ )

[黒マント男]
  「どうした。 まだほんの小手調べ程度だ。 お前らの[力]はそんなもんな
   のか・・・?」

 不適に笑う[黒マント男]。
 ナンちゃんは黙って戦う二人を見つめたまま、チーラン、スウランの前から動か
 ない。

全拳武道団 [本部] 武道団長 スナーグ
  「ほぉ~、
   あのおんなはスペック-3のリツコという者であったか。」
    (叫んだスウランを一度見てから)

 前に立てた両腕を解き放ち、スッと立ち上がるリツコ。 そして目線をナンちゃん
 に向けた。
 ナンちゃんは先程と変わらず微動だにせず[黒マント男]にぼんやりと視線を注い
 でいた。

リツコ
  ( ・・・・ !!  そういうことなのね・・・。
   わかったわ。 ナンちゃんを信じて、私は全力でぶつかってみるわ。 )

 何かを掴んだリツコ。
 こわばった顔が急に緩み、何故かリラックスした表情に変わった。
  ( 私では敵うはずもないわね。。。 )
 腕を組んでチャイナのスリットから脚を横に伸ばしながら、

  「なら、、、私も手抜きナシでいくけどいいかしら・・・?」





                               -つづく-




第4-415話 先手 -15 へ
 (それでなくては面白くない)





  ※ このドラマはフィクションです。登場する内容は、実在する人物、団体等とは一切関係がありません。

    また、無断で他への転載、使用等を堅く禁じます。





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最終更新日  2020年09月08日 13時45分33秒
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