カテゴリ:第四章 4-364 ~ 420 話
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こわばった顔が急に緩み、何故かリラックスした表情に変わった。 ( 私では敵うはずもないわね。。。 ) 腕を組んでチャイナのスリットから脚を横に伸ばしながら、 「なら、、、私も手抜きナシでいくけどいいかしら・・・?」 [黒マント男] 「最初からその気でこい。 それでなくては面白くない。」 構えることなく棒立ちの姿でたんたんとしゃべる[黒マント男]。 それを見てリツコ、腕組みを解き、横に出していた脚を一歩前に踏み出し、続 けて二歩、三歩とゆっくりと前進しながら、 リツコ 「じゃ、行くわよっ!」 ( と、急に速度を変えて、 ) 『ハァーーーイっ!』 『ハイハイハイハイハイっ! ハイヤっ!』 『ハイ、ハイハイハイハイっ! ハイハイハイハイハイハイハイハイハイ、トリャーっ!』 目にも止まらぬリツコのいきなりトップスピードによる容赦ない猛攻撃が開 始っ! 右の手套、左、そして突然曲げた肘、続いて一回転しての裏拳、その回転力 のまま左の外回し蹴り、右の後ろ蹴りっ! そして左の拳っ! 正拳の連続突きから、肘による打撃、手套の上っ下っ、左っ右っへの連打っ! 右足、左足と体重を移動し、またステップしての下からアゴへの蹴り、続いて 左内回し蹴りと、休む間もない物凄さっ! スウラン 「リツコ、いっけぇーーっ!」 全拳武道団 [本部] 武道団長 スナーグ 「あれがスペック-3、疾風のリツコか・・・。」 所狭しと敷地内を縦横無尽に動き回る二人。 チーラン 「さすがだ・・・、 黒マントのやつ・・・。」 冷静なのはナンちゃんばかりではなく、このチーランもであった。 [黒マント男]は、スエーして避けたり、拳に対して手の平で受け止めたり、 蹴りは腕で真っ向から受けたりと、動きのある避けもするサンドバック状態 で攻撃をさせていた・・・。 チーラン ( フン、倒す気は無い・・・か。 ) そんな中、延々と続くリツコの攻撃っ! バシバシバシっ ズカ バシっドスドス バシバシバシバシバシバシバシバシっ! 『ハイ、ハイハイハイハイっ! ハイっハイっハイハイハイハイハイハイ、 ト--リャーっ!』 バシバシバシバシバシバシバシバシっ! ズカズカズカっ ズゴ バシっドスドス 全拳武道団 [本部] 武道団長 スナーグ 「さすがの疾風娘も、もてあそばれている・・・か。 [ブラック]、さすがというところだな。」 この言葉を聞き、一瞬目線を武道団長スナーグに送った[黒マント男]、 スタっ と長く距離を置いて着地し、 [黒マント男] 「けっ、遊びはこれまでだっ! おまえら全員、死ねっ!」 そう叫んだ次の瞬間っ! 突然異質の[気]が、瞬時に発したと誰もが気が 付いたっ! !! そして、 [黒マント男]の手元から閃光が放たれると、ドデカい大砲の弾でも発射した ような音、 打ち放たれた[気砲]は、リツコ、チーラン・スウラン達の立つ方向目掛けて勢 い良く襲い掛かるっ! 彼らを丸呑みにした[気砲]は、その後方の敷地と道路 の境界線の壁や立ち木などを全て跡形も残さず葬り去ってしまったっ! 目の前に出来た一本道を見ながら。突然の迫力に、居合わせた武道団一同は目を かっ開き、言葉にならない驚きのまま、ただただ唾を飲み込むのが精一杯・・・。 全拳武道団 [本部] 武道団長 スナーグ 「・・・役者が違うようだ。」 右足を後ろに下げて踏ん張り、右手を広げて前に突き出していた[黒マント男]。 その姿勢から右手をゆっくりと下げ、すくっと体を起こしたその前方は、一本の 道が出来、地面からは湯気が立ち上っていた・・・。 ・・・・・ ・・・・・ 全拳武道団 [本部] 武道団長 スナーグ 「幹部会を始める。 支部長達を呼び、講堂に集めよ。」 [赤マント男] 「はっ!」 異様なマントをひるがえし、武道団長スナーグが建屋に向かって歩き出した。 [黒マント男] 「 ・・・・ 」 自分の前に出来た道筋の遥か遠方を少し見つめ、振り返り様落ちいてた黒いマン トを拾い上げ、クルっとひるがえしながら自分に羽織り直し、建屋に向かって歩 き出したのだった。 ~~~ ~~~ ~~~ ところ変わってこちらは 洋風居酒屋 華夢 ON の店内・・・、 和恵姉さん 「手ぶらで帰ってきたの・・・?」 リツコ 「すいません・・・。」 スウラン 「あの武道団 本部、異人と別物の化け物 居た・・・。」 ゆうすけ 「悪い・・・、おれの性だ・・・。 本部襲撃を甘く考えていたよ・・・。」 チーラン 「ゆうすけでも読みきれない状況。 無理もない・・・。」 美咲先生 「こういち君も一緒だったのに・・・?」 こういち(ナンちゃん) 「あぁ・・・。」 リツコ 「こういち君を攻めないで下さい・・・。」 和恵姉さん 「でも土産無しってのが気に食わないわ。」 チーラン 「土産、ナシ・・・って事でもない。」 スウラン 「うん、まず団長の側近 5人居る 判った。 五色のマント 着てた。」 こういち 「赤いマントの男は、無手で刃物を振り回す[気刀]を持っていた。 黄色いマントの男、あれは普通に見る[気砲]を放つようだ。 5レンジャー全員の能力を探りたかったが・・・」 スウラン 「そう~、黒のマントのやつ 憎たらしい。 リツコでも・・・敵わない・・・。」 和恵姉さん 「あら、スペック-3(改)でもダメだったの・・・?」 リツコ 「は・・・はい・・・。」 (こういちの顔色を伺いながら・・・) -つづく- (何しに来たんだよ) ※ このドラマはフィクションです。登場する内容は、実在する人物、団体等とは一切関係がありません。 また、無断で他への転載、使用等を堅く禁じます。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2020年10月14日 11時07分54秒
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