カテゴリ:第四章 4-481 ~ 560 話
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『くっ フン!』 『くっ・・・ 』 右腕に3本の赤い筋が少しずつ現れ、徐々に鮮血が降ろした腕を伝い滴り落ちてきた。 そこを左手で押さえるチーラン・・・ スペック-3戦闘員 キジュロ 「くそ、交わすか・・・」 [近衛軍長]チーラン (や、やはり油断できぬやつ・・・ ) お互いににがりつぶしたような顔で相手を睨む二人。 [赤マント男] 「こちらも手を打つか。」 右手を一端縮め、続けて大きく横に振り、気刀を横の森を目がけて連続で放つ! スパーーン スパーーン スパっ スパっ スパっ スパっ スパっ スパっ スパっ スパっ スパっ スパっ スパっ スパっ 一瞬の静寂、森の木々の枝から葉がヒラヒラと舞い落ちたかと思った次の瞬間、 ギギギ・・・ メリメリ/ ドスンっ! ギギ・・・ メリメリ ドスンっ! ギギギ・・・ メリメリ ドスンっ! ギギギ・・・ メリメリ ドスンっ! ギギギ・・・ メリメリ ドスンっ! ギギギ・・・ メリメリ ドスンっ! 目の前の森から一斉に鳥が飛び立ち、森の木々が、太い樹の部分に地面と水平よりはやや斜め の線が入り、その延長線上の細い枝も切り離れ、樹はややスライドしてからゆっくりと倒れ始 め、枝葉が辺りの木々を押しのけながら地面に倒れていったっ! [赤マント男] 「ここから矢を放っておったからな。」 見るとそこには切断されたいくつもの木の幹が地面から顔をだし、その横には倒れた木々が数 多く倒れて視界が奥まで見えるように・・・。 しかし、 [緑マント男] 「・・・・ 何も ・・・ おらん ・・・。」 [黄マント男] 「空振りか・・・」 [近衛軍長]チーラン 「ふん、残念だったな。 だがよく見ろ。」 チーランの一言の後、大きく再び開けた広場を見つめるマント男達、全く分からずキョロキョロ としている中、この二人だけは ・・・・ 全拳武道団 [本部] 武道団長 スナーグ 「ほほぅ、色々と出演者を招いているようだな。」 [黒マント男] 「この地にまで遠路はるばるか、暇人だなお前。」 黒マント男が語り掛けた。 すると・・・、 切断された切り株の後ろから、一人の男がスッと立ち上がり、 西艶 凌紀(さいえん りょうき) 「多勢に武勢、釣り合いが悪かろうと思い、参戦する機会を伺いながら見学していたところ だ。」 [黒マント男] 「で、お前さんがシャシャリ出て来たまではよかったが実際、お前ら2人じゃ知れてる 戦力だと思うがな。」 (木に寄りかかり腕組みをしたまま話す) 西艶 凌紀(さいえん りょうき) 「あなたもお出での様ですから残念ながらそのようですね・・・。 ん~、困りました。」 (前で腕を組み、首を横に傾けながら) [近衛軍長]チーラン 「それでも・・・・ 貴様らが優位ではない。 チーラン 絶対に利江殿の所に行かせない。」 [赤マント男] 「ふ、威勢がいいだけなのは感心せん。女、絶対的な現実の差を思い知るがいいっ! 食らえっっ!」 右手を一端縮め、大きく斜めに振り降ろし、気刀をチーラン目がけて打ち放つ! シュパーーーーーン>>>>> 斜めに放たれた気刀の一端が地面を切り付け、砂ぽこりを巻き上げながらチーランに近づくっ! が、チーランは左に一回転しかがんだ。 その動きを見て西艶 凌紀(さいえん りょうき)は振り上げた腕を止めた。 気刀が通過したと見えて砂ぼこりがチーランの脇を走って行った。 スパーーン スパっ スパっ 一瞬の静寂、チーランの後ろにあった木の枝から葉がヒラヒラと舞い落ちたかと思った次の瞬 間、 ギギギ・・・ メリメリ ドスーーーン チーランの後方で樹木が無残にも地響きと共に倒壊した。 西艶 凌紀(さいえん りょうき) 「やりますね。」 ( チーランを見つめ微笑みながら ) 斜めに振り下ろされた気刀、地面に接するもう一片は赤マントの顔の位置。地面の接点と斜め に放たれているため、高い側の下にもぐり込んだ場所で回避。立ち上がりながらのチーラン。 [近衛軍長]チーラン 「太刀筋を見切れば 難しくはない。」 [赤マント男] 「く・・・・、なればこれならどうだぁぁっ!」 両手を一度縮め、互いに斜め、横。縦に怒涛の如く繰り出したっ! 『ハッ ハッ フンっフンっフンっ ター!』 シュパーーーーーン>>>>> シュパーーーーーン\\\\ シュパーーーーーン 」 」 」 」 シュパーーーーーン>>>>> [赤マント男] 「これなら太刀筋は読めまいっ!」 [近衛軍長]チーラン 「くっ!」 固まるチーラン、 その時、丘の上から突然現れた滝のような水流がチーランの周りを取り囲み 体を軸に渦を作 り包み込んだっ! ξξゴゴゴゴゴゴ そして見る見るとランダムに放たれた気刀は、チーランの前で水の渦に次々と飲み込まれて いった。 と、その時、 パシっ パシっ サッ 西艶 凌紀(さいえん りょうき) 「くっ・・・!! 」 サッ いつの間にか水の盾を出現させていた西艶 凌紀(さいえん りょうき)の両手が勢い良く弾かれ ていた! [黒マント男] 「ここは戦場だって事、忘れんじゃねぇ。」 西艶 凌紀(さいえん りょうき) 「この男も・・・・。」 [黒マント男] 「何独りで念仏唱えてやがる、少しは楽しませろっ!」 黒マント男の連続攻撃が押し寄せる! パシっ パシっ 西艶 凌紀(さいえん りょうき) 「やはりこの程度では丸で足りないか、」 『 フンっ 』 ジャバジャバジャバ。。。 力を込めると再び丘の上から大量の水の塊が現れ、滝の如く西艶 凌紀(さいえん りょうき) の身の回りへと吸い寄せられるように次々と移動する。 ξξゴゴゴゴゴゴ そして身体から少し距離を置いたところに長く高く厚い渦を巻きながら、防御する 360度の盾 というより、[壁] を作り始めたっ! スバーーン バシンバシン 黒マント男はその [水壁] に向かって攻撃を繰り返し始めるも、 西艶 凌紀(さいえん りょうき) ( うむ、こ、この男・・・・ また手を抜いている・・・。 何より、チーラン殿をしきりに気にし ている様子・・・・ ) [緑マント男] 「ふん、水ならこの俺様の出番だな。」 そりゃっ ブォォォォォォーーーーー 両手を前にかざし、強烈な火炎放射をその[壁]に照射し始めたっ -つづく- (もぅ既に聞いておる) ※ このドラマはフィクションです。登場する内容は、実在する人物、団体等とは一切関係がありません。 また、無断で他への転載、使用等を堅く禁じます。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2020年09月09日 14時19分32秒
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