カテゴリ:第四章 4-481 ~ 560 話
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すると炎 がぶつかる辺りから、もの凄い蒸気が発生っ まるで軽快に走る蒸気機関車の煙突から出る煙の様だ。 西艶 凌紀(さいえん りょうき) 「名案だ。 だがこの場合、蒸発する水よりも供給する水の方が勝っている、つまり状況は 進展を見ることはない。」 見ると、丘を越えて次から次へと水の帯が[壁]に吸い込まれていた。 そして西艶 凌紀(さいえん りょうき)の注がれた目線の先では、再びチーランに向かって気 刀の乱れ打ちを放とうと動作に移っていた赤マント男が。 西艶 凌紀(さいえん りょうき)が片方の手のひらをそこに向けて勢いよく前に数回押し出し たっ! すると音をたてて回る水の[壁]の外側から、遠心力も加わった勢いで直径1mはあろ う水柱が一直線に赤マント男、そして黄色、緑マント男にも走ったっ! ====『ぐわっ』 ====『ぬぁっ』 ====『うわっ』 巨大なハンマーで、ぃゃ猛スピードの大型ダンプと激突したかのような勢いで横の丘の斜面に 吹き飛んだ赤マント男っ! 続いて緑、黄色マント男までもがそのまま奥までメリ込んでしま った。 ====== ズボーーーーン \|/ ==> ====== ズボーーーーン \|/ ==> ====== ズボーーーーン \|/ ==> 西艶 凌紀(さいえん りょうき) 「いささか人数が足りぬ故、お三人にはしばらく戦線から離脱して頂こう。」 スペック-3戦闘員 キジュロ 「フン、飛び道具だけに頼るからだ。 ジュリジュル・・・ やはりお前は俺様が相手してやる。女、覚悟しろ。」 [近衛軍長]チーラン 「もぅ既に聞いておる。」 冷ややかな目つきでキジュロを見るチーラン。 だがその時、 [青マント男] 「ん、あいつも到着か。」 [近衛軍長]チーラン 「むっ !!」 チーランが目線を空に送って顔をシカめた。 小さい点の物体が、次第に大きくなって見えてきた。後方にやや薄いひこうき雲のような白い 筋を描きながら。 [黒マント男] 「ふん、要らぬやつが来たか・・・。」 サッ スタン ( 西艶 凌紀(さいえん りょうき)から距離を離して身を置く黒マント男。) 西艶 凌紀(さいえん りょうき)は自分とチーランの防御を解いた。 その塊は、音だけを残して真上を通過し空中に消えていった。そして分離したもぅ一方の塊は、 ザザッ彡 頭を垂れ、地面に片膝になるように着地したこの男。 ラフに肩まで伸びた髪は少し赤毛に近い。 ゆっくりと頭を上げやわらかい風に赤毛をそよが せながら眼光鋭く辺りを見回す。 そして、 セルフィー 「なんだおまえら、来てみれば土の壁に突き刺さった者や腹を押さえて苦しむ者も居るよう だな。 苦戦中か?」 全拳武道団 [本部] 武道団長 スナーグ 「人聞きの悪い事を言うな、遅刻して言う事じゃない。」 [黒マント男] 「まだ汗すらかいちゃいない。 そりゃただのお前の勘違いってやつだ。」 セルフィー 「けっ、戦況なんて俺様にはどうでもいい。 (スっと立ち上がりながら) で、小娘は手に出来たのか? ・・・・ って、見ての通りか。」 [近衛軍長]チーラン 「利江殿は貴様らには渡たさん!」 全拳武道団 [本部] 武道団長 スナーグ 「慌ててないだけだ。 状況を一つずつ確かめながらな。」 セルフィー 「のんきにしてっと、また逃げられちゃうぜ。 おい、さっきから吠えてるそこの女、テメー何者だ?」 [近衛軍長]チーラン 「この地に来るのなら、予備知識ぐらい入れてから来い!」 セルフィー 「だから、大竹林寺の何者だって聞いてんだよ。 女王様みてーに、上から目線で話やがって。 ここでこいつらと戦闘してんなら大竹林寺 の関係者ってことぐらいしか浮かばねーからな。」 [近衛軍長]チーラン 「なるほど、知識はあるか。 なら教えよう。 我が名は 大竹林寺 近衛軍長 チーラン。」 セルフィー 「ほー、上から目線な訳だぜ。 そこのナンバー2じゃねーか。 このメンバーに一人で立ち向かうとは、関心しねーがな。 お前の親父はかなりの強者だったと聞く。今のお前の年齢でどこまでの力があるか、、、 折角だから試させてもらおうか!」 セルフィーは手を胸の前に出し、手首だけを使って指先でほこりでも掃うように2度前後させ た。 すると目の前に高さ5m 程の竜巻が現れ、チーランに向かって蛇行し向かって行った! ξゴーーーーーっ 身構えたチーラン、 するとそこへ、 ザッパーーーン 丘の向こう側から、巨大な水の塊が竜巻に向かって襲い掛かり、丸のみにしてしまった! 回転力を失った竜巻はその姿を消し、辺り一面に大量の水が散乱し 水たまりが広がった。 セルフィー 「なにっ」 (チョーカー靴を3cm程濡らしながら) 切り株が多数ある広場からゆっくりとこちらに向かって歩を進めて来るこの男、 西艶 凌紀(さいえん りょうき) 「暇つぶしに、竜巻を1っ消してみました。 自己紹介が遅れましたが、私は西艶 凌紀(さいえん りょうき)と申します。」 セルフィー 「てめ、水を操る・・・か。」 西艶 凌紀(さいえん りょうき) 「そう言うあなたは、風を操れるようですが。」 セルフィー 「き、貴様・・・。 大竹林寺に味方する気か!」 西艶 凌紀(さいえん りょうき) 「そこのお嬢さんとは、何かしらのご縁があるように感じております。 今では大変親しい方々の中のお一人。 そんな方が困っておられたらお助けするのが道理であり礼儀と心得ますが。 では、あなたは何故その方達と行動を共に?」 セルフィー 「貴様には関係ない。 ただの気まぐれでだ。 だが、我らの邪魔をするなら、容赦しねーぜ。」 西艶 凌紀(さいえん りょうき) 「聞き捨てなりませんね。 容赦しないとはまた乱暴な。 我らの邪魔、、、、とは、同行以上に目的がご一緒と察しますが。」 セルフィー 「うるさいっ! 貴様の知ったことかっ!」 ~ ~ ~ 一方、チーランの脇をすり抜け、先を急いだこの集団は、 全拳武道団 [信越支部 ]支部長 颯 駿(ハヤテ・シュン) 「おっ、ここじゃねーのか? 入り口ってーのは。」 全拳武道団 [北関東支部] 支部長 山神 大樹(やまがみ・たいじゅ) 「おぉ、まさにここだ。 聞かされていた通りの姿だ。」 小走りに進めていた足を止め、[信越支部 ]支部長 颯 駿(ハヤテ・シュン)が指差す先を見 つめた各支部長達。 岩肌の中に、縦長でいびつな形をした穴が開いているところに視線が集中した。 少し遅れて大集団の異人たちが到着した。 『はぁ、はぁ、はぁ、、、、』 全拳武道団 [北海支部] 支部長 慙愧(ざんき) 「お前ら、この程度で息上がってんじゃねーーっ! 力もらっていい気になってたんじゃねーだろーな!」 ( 無様な姿に雷を落とす慙愧 ) 全拳武道団 [東北支部] 支部長 ゲルヴァンツ 「修業が足らんようだな。」 全拳武道団 [北関東支部] 支部長 山神 大樹(やまがみ・たいじゅ) 「今後の課題だ 今は仕方ない、よし入ってみよう。」 全拳武道団 [信越支部 ]支部長 颯 駿(ハヤテ・シュン) 「先頭切るぜ。」 [信越支部 ]支部長 颯 駿(ハヤテ・シュン)が薄暗い洞窟の入り口の淵、中の様子を探るよ うな目線で確認した後、一番で足を踏み込んだ。 [北関東支部] 支部長 山神 大樹(やまがみ・たいじゅ)は洞窟の後方を向いて辺りの気配を 探った後に二人の異人を指名して入り口に残す指示を出し、[信越支部 ]支部長 颯 駿(ハヤ テ・シュン)に続いた。 そして他の支部長、異人達とぞくぞくと列を成して入っていった。 チャポーン チャポーン 鍾乳洞の天井から、長い年月を経て出来たツララから、雫がひとつ、またひとつと落ちている。 -つづく- (そら踊れ踊れ、死のダンスをっ!) ※ このドラマはフィクションです。登場する内容は、実在する人物、団体等とは一切関係がありません。 また、無断で他への転載、使用等を堅く禁じます。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2020年09月09日 14時21分09秒
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