カテゴリ:第四章 4-481 ~ 560 話
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今度は左手の平を自分に向けて胸の前に持ってきた。 そして握り、 しゅぼっ およそ縦100cm 横 50cm はある盾を手首の外側に出現させた。 『おぉぉ』 西艶 凌紀(さいえん りょうき) 「手の甲側に出現させるのには意味があります。 手のひらを外側に向けて出現させると、強い力を防ぐ・押し返すのには向いて ますが、横からの180度を防ぐ事をやや苦手とします。 苦手は左手の外側、体は動かさず肘だけではこのようにここで止まってしまい、 手首が回らず僅かに弱点を作ってしまいます。 でも、手の甲側に出現させて防 ぐと、、、、手首がさらに動いてより広範囲に盾を振り回す事が出来ます。 ( 炎の剣、盾を一端収める ) 実演しましょう。 もうお一人、私の左側にお立ち頂けますか?」 [火軍長]欧陽 濡(おうよう じゅ)が目とアゴで指示をだす。 一人が立ち上がり、 西艶 凌紀(さいえん りょうき)の横側に立った。 西艶 凌紀(さいえん りょうき) 「まず軍長殿、正面から火炎砲を私に。 遠慮なくお願いします。 横のお方、隙を見ていつでも火炎を当てて下さい。立ち位置は斜め後方からで。 まずは手の平側に盾を出した場合。」 [火軍長]欧陽 濡(おうよう じゅ) 「承知。 では。」 軍長と目を合わせた西艶の横に立っていた火軍兵、うなづいた。 後ろの他の火軍兵、並びに水軍兵もたたずを飲んで見守っている。とても静かな空間。 そして、 [火軍長]欧陽 濡(おうよう じゅ) 「いくぞっ!」 火炎弾 ぶぉっ! ぶぉっ! ぶぉっ! ぶぉっ! いくつもの火の玉が西艶 凌紀(さいえん りょうき)に向かって放たれたっ! しゅぼっ それを右手に出した盾で防ぐ。 ずぼっ! ずぼっ! ずぼっ! ずぼっ! 見事に盾で防ぐ西艶 凌紀(さいえん りょうき)、 そこへっ! ぶぉぉぉぉぉぉぉぉぉ 斜め後方から、ぶっ放した火軍兵! 西艶 凌紀(さいえん りょうき)は肘を曲げ、外側に向けた左手の手のひら側にも 炎の盾を出現させた。 しゅぼっ だが、正面を防ぎながらの横、肘を曲げてでは、作りだした盾が真横に僅かに回り 切らず、斜め後方からの火炎砲をまともに食らってしまったっ! 『あぁぁ・・・・』 火軍兵からは悲鳴にも取れる声が湧きあがった。 しかし、 西艶 凌紀(さいえん りょうき) 「そのまま放射してて下さい。 外側では残念な結果です。 しかし、手の甲側に盾を出すと、、、、」 食らいながら平然と話を進める西艶、盾の位置を入れ替えた。 手首を返して、 しゅぼっ すると、体はそのままにで更に手首と肩下肘で更に回り込むようになり、火炎砲を 防ぐ位置に盾を持っていくことが出来る姿を見せていた。 バチバチバチバチ 『おぉぉっ』 西艶 凌紀(さいえん りょうき) 「ありがとうございました。」 二人、火炎の放射を止めた。 西艶 凌紀(さいえん りょうき) 「ご覧頂いたように、手の平で前にと手の甲ででは守れる範囲が僅かですが異な ります。接近戦では考慮の上活用下さい。 さらには、この盾の先というか上部、ここに短剣程の剣を含めると、 右で受け太刀した後にこちらで切り付ける事も出来ます。 長過ぎますと、右 の剣筋の障害になりますので。」 話を聞きながら、火軍長が盾を出そうと炎を操っていた。 だが四角い形はおろか、 炎が前に出たり止まったりを繰り返しているだけだった。 西艶 凌紀(さいえん りょうき) 「慣れれば作れるようになります。 最初は円形がよろしいでしょう。四角にす るメリットは視界が良く成り、防ぐ面積も増します。 この盾、実は水軍にも作れます。 私にとっては同じやり方です。」 ジュワ 『おぉ。。。』 今度は水軍兵から声が漏れる。 西艶 凌紀(さいえん りょうき) 「後で練習してみて下さい。 ( 水の盾を収める ) 次に火軍兵のみなさん。 空を飛んでみましょうか (^^* 」 『えぇぇぇっ!』 『おぃ、空だってよ・・・』 『おれたち、と、飛べるのか?』 西艶 凌紀(さいえん りょうき) 「ご心配にはおよびません、飛べます。 火炎放射の応用で。」 すると西艶 凌紀(さいえん りょうき)は両手を下に伸ばし、手のひらから火炎を 放射始めた。 ぶ ぶ ぉ ぉ ぉ ぉ || || || || || || ゆっくりゆっくりと体が宙に浮き、地上から 5m 程で静止した。 『おぉぉ。。。』 西艶 凌紀(さいえん りょうき) 「更に慣れてくれば足の裏からも放射させ、速度と制動力が増します。 ただ、いきなり行うと姿勢をコントロール出来なくなる事でしょう。 ポイントは手足の噴射量とその強弱です。 すたっ彡 是非練習して身に着けて下さい。」 西艶 凌紀(さいえん りょうき)が講習を行っている遥か後方、その森の中では・・・ こういち 「もっと早く! まだまだ!」 こういちとタロが木々の間を抜けながら鬼ごっこをしていた。 時折、木の後ろで 方向転換したり、速度を変えてタロから逃れているこういち。 こういち 「あー、捕まっちゃった。。。 いいぞ、タロ♪」 タロ 「Cuu。」 こういち 「よし、次は地面だけじゃないぞ。 しっかりと木も使って追いかけないと捕まら ないよ。」 タロ 「Gau!」 サッ彡 逃げるこういち、追うタロ。 かなりの速度だ! タロもジャンプしたこういちを 木を使って方向転換、枝を使って更に上へと森の中でも生き生きと動いていた。 サッ彡 シュっ タンタン シュシュ サッ彡 シュっ ザ、 タンタタン シュシュ シュ [近衛軍長]チーラン 「タロ、、、早いっ」 [近衛軍長 補佐]スウラン 「凄いあるね・・・、いつもこんな練習してるんだ・・・」 こういち 「次、おいらが捕まえるぞ。」 そらいけっ サッ彡 サッサッ彡 [近衛軍長 補佐]スウラン 「トラって・・・ 木、登れるんだっけ? [近衛軍長]チーラン 「知らん・・・、タロは出来る、でいい。」 [近衛軍長 補佐]スウラン 「そっか。」 こういち 「次、追いかけながら攻撃するからそれも防いでね。」 タロ 「Gau!」 ざざっ サッ彡 ズホーーン ざざっ ズホーーン ズホーーン [近衛軍長 補佐]スウラン 「く、空撃砲っ !! 」 -つづく- (うっそぉ~~~ (*o*||| ) ※ このドラマはフィクションです。登場する内容は、実在する人物、団体等とは一切関係がありません。 また、無断で他への転載、使用等を堅く禁じます。 ● 第一章 1 話 へ ● 第二章 TOP へ ● 第三章 TOP へ ● 第四章 TOP へ お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2020年09月10日 11時48分29秒
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