カテゴリ:第四章 4-481 ~ 560 話
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クラウス総帥 「なんだと、この地球を破壊・・・・?」 ニース博士 「さらに先ほど、サウバー他2名が現れて、その内容の詳細をつかんだと、詳 しく聞かせてくれました。」 クラウス総帥 「暇人だな、あいつら・・・。」 ニース博士 「さかのぼる事この太陽系が産声をあげた刻、太陽系の惑星はまだ小さい石、ま ぁ鉱石だったり氷だったりですが、そんなチリ、ガスの姿から始まります。 まずそれらがくっ付きあい、最初に惑星として出現したのが今の木星です。 その木星は他の惑星を形成する素材をも悉く(ことごとく)吸収し続け、太陽 系最大の惑星となりました。 巨大な引力をも持ち合わせたこの木星は、太陽系に存在する素材を縦横無尽に かき回し、この太陽系に多大なる影響をもたらしました。 ( テーブルにある灰皿の上で、タバコを指でポンポンと叩いて灰を落としながら、 ) 最後には自らの持つ引力と太陽の引力に影響され、軌道が次第に太陽に近づき 始めたのです。 そのままぶつかっていれば太陽系そのものがその時に無くな っていた事でしょう。それを食い止めたのが、第二の巨大惑星の土星と言われ ています。 この二つの巨大惑星が存在し関係を持たなかったならば、今の地球はおそらく 存在すら出来ていなかったものと推察されます。 前段が長くなりましたがこの木星、巨大であるがゆえに備わる引力もまた強大。 この木星の近くを長周期彗星、まぁ流れ星とでも言っておきますが、それが通 過する際、木星の引力により軌道が変わってしまうらしいのです。 その結果、宇宙から来る者達にとって困る事がいずれ起こるとの事で、今のう ちに木星を破壊したいらしいのです。」 クラウス総帥 「なんか難しい話だが、ようはその木星だけを壊しゃいいだけの話じゃねーか。」 ニース博士 「そうです。 本来ならそれで済む話なのですが、簡単には行かない物理のバラ ンスなる物が存在しております。あの巨大質量の木星が突如無くなると、太陽 系の惑星、その全てが今の軌道からはじき出される事になってしまうのです。 なんでしょ、たとえばシーソーを二人で遊んでいたとします。そこへ突然一人 が消滅したらもう一人は・・・。 こんなバランスが崩れてしまうのです。」 クラウス総帥 「シーソーなら残った一人は着地するだけだ。弾かれる意味がわからん・・・。」 ニース博士 「んー、、、、でしたらハンマー投げ、この球を両手で一つずつ握り、飛ばすために 手を広げてグルグルと振り回していたとしましょう。 綺麗に自分を中心に回っているのがバランスの取れた状態です。」 クラウス総帥 「うむ。」 ( 目をつぶって想像するクラウス ) ニース博士 「その状態から突然一つのワイヤーが切れてしまったらどうなりますか?」 クラウス総帥 「おぉ。」 ( 目を カッ と見開いて驚く ) ニース博士 「はい、それがバランスの取れた状態から木星だけが無くなってしまった状態で す。」 クラウス総帥 「そりゃやべーな。」 ニース博士 「その木星を壊すのに使う物、それが我々の探していた[剣]であり、それを探 しにその持ち主が地球に到着したらしいです。」 クラウス総帥 「そういや、なんかスゲーのが地上に落ちてたな。」 ニース博士 「彼らはそれを阻止するために動いているようでした。」 クラウス総帥 「阻止だと! けっ、あいつら、正義の味方を気取りやがって・・・。 おぃ、それをザウバーが説明したのか?」 ニース博士 「いえ、ゾルダも来ましたが他にもう一人、ザウバーのフィアンセで元総本山対 極試合出場者、現在 Spec-05+ 峨眉拳 棲 陽江 が。」 クラウス総帥 「だろう、ザウバーじゃ無理だぜ・・・。 ( ちょっぴり冷や汗を掻きながら ) 居たな、そんな娘も・・・。 賢い娘なんだろうぜ、さらに総本山対極試合出場 者で将来の嫁さんとはな・・・。 いい人生送ってるじゃないか。 後ろにはゆうすけってガキだな。」 ニース博士 「えぇ。 私はそのゆうすけ君に説得されました。 この地球が無くなってしまう・・・と。」 クラウス総帥 「世界を牛耳り支配者に君臨・・・、なんかちぃせーな。」 ニース博士 「そのため、独断で彼らに追加の施術を行った次第です・・・。」 ~ ~ ~ 地下のスペースでは、 V ズバっ☆ V ゆうすけ 「って事でお二人、お願いしますね。」 和恵姉さん 「まぁ大したセキュリティーだこと。」 こういち 「知っているのはおいら達だけか。」 (手にした箱を "ポンポン" と弾ませながら) ゆうすけ 「あぁ、やつらには絶対に渡せない。」 こういち 「姉ちゃん、どっちが持ってる?」 和恵姉さん 「使い道は取引が発生した時でしょ。 なら、こういちを動けるようにして私が 持っていた方がよくない?」 こういち 「おいらが持ってて注意を引いて、姉ちゃんが奇襲かけた方が効果あると思うけ ど・・・。」 ゆうすけ 「ってたく、どっちでもいいぜ。 二人して奇襲かけさせた後の美味しいところ を頂きたいだけじゃん・・・。」 和恵姉さん 「確かに、どちらでも同じだけど。。 でも、こんなところに隠すなんて・・・」 石碑の裏側に回り、四角く箱抜きされた部分を見つめて話す和恵。 こういち 「隠す方も凄いけど、見つけちゃうゆうすけも凄いや。」 和恵姉さん 「じゃ そのパワーユニットの持ち主、隠す方法のある女性の方が向いているわね。」 こういち 「隠す方法・・・?」 和恵姉さん 「貸してごらんなさい。 (こういちが弾ませていた箱を空中の時に奪い取り、) こういちだとベルトか腰に結わいつけるでしょ、持ち運ぶ時に。 それじゃ丸見え。 でも私なら、、、、」 ( 突然、チャイナのスリットを大きく開いて ) ゆうすけ 「わっわっわ、、、、ね、姉さん・・・・。 未成年者 が居るんだから、ちょっとは考えてよ。」 ( 両手で顔を覆うも、指の間から目が見えていた ) 和恵姉さん 「あら失礼。 でもほら、ここなら見えないでしょ。」( チャイナの裾を戻して ) こういち 「うん、じゃ決定~☆」 ゆうすけ 「まったくもぉ、変な決め方だぜ・・・。 ( 変に顔を赤くするゆうすけ ) おっけ、じゃ、姉さんに持っててもらう事にしようか。」 和恵姉さん 「了解~♪」 ~ ~ ~ チュンチュン 朝、清々しい空気と、日が昇りほのかに辺りをやさしく温め始めたころ、 エルニーニャ 「あぁーぁ、よく寝たなぁ。 ここはゆっくりとくつろげるいい惑星だな。」 両手を大きく伸ばし、体を起こす『エル』、 ラニーニャ 「ふん。」 既に体を起こしていた『ラニ』、 エルニーニャ 「なんだよ『ラニ』、朝から機嫌悪そうだな・・・。」 ラニーニャ 「あぁ、よくないよ・・・・。」 エルニーニャ 「珍しいな、何があった? 昨夜のヤツか? 軽く片付いて消化不良だとか・・・?」 ラニーニャ 「片付けてない・・・。 腹に一発食らっちまった・・・」 -つづく- (こいつもダメか・・・) ※ このドラマはフィクションです。登場する内容は、実在する人物、団体等とは一切関係がありません。 また、無断で他への転載、使用等を堅く禁じます。 ● 第一章 1 話 へ ● 第二章 TOP へ ● 第三章 TOP へ ● 第四章 TOP へ お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2020年11月13日 12時18分08秒
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