カテゴリ:第四章 4-481 ~ 560 話
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もう一つの尖った棒を差し出す『エル』、 ラニーニャ 「うん。」 ( 少し笑みを作って答えた ) エルニーニャ 「青龍・白虎はともかく、黄龍道・・・ 玄武 を倒したと言っていたな。 あいつがそう易々と倒されるはずがない。 腰を据えてしっかりと考えればあ の時に離脱したのは正解だったと言える。 うかつだったとは言わないが、そんな事も起きていた惑星(ほし)と、様子を 伺いながら進めた方がよいのかもしれない。」 ラニーニャ 「うん。」 エルニーニャ 「ここはそんな生物のいる惑星(ほし)になった。だが・・・・、 次は『ラニ』がヤツらに痛い目を喰らわせる番だ。 元気だせ。」 ラニーニャ 「わかったよ、にいちゃん。」 突然、コンガリと焼けた肉をムシャムシャとほおばり出した。 エルニーニャ ( ある意味、昨夜そいつと交える事が出来たのが良かったのかもしれん・・・・ ) ~ ~ ~ 大竹林寺、湖畔横の開けた野原では、大勢の火軍兵、水軍兵を前に今日も西艶 凌紀 (さいえん りょうき)の講習会が開かれていた。 ただ、昨日と異なるのはそこに、[木軍長]仲孫 棟(ちゅうそん れん)と[土軍長] 杜 土俊(と どしゅん)が、何か自分の術にも応用が出来ないかと脇で見学参加して いた。 更に冷やかしか暇つぶしか、シュナイケルの姿も。 シュナイケル 「ぃゃまぁ~、凄い数がいるもんだ。。」 木の幹に寄りかかりながら、赤いマフラーを垂らして漏らしていた。 [木軍長]仲孫 斥(ちゅうそん せき) 「飛道具、我らは自然にあるモノを活用する術であり、発生させて・・・ではない。」 [土軍長]杜 土俊(と どしゅん) 「あぁ。おれは動かすだけ・・・。 あぁして指導を受け、更なる攻撃方法、防御方法 ってな中々難しいな・・・。」 西艶 凌紀(さいえん りょうき) 「火炎にしても水流にしても、こうして渦を巻かせながら放射すると遠くの的まで 届く上、威力も増す事が出来る。 ( 天空に向けて腕を伸ばし、弱く炎を出現させる。 ぼっ ぶぉぉぉぉぉ∞∞ そしてその炎を腕の周りで渦状に回して見せた。 ) ん~と、 丁度いい。 シュナイケルさん、標的になって頂きたいのと、周りに 被害が出るといけないので、拡散しないように防いで頂けると助かるのだが・・・。 お願い出来るだろうか。」 シュナイケル 「いいぜ~。 ボクちゃん暇してるから、余興に付き合ってあげるよ。 動かずに防ぎゃいいだよね? 周りに飛び散らない様に。」 西艶 凌紀(さいえん りょうき) 「ありがたい。お願いします。」 VVV ズバっ☆ VVV VVV ズバっ☆ VVV シュナイケル 「 距離はこのくらいでいいのぉ~? 」 西艶 凌紀(さいえん りょうき) 「あと100m程下がって下さい。」 VVV ズバっ☆ VVV VVV ズバっ☆ VVV シュナイケル 「 こんくらいでどぉ~? 」 西艶 凌紀(さいえん りょうき) 「えぇ、丁度いいです!」 ( 声の他、大きな丸を作ったジェスチャーで伝える ) [火軍長]欧陽 濡(おうよう じゅ) 「お、おぃ、かなり遠くねーか?」 ( 距離にしておよそ 500m ) [水軍長](とう すいじゅ) 「確かに。 これではたとえ届いても威力は無い。」 西艶 凌紀(さいえん りょうき) 「軍長殿、まずはお二人それぞれここから攻撃してみましょうか。 お好きな飛び 道具で。」 [火軍長]欧陽 濡(おうよう じゅ) 「あぁ、まずはおれから・・・・。」 各軍兵が見守る中、握り拳を作り体に赤いオーラをまとい出す[火軍長]欧陽 濡。 続いてシュナイケルに体を向けて、 [火軍長]欧陽 濡(おうよう じゅ) 「届きそうで且つ倒せそうなのを選ぶ。 いくぞっ! 」 火師奥義 激烈火炎龍っ! てぇやーーっ!」 ズゴーーーーンっ ==========>> 物凄い火炎放射が[火軍長]欧陽 濡(おうよう じゅ)の手元から発射っ! その炎の[炎砲]の先頭には、まさに龍が頭をもたげ、相手を飲み込まんとする姿と 勢いっ! が、シュナイケルにあと100m程のところで進攻が止まり、炎を放射しその姿を形成し ているに留まってしまう。 後ろで軍兵達の悔しがる姿が・・・。 [火軍長]欧陽 濡(おうよう じゅ) 「くっそー、これでも、これでも届かねぇ・・・」 炎の放射を止めた 欧陽 濡(おうよう じゅ)。 西艶 凌紀(さいえん りょうき) 「そうですね、これなら威力と放射力を兼ね備えていますから、中では届く可能性 がありました。 この距離では残念ながら結果は見ての通りです。 続いて水軍長殿、やってみましょう。」 [水軍長](とう すいじゅ) 「かしこまりました。」 シュナイケルに体を向けてから、握り拳を作り体に青いオーラをまとい出す[水軍長] (とう すいじゅ)。 そして、 [水軍長](とう すいじゅ) 「では参るっ!」 水師奥義 激烈水虎怒っ! はぁーーっ!」 ザッボォーーーーンっ ==========>> 横の湖で突如 水面が隆起し、最先端は虎が吠える姿を見せ、一直線にシュナイケルに 向かって突撃を開始したっ! が、500m はあろうシュナイケルの立つ位置に、やはりあとおよそ100m 程のところ にで進攻が止まり、虎の顔の部分が崩れだし地面に向かって放物線を描き大量の水を 巻く姿に。 その勢いのまま到達した水で、足元が水浸しになるシュナイケル。 両手の平を下から持ち上げて首を横に傾けた。 [水軍長](とう すいじゅ) 「くっ、攻撃どころかまるで届かぬ・・・。」 片手をあげて水を湖に戻しながら、 ( ザッバーン ジャバジャバジャバ・・・ ) 西艶 凌紀(さいえん りょうき) 「残念ですがやはり見ての通り。勢いのある攻撃には違いありませんが、ピーク を迎えた先に目標物がある距離ではこのような結果となります。 ありがとうございました。 この距離、私も届かない威力でまずはやってみます。」 片腕をシュナイケルに向けて、 ぶぉぉぉぉぉ====>> 手のひらから勢いよく放射された炎の先端は、シュナイケルにあと一歩の所で止まっ てしまう。 西艶 凌紀(さいえん りょうき) 「ですが、同じ火力、水力でこんなのでしたらどうでしょう。」 一端炎を止めて、もう一方の片腕上げシュナイケルに向けて手で合図し一言。 西艶 凌紀(さいえん りょうき) 「いきます。」 再び片手をシュナイケルに向けた 西艶 凌紀 、そして、 フンッ ∞∞ズゴーーーーン∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞>> 手元から、渦を巻きながら火炎が発射したっ! 引力に負けることなくシュナイケルに向かって一直線、そして! ズバンっ シュナイケルの作り出していた見えない盾に当たり、角度を変えて上空に進路を変え た! その後も消えることなく上空へと続くスクリュウ状の炎の帯。 『おぉぉぉっ』 [火軍長]欧陽 濡(おうよう じゅ) 「す、すげーー!」 一度放射を止め、続けて、 フンッ ∞∞ズゴーーーーン∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞>> 今度は水のスクリュウのように渦巻くウォータージェットが放射され、シュナイケル の盾に当たり角度を変えて上空に進路を変えた姿が! 『おぉぉぉっ』 [水軍長](とう すいじゅ) 「なんと!」 放射を止めた 西艶 凌紀(さいえん りょうき)、 西艶 凌紀(さいえん りょうき) 「如何でしたでしょうか。 ただ放射したのでは、届く距離と威力に限りがありま す。 ですが、回転力を付ける事で、距離も威力も増すことが出来るのです。」 湖畔の横、講師 西艶 凌紀 の後ろ側から見ていた二人、 [土軍長]杜 土俊(と どしゅん) 「あいつ、すげーな。 普通にぶっ放して奥義の上をいきやがるなんで・・・」 [木軍長]仲孫 斥(ちゅうそん せき) 「驚くのはそこではない。 普通の武器も、チョイスや工夫次第で威力を増すこと が出来るというのが考え深い。」 [土軍長]杜 土俊(と どしゅん) 「おれは地面回せってか?」 [木軍長]仲孫 斥(ちゅうそん せき) 「土で飛び道具を作ればいいのではないか?」 [土軍長]杜 土俊(と どしゅん) 「おぉ、なる程。 それなら我らにも出来るかもしれねーな。」 VVV ズバっ☆ VVV シュナイケル 「よっ♪」 -つづく- (そーー! その なんとか君) ※ このドラマはフィクションです。登場する内容は、実在する人物、団体等とは一切関係がありません。 また、無断で他への転載、使用等を堅く禁じます。 ● 第一章 1 話 へ ● 第二章 TOP へ ● 第三章 TOP へ ● 第四章 TOP へ お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2020年09月10日 13時25分09秒
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