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■ ドラマ 永久の彼方へ

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2017年12月05日
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 もう一つの尖った棒を差し出す『エル』、

ラニーニャ
  「うん。」  ( 少し笑みを作って答えた )
エルニーニャ
  「青龍・白虎はともかく、黄龍道・・・ 玄武 を倒したと言っていたな。
   あいつがそう易々と倒されるはずがない。 腰を据えてしっかりと考えればあ
   の時に離脱したのは正解だったと言える。

   うかつだったとは言わないが、そんな事も起きていた惑星(ほし)と、様子を
   伺いながら進めた方がよいのかもしれない。」
ラニーニャ
  「うん。」
エルニーニャ
  「ここはそんな生物のいる惑星(ほし)になった。だが・・・・、
   次は『ラニ』がヤツらに痛い目を喰らわせる番だ。 元気だせ。」

ラニーニャ
  「わかったよ、にいちゃん。」

 突然、コンガリと焼けた肉をムシャムシャとほおばり出した。

エルニーニャ
  ( ある意味、昨夜そいつと交える事が出来たのが良かったのかもしれん・・・・ )


  ~
    ~

 大竹林寺、湖畔横の開けた野原では、大勢の火軍兵、水軍兵を前に今日も西艶 凌紀
 (さいえん りょうき)の講習会が開かれていた。
 ただ、昨日と異なるのはそこに、[木軍長]仲孫 棟(ちゅうそん れん)と[土軍長]
 杜 土俊(と どしゅん)が、何か自分の術にも応用が出来ないかと脇で見学参加して
 いた。
 更に冷やかしか暇つぶしか、シュナイケルの姿も。

シュナイケル
  「ぃゃまぁ~、凄い数がいるもんだ。。」
 木の幹に寄りかかりながら、赤いマフラーを垂らして漏らしていた。

[木軍長]仲孫 斥(ちゅうそん せき)
  「飛道具、我らは自然にあるモノを活用する術であり、発生させて・・・ではない。」
[土軍長]杜 土俊(と どしゅん)
  「あぁ。おれは動かすだけ・・・。 あぁして指導を受け、更なる攻撃方法、防御方法
   ってな中々難しいな・・・。」


西艶 凌紀(さいえん りょうき)
  「火炎にしても水流にしても、こうして渦を巻かせながら放射すると遠くの的まで
   届く上、威力も増す事が出来る。
   ( 天空に向けて腕を伸ばし、弱く炎を出現させる。 ぼっ炎 ぶぉぉぉぉぉ∞∞
     そしてその炎を腕の周りで渦状に回して見せた。 )

   ん~と、 丁度いい。 シュナイケルさん、標的になって頂きたいのと、周りに
   被害が出るといけないので、拡散しないように防いで頂けると助かるのだが・・・。
   お願い出来るだろうか。」
シュナイケル
  「いいぜ~。 ボクちゃん暇してるから、余興に付き合ってあげるよ。
   動かずに防ぎゃいいだよね? 周りに飛び散らない様に。」
西艶 凌紀(さいえん りょうき)
  「ありがたい。お願いします。」

       VVV ズバっ☆ VVV
                           VVV ズバっ☆ VVV
                        シュナイケル
                          「 距離はこのくらいでいいのぉ~? 
西艶 凌紀(さいえん りょうき)
  「あと100m程下がって下さい。」
                           VVV ズバっ☆ VVV
                              VVV ズバっ☆ VVV
                        シュナイケル
                          「 こんくらいでどぉ~? 

西艶 凌紀(さいえん りょうき)
  「えぇ、丁度いいです!」 ( 声の他、大きな丸を作ったジェスチャーで伝える )
[火軍長]欧陽 濡(おうよう じゅ)
  「お、おぃ、かなり遠くねーか?」  ( 距離にしておよそ 500m )
[水軍長](とう すいじゅ)
  「確かに。 これではたとえ届いても威力は無い。」
西艶 凌紀(さいえん りょうき)
  「軍長殿、まずはお二人それぞれここから攻撃してみましょうか。 お好きな飛び
   道具で。」
[火軍長]欧陽 濡(おうよう じゅ)
  「あぁ、まずはおれから・・・・。」

 各軍兵が見守る中、握り拳を作り体に赤いオーラをまとい出す[火軍長]欧陽 濡。
 続いてシュナイケルに体を向けて、
[火軍長]欧陽 濡(おうよう じゅ)
  「届きそうで且つ倒せそうなのを選ぶ。  いくぞっ! 」

        火師奥義 激烈火炎龍っ! てぇやーーっ!

     ズゴーーーーンっ ==========>>

 物凄い火炎放射が[火軍長]欧陽 濡(おうよう じゅ)の手元から発射っ!
 その炎の[炎砲]の先頭には、まさに龍が頭をもたげ、相手を飲み込まんとする姿と
 勢いっ!

 が、シュナイケルにあと100m程のところで進攻が止まり、炎を放射しその姿を形成し
 ているに留まってしまう。
 後ろで軍兵達の悔しがる姿が・・・。

[火軍長]欧陽 濡(おうよう じゅ)
  「くっそー、これでも、これでも届かねぇ・・・」

 炎の放射を止めた 欧陽 濡(おうよう じゅ)。

西艶 凌紀(さいえん りょうき)
  「そうですね、これなら威力と放射力を兼ね備えていますから、中では届く可能性
   がありました。 この距離では残念ながら結果は見ての通りです。

   続いて水軍長殿、やってみましょう。」
[水軍長](とう すいじゅ)
  「かしこまりました。」

 シュナイケルに体を向けてから、握り拳を作り体に青いオーラをまとい出す[水軍長]
 (とう すいじゅ)。 そして、

[水軍長](とう すいじゅ)
  「では参るっ!」

      水師奥義 激烈水虎怒っ! はぁーーっ!

    ザッボォーーーーンっ ==========>>

 横の湖で突如 水面が隆起し、最先端は虎が吠える姿を見せ、一直線にシュナイケルに
 向かって突撃を開始したっ!

 が、500m はあろうシュナイケルの立つ位置に、やはりあとおよそ100m 程のところ
 にで進攻が止まり、虎の顔の部分が崩れだし地面に向かって放物線を描き大量の水を
 巻く姿に。

 その勢いのまま到達した水で、足元が水浸しになるシュナイケル。
 両手の平を下から持ち上げて首を横に傾けた。

[水軍長](とう すいじゅ)
  「くっ、攻撃どころかまるで届かぬ・・・。」


 片手をあげて水を湖に戻しながら、  ( ザッバーン ジャバジャバジャバ・・・
西艶 凌紀(さいえん りょうき)
  「残念ですがやはり見ての通り。勢いのある攻撃には違いありませんが、ピーク
   を迎えた先に目標物がある距離ではこのような結果となります。
   ありがとうございました。

   この距離、私も届かない威力でまずはやってみます。」

 片腕をシュナイケルに向けて、

         ぶぉぉぉぉぉ====>>

 手のひらから勢いよく放射された炎の先端は、シュナイケルにあと一歩の所で止まっ
 てしまう。

西艶 凌紀(さいえん りょうき)
  「ですが、同じ火力、水力でこんなのでしたらどうでしょう。」

 一端炎を止めて、もう一方の片腕上げシュナイケルに向けて手で合図し一言。

西艶 凌紀(さいえん りょうき)
  「いきます。」

 再び片手をシュナイケルに向けた 西艶 凌紀 、そして、

    フンッ

      ∞∞ズゴーーーーン∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞>>

 手元から、渦を巻きながら火炎が発射したっ!
 引力に負けることなくシュナイケルに向かって一直線、そして!

                                  ズバンっ

 シュナイケルの作り出していた見えない盾に当たり、角度を変えて上空に進路を変え
 た! その後も消えることなく上空へと続くスクリュウ状の炎の帯。

  『おぉぉぉっ』
[火軍長]欧陽 濡(おうよう じゅ)
  「す、すげーー!」

 一度放射を止め、続けて、

    フンッ

      ∞∞ズゴーーーーン∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞>>

 今度は水のスクリュウのように渦巻くウォータージェットが放射され、シュナイケル
 の盾に当たり角度を変えて上空に進路を変えた姿が!

  『おぉぉぉっ』
[水軍長](とう すいじゅ)
  「なんと!」

 放射を止めた 西艶 凌紀(さいえん りょうき)、

西艶 凌紀(さいえん りょうき)
  「如何でしたでしょうか。 ただ放射したのでは、届く距離と威力に限りがありま
   す。 ですが、回転力を付ける事で、距離も威力も増すことが出来るのです。」

 湖畔の横、講師 西艶 凌紀 の後ろ側から見ていた二人、

[土軍長]杜 土俊(と どしゅん)
  「あいつ、すげーな。 普通にぶっ放して奥義の上をいきやがるなんで・・・」
[木軍長]仲孫 斥(ちゅうそん せき)
  「驚くのはそこではない。 普通の武器も、チョイスや工夫次第で威力を増すこと
   が出来るというのが考え深い。」
[土軍長]杜 土俊(と どしゅん)
  「おれは地面回せってか?」
[木軍長]仲孫 斥(ちゅうそん せき)
  「土で飛び道具を作ればいいのではないか?」
[土軍長]杜 土俊(と どしゅん)
  「おぉ、なる程。 それなら我らにも出来るかもしれねーな。」

        VVV ズバっ☆ VVV
シュナイケル
  「よっ♪」






                              -つづく-


第4-544話 嵐の前のひととき へ
 (そーー! その なんとか君)



  ※ このドラマはフィクションです。登場する内容は、実在する人物、団体等とは一切関係がありません。

    また、無断で他への転載、使用等を堅く禁じます。





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最終更新日  2020年09月10日 13時25分09秒
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