カテゴリ:第四章 4-481 ~ 560 話
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扉を勢いよく開けて、顔をのぞかせ、 魚沼 貴子 「ちょっと、大変、大変~! ねぇねぇ、TV付けてみてよ!」 畳に横になり、寝ていた武藤大介、その横で腕立て伏せをしていたもう一人が、 椿 勇姿 「どうしましたか? そんなに慌てて・・・。」 武藤大介がもっそり体を起こして TV のリモコンのスイッチを入れる。 『・・・ 皇国 山中東省 紺色市において、突然町が消滅したとの事です。 繰り返しお伝えます。現在入った情報によりますと本日正午過ぎ・・・』 椿 勇姿 「な、なんと !! 」 武藤大介 「町が突然ですと !? 」 魚沼 貴子 「こんなことってある~? なんかさぁ、隕石とかかな?」 椿 勇姿 「隕石でしたら事前に報道で耳に出来ると思いますが、落ちてくる全てを把握でき ないとも聞いてますが、どうでしょう。」 魚沼 貴子 「じゃさ、花火工場が爆発でもしたとか?」 椿 勇姿 「ん~、、花火工場の火薬の量では、町一つ消滅ってことには・・・」 魚沼 貴子 「なら何? ミサイルとか?」 武藤大介 「それなら原因不明にはならんですたい。」 『只今、映像が届きました。 ご覧下さい。』 3人が TV に注目した・・・。 魚沼 貴子 「えっ、海じゃない・・・」 椿 勇姿 「どういうことだ・・・。」 ~~~ 美咲先生 「はぁ~?」 とくさん 「辺り一面、水浸したようですね・・・。」 居酒屋『華夢on』(カモン)の店内。 カウンターに座ったまま、 美咲先生 「局地的な大雨? 洪水?」 とくさん 「洪水、津波の類でしたら、ここだけ・・・とはいきませんね・・・。」 美咲先生 「どういう事・・・?」 ( 目の前のコーヒーをすすりながら ) リツコ 「町の残骸が・・・、水面から顔を出している鉄骨、溶けて曲っているように・・・」 ( 立ち上がって、画面を食い入る様に見ていた ) 美咲先生 「あ、本当、熱を受けて曲ったように見える・・・。 ね、熱~? ますますわかんない・・・」 リツコ 「もしかしたら、何者かの[剣]探しの行動の一つなのかもしれない・・・」 美咲先生 「ゆうすけ君が言ってたやつ・・・?」 リツコ 「まだ可能性の1っではありますが。 映像を見ると、自然の力・・・ではない感じを受けましたので・・・。」 とくさん 「熱・・・、なのに、洪水とは・・・」 リツコ 「熱系で破壊し、水系で鎮火させた、海水で隠した・・・とかでしょうか。 または堤防も破壊されて海水で埋まった・・・とも。 水圧だけでは、鉄骨があんな曲り方しませんから・・・。」 美咲先生 「まぁ結果から見る一つの筋道だわ。 私には思いもつかないけど。」 リツコ 「こういち君やゆうすけ君、姉さん達の行動の先では、そんな力を持った人たちが います。だから、先ほどの推測も成り立ちます。」 ( 美咲の隣のイスに腰かけながら ) 美咲先生 「確かに。なんかマジシャンみたいのが居た事もあったわ。」 ( 目の前のコーヒーカップを手にし ) リツコ 「ええ。 でも今はあの頃よりも もっと力を持った人たち が相手。 さらに宇宙 からなんて人達もですから・・・。」 美咲先生 「やっぱり円盤に乗ってくるのかしら・・・。」 とくさん 「発見されたその時は、大きなニュースになる事でしょう。」 美咲先生 「そうよね・・・ 無いか。 あ~ 怖い怖い・・・。」 ~ ~ ~ セルフィー 「でよ、[ゾイル]ってのはどの位残ってんだ?」 イルミナルディー[秘密結社]ミカール 「およそ10,000体だ。」 ここは[沼沢湖の洞窟] 以前、美咲先生が捕らわれていた場所だ。 沼沢火山地帯と呼ばれ、およそ5400年前の噴火で出来たカルデラ湖。過去に大噴火を 数回繰り返しており、その際に多くの溶岩ドームを残している。 青龍湖にも似た地形と景色を持つ沼沢湖、数多く出来た溶岩ドームのうち、湖畔から 東南東側の少し離れた斜面に位置するドームの、一つを加工した洞窟のアジトに身を 置く二人。 セルフィー 「普通なら十分だが・・・。 他に使える組織の兵隊はいねーのかよ。」 イルミナルディー[秘密結社]ミカール 「組織はこれだけに動いている訳ではない。 そのほとんどが企業や政財界の要 人。兵を動かせる国もあるが、今は情報と指示が主だ。 この件に関してはこのわしが直の任務を受けている。一人で十分だ。」 セルフィー 「現状は十分になってねーだろーがよ。 追加の兵隊は無しか・・・。」 イルミナルディー[秘密結社]ミカール 「ゆうすけのあの読み、侮れん。 次は更なる裏をかける手はずで臨む必要がある。」 セルフィー 「そいつぁ無理だな。 あいつを上回るなんてよ。 だいたい、お前の考えが浅はか過ぎるんぢゃねーのか。先の先まで読まれてやが って。 痛い目みてる本人だろうが。」 イルミナルディー[秘密結社]ミカール 「普通は最初のこっそり移動で片がつくもんだ。 我らのあれだけの戦力、どんな に知恵があっても、どんなに腕が達者でもだ。やつらの自分の戦力におごりがあ ればなおさら。 だが、準備周到で更なる透明 Spec-03 の投入、本来は裏をかけ、戦力的にも申 し分ないダメ押しであった。 にもかかわらず、ゆうすけはそこまで読み切った・・・。 さらにやつらは対処もしておった・・・。 こちらの落ち度ではない。」 セルフィー 「軟禁してても飛び出されりゃな。 スタートから調子狂うわ。 やつら、一人ひとりが普通なんて枠に当てはまらねーし。 頭脳で勝る方法じゃなくて、個々の戦いに注目し、そのサポートをする。 あいつらを倒しに行くんじゃねーんだろ。 大将をかっさらいに行くんだから 勝てなくてもいいんだよ。 陽動させて忍び込めばよ。 そんな戦い方がいいんじゃねーのか。 裏をかくだとか なんもねーしよ。」 イルミナルディー[秘密結社]ミカール 「ほぅ、なるほど。それだとお主がおるなら手段はいくつか有りそうだ。」 ~ ~ ~ ゆうすけ 『そうですか、分かりました。』 ( ピッ ) 「リツコさんからだ。 山中東省 紺色市 が消滅したらしい・・・」 [神霊巫女]利江 「えぇ! しょ、消滅って・・・」 [近衛軍長]チーラン 「あいつらじゃないのか?」 ゆうすけ 「恐らく。 本格的に探し始めたってことだ・・・。」 [神霊巫女]マーシャ(南 志津) 「そんな・・・、町を壊しながらなんて・・・」 [近衛軍長 補佐]スウラン 「無茶苦茶ある・・・」 和恵姉さん 「お構いなし・・・か。」 [近衛軍長 補佐]スウラン 「そう言えば携帯・・・、電波繋がるになったあるか?」 ゆうすけ 「中継装置を付けたからね。 ここでも繋がる。 今は独自の水力発電で。水軍の練習場に作ってもらったんだ。ほかに風力・火力を利用 して発電する装置も提案してあるから時期にこの建物にも電気が通るよ。」 [竹林総元帥]チュウラン 「うむ有難い、とても助かる。 してどうするのだ? ゆうすけ。」 ゆうすけ 「ん~、監視を付けるにも広範囲過ぎる・・・。 連絡手段は空軍、相手も空を使う以上見つかる確率が高い。 何より、仮に報告 を貰っても、事が起きた後に駆け付ける様になるから、時既に遅しとなる・・・。」 [近衛軍長]チーラン 「このまま好きにやらせる訳にも・・・」 こういち 「おいら行ってこようか?」 西艶 凌紀(さいえん りょうき) 「なれば私も。」 ゆうすけ 「こちらにとって、今は戦力分散はまずい・・・。 まもなくミカールが攻めて来る。今度はセルフィーも一緒だろうし。」 [近衛軍長]チーラン 「あの竜巻使いか。」 和恵姉さん 「ゴンちゃん、ミカールと共闘なんてやるかしら?」 ゆうすけ 「表向きはやるだろう。 どちらも[剣]を真剣に探す目的では一致しているか らね。」 -つづく- (これ人が乗ってるよ) ※ このドラマはフィクションです。登場する内容は、実在する人物、団体等とは一切関係がありません。 また、無断で他への転載、使用等を堅く禁じます。 ● 第一章 1 話 へ ● 第二章 TOP へ ● 第三章 TOP へ ● 第四章 TOP へ お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2022年07月22日 14時36分57秒
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