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カテゴリ:読書
小劇場を舞台に小説。
私自身がいつかは書きたいと思っていた材題で書いている作品がある、と書店で目に入った瞬間、買って読もうと思った。 この作家の作品はとても読みやすく、すっと入ってくる。 「三匹のおっさん」「三匹のおっさん ふたたび」と読んで、お気に入りになっていただけに迷わず買った。 「さぁ」、と読み始める。 装丁がアニメ(まんが)なのでコミック的軽い印象が抜けないが、ライトノベル出身ということもあり、それでいいかも。作家本人もライトノベル作家であることを自負しているようであり、読みやすい小説に卑下することはないようだ。 さて、この作品、小劇場、といっても成り立ちがいろいろあり、それぞれの状況によって必ずしも小説で描かれているものではないのかもしれない。しかし、取材した内容からあたかもこの小劇場俳優として存在しているかのような心境の表出には敬服した。 とてもおもしろく読めて、演技=芝居に賭ける情熱に、こちらの心も熱くなった。 芝居をやりはじめた若かりし頃を思い出す。 アマチュアからプロへの志向変化をたどる劇作家兼主宰の主人公(?)、いや主人公はこの主宰の兄なのかもしれない。鉄拳宰相というあだ名をもらった社会人、臨時制作の思いは作家の思いを表出する登場人物なのかも。 観客を感動させるエンタテイメントの舞台をある意味、みごとに切り取ったという気がするがクライマックス、結末がこの内容じゃ嫌だな。少々残念である。 と思ったら、予想に反し、続編「シアター!2」があるようだ。 読んでみるか。 ちなみに、この作家、有川浩を男性だと思っていたが、女性とのこと。 2009年12月発売シアター! 著:有川浩 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2012.06.30 21:40:53
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